当ブログはプロモーションを含みます

2022シーズンを振り返る 高橋壱晟編

 2022年の高橋は5月に左鎖骨を骨折し、全治2,3カ月の大怪我を負ってしまいました。
 コロナの影響もあったのか、離脱期間の長い年となってしまいましたね。

jefunited.co.jp

 そのため、2022年はスタメン2試合、トータル8試合出場にとどまってしまいました。
 2019年にレンタル移籍した山形では、怪我もあったそうでベンチ入りすら出来ずに終わりましたが、それに次ぐ低い成績となってしまいました。


 左鎖骨骨折から7月末に復帰した高橋ですが、その後もまとまった出場機会は得られず。
 熊谷の離脱と連戦も重なって、9月14日(水)岩手戦でボランチとして、今季初スタメンを果たします。
 続いて、チャンが出場停止となった9月25日(日)熊本戦で、今度はCBとしてスタメン出場しました。

 しかし、熊本戦では、オフに浦和へ移籍した高橋利樹を前に四苦八苦。
 課題であるスピード面で苦戦し、裏を取られる機会が目立ちました。
 この試合を0‐1で落とすと、その後は10月8日(土)秋田戦の途中出場で、今季を終えています。


 9月の2試合でスタメンのチャンスを得ましたが、10月は1試合の途中出場に留まっていることからも、アピールしきれなかったということになるでしょう。
 怪我の影響が大きかったとはいえ、2022年は離脱者が続出していたのも関わらず、ベンチを温めて終える試合も多く、厳しい1年だったと思います。
 尹監督の下で行われていた高橋のCBへのコンバートでしたが、昨年出番が少なかったことからも、失敗に終わったという印象が残ります。

 高橋は球際に強く、キック力もあって、特にミドルシュートには卓越したセンスを感じます。
 2022年も5月8日(日)岡山戦で途中出場からゴールを決めており、少ないチャンスをものにしていることになります。
 ただ、細かなビルドアップやスピードに関しては課題もあるだけに、どのポジションで使うべきなのかはっきりしないところがあります。


 ミドルシュートや大きな展開、球際での強さなど一発のプレーには特徴があるものの、パスワークへの絡みや細かなポジション修正、出足の反応など、細かなプレーには物足りなさを感じる。
 こういった細かなプレーは特に近年のサッカーにおいて強く問われる印象があるだけに、悩みを感じるところがありますね。
 今年のジェフがパスサッカーを目指すとなれば、より一層求められる部分ではないでしょうか。

 昨年の苦戦もあって、今オフには青森山田高の恩師・黒田監督が指揮する町田へ、移籍する可能性もあるのではないかと思っていました。
 しかし、今オフの町田の積極補強を見ると、御眼鏡にはかなわなかったということでしょうか。
 今の町田でプレーするには、ワンランク上の成績が問われるのかもしれませんね。


 残留の決まった高橋は、背番号2を付けることになりました。
 ジェフ伝統の番号で、マスコットのジェフィが付けているだけでなく、中西、坂本、大岩など、ジェフを代表する選手たちが背負ってきたことになります。

jefunited.co.jp

 ジェフはJ1時代も選手流出が多く、J2降格後もベテラン補強が目立ちメンバー総入れ替えなどもあったため、背番号も入れ替わりが激しく、なかなか数字の価値が高まっていない印象があります。

 その中でも2番においては比較的大事にしてきた印象があり、空き番にすることも珍しくありませんでした。
 それだけに、昨年苦労した高橋がこのタイミングで、2番をつけたのは少々意外でした。
 怪我だけなら仕方がないですが、サブで試合に出れなかったことも多かったし、前年までも決して定位置を確保したわけではありませんでした。


 中西、坂本、大岩などは試合に出始めてから背番号2を付けていますし、個人的には大事な番号は選手が活躍した暁に与えて欲しいなと思うところがあります。
 また、イメージ的にジェフの背番号2は、SBを中心に複数のポジションが出来て泥臭い選手が多かったので、若干違和感がありますね。
 どちらかと言えば背番号2は西久保あたりで、高橋は米倉など不器用な選手の後継者といったイメージです。

 背番号の印象は徐々に変わっていくものでもありますし、現状だと重い番号といった印象ではありますが、ピッチで結果を残して自身の価値を示してほしいと思います。
 まずはパスサッカーにうまく馴染んで、自分のモノにできるかどうか。
 今年より柔軟で賢いプレーが求められるのではないかと思います。

2022シーズンを振り返る 小林祐介編

 オフの動向も取り上げましたので、2022年の選手の振り返りを続けていきたいと思います。
 といっても、残すところはあと7名となっています。

 ジェフ移籍2年目となった2022年の小林。
 開幕戦では熊谷をベンチに押しやって、スタメン出場を果たしました。
 ただ、その後はあまり出場機会が伸びず、田口と熊谷がレギュラーボランチとしてプレーしていきます。

 それでも小林は、第3ボランチとしての役割をしっかりと果たしていたと思います。
 試合に出れば運動量豊富に動き回り、守備ではボランチのスペースを消しながら、前に飛び出して潰していく。
 攻撃でも若干引き気味の位置からパスを散らすことで、ビルドアップを陰からサポートしていく


 田口のような天才的なパスセンスや、熊谷のような強靭なフィジカルがあるタイプではないと思います。
 そのためレギュラーになり切れていない部分もあるのでしょうが、他J2クラブであればレギュラーを狙えるレベルではないでしょうか。
 攻守に気の利いた仕事が出来るボランチだと思います。

 小林が第3ボランチとして優秀だと思える要因は、プレーに穴が少ないところにあると思います。
 攻撃でも守備でも貢献できる選手なので、監督にとって使い勝手のいい選手なのではないでしょうか。
 172cmとサイズは若干小さいのでしょうが、体幹はしっかりとしていて、球際には強い選手だと思います。


 柏からジェフに移籍した1年目の2021年は、合計24試合出場、スタメンが16試合、1492分出場。
 2年目の2022年は合計23試合出場、スタメンが14試合、1342分出場と、2年間ほぼ同じ成績となりました。
 プレーも含めて、いろいろな意味で安定している選手と言えるのかもしれません。

 しかし、アカデミーから所属していた柏からジェフへの移籍は、強い思いがあってのことだと思いますし、第3ボランチという立ち位置に本人が満足できているのかどうか。
 ジェフ加入までのキャリア最多出場は、2016年の22試合でそれ以降は伸び悩んでいました。
 それを見ると、ジェフに移籍して出場機会を伸ばしてはいるわけですが、大活躍とまでは言い難い状況です。

www.football-lab.jp

 今年はジェフも新体制になり、スタイルも変わることになります。
 パスサッカーを展開することになりそうですが、小林はシンプルながらも素早く丁寧にパスを散らせる選手。
 田口や熊谷のように鋭い縦パスを出せるボランチではないと思いますが、こういった黒子になる選手こそチームに必要だという展開になる可能性もありえるのかもしれません。


 さらに、今年は古巣柏から永井コーチも加入。
 柏アカデミー時代に直接指導を受けてるわけではないはずですが、柏アカデミーのパスサッカーはお互いに理解しているはず。
 永井もまた名門市船から柏に加入して柏ではなかなか出番を得られなかった選手でしたし、現役時代のポジションも同じということで、メンタル的にもサポートしやすい部分があるかもしれません。

 細かなフォーメーションなどもまだわかっていないですが、小林がレギュラーポジションを争えるような展開になってくると、チームとしても面白くなってくるかもしれませんね。
 また、控え選手であっても、扱いやすい便利な選手だと思いますし、ジェフとしてはこういった選手をしっかりと評価して、手元に置いておきたいところではないでしょうか。
 安定して強さを発揮できるチームには、影からチームを支えられる選手が控えていることが多い印象ですし、小林もそういった立ち位置の選手になり得るのではないかと思います。