当ブログはプロモーションを含みます

鳥栖、債務超過の場合、J1昇格できず?

J2鳥栖が3位以内に入っても初昇格できない可能性があることが7日、分かった。Jリーグでは、債務超過を抱えるクラブは解消メドが立たない限り昇格できないと規定。現在3位の鳥栖は、債務超過は11年2月期決算で2億円超。今月中旬の役員会を経てJリーグに解消計画書を提出し、審査される予定だが、認められなければ上がれない。(日刊

 以前からジェフに関しても不安視していた、債務超過によるJ1昇格不可の件。
 他クラブにとっても当然重要な問題で、複数のニュースが出ていますね。
 鳥栖が昨年度末の段階で債務超過に陥っているどうかは、はてなマークが付く気がするのですが。


 そこはともかく、札幌でもこんなニュースが。

現在、ダニルソンは名古屋へ期限付き移籍中だが、来季から完全移籍することで合意済み。その際に発生する金銭を赤字補てんに充てる。Jリーグでは昇格の条件として債務超過の解消にメドを立てなければならず、07年の昇格時には翌年に減資した上での増資から債務超過解消を図っている。今季終了時にさらなる赤字を計上する可能性もあるが、矢萩竹美社長(61)は「移籍金で足りなかった際の方向性も見えている」と説明。来月18日の理事会でJリーグに計画を提出、審査される予定だ。(スポニチ

 ジェフの場合、今年度末の決算にも債務超過に陥る可能性が考えられますので、どのタイミングでの債務超過が問われるのかが気になるわけですが、札幌の記事では「今季終了時のさらなる赤字」の話も上っています。
 よって、ジェフに関しても例えJ1昇格の順位で今期を終わったとしても、経済面の問題で審議の対象になる可能性はあるのかもしれません。
 鳥栖の記事でも札幌の記事でも書かれているように、各チームは10月中旬にJリーグに対し経営面を改善する計画案を出して、Jリーグ側を納得させなければいけないと言うことになるのではないでしょうか。


 もっとも07年の札幌も減資などを行い昇格が認められたように、これまでの流れだとそこまで厳しい監査が入るわけではないのかもしれませんが。
 ただ、2013年にはJリーグクラブライセンス制度を導入することが決まっているだけに、徐々に経営面も厳しく指摘されていく可能性もあるのではないかなぁと思うのですが。


 クラブライセンス制度はドイツ発でUEFAFIFAでも採用され、AFCでも2013年から導入される予定で、ACL出場クラブの参加条件となります。
 ACLでの導入が決まったのが09年3月で、川淵氏が日本サッカー協会会長から退いたのが08年中頃。
 その時点で今後はAFC改革に専念するという話でしたので、もしかしたらACLでのライセンス制度導入も、日本側の主張が大きかったのかもしれません(その前に2009年から各リーグの実力や経済面を評価し、出場数を決定する方式するなどの改革が行われたわけですが)。
 Jリーグは健全経営や育成、運営面の良さをウリとしてやってきたわけで、ACLではこういった流れが追い風になる可能性も高い。
 しかし、その分Jリーグ内でのケジメも、しっかりとつけなければいけない…ということではないでしょうか。
 最近は中国で無茶な年俸を吹っ掛けて、外国人選手を補強する流れもできていますしね。
 ライセンス制度をアジアの中で率先して導入することで、FIFAなどとの関係向上も期待できる…と。



 ちょっと話が脱線しましたが、それだけにこのニュースは驚きだったわけですが。

経営再建に取り組んでいるJ2大分トリニータの青野浩志社長(55)が、Jリーグから借りている公式試合安定開催基金(5億円)の完済時期を当初予定の2013年1月末から前倒しし、来季のJ1昇格を目指す考えを明らかにした。来季のJ2は2位以内を自動昇格とし、3―6位は最後の1枠を懸けてプレーオフを行う。昇格の可能性が高まるため、プレーオフ参加条件になっている基金の完済に取り組むという。(西日本新聞

 大分は昨年度末の段階で公式試合安定開催基金5億円を受けているわけですが、それ以外から5億円の融資を受けており、合計して10億円以上もの債務超過状態となっています。
 現ルールだと、債務超過であっても返済の目途さえたてば昇格できる可能性はあるようですけど、それにしても…と思ってしまうのですが。
 地元に向けてあえて前向きな話をしているのかもしれませんけど、大分が以前失敗したのはともかくJ1にこだわって支出を増やした結果…という形だっただけに(前社長が問題だったという部分も大きいのでしょうが)、Jリーグの関係者に対しては謙虚な姿勢の方が求められるような気もするのですけど…。



 まぁ、そんなことよりも、今はジェフのクラブ経営の方が心配ですけどね。
 ともかく今は債務超過が心配ですが、その後はライセンス制度導入もあってより無理に支出を増やさずに、強いチーム・良いチームを作っていけるかどうかが、求められてくるのかもしれません。
 昔はそれに成功したクラブだったはずなわけですけど、今のクラブはどういった方法論でチーム作りをしていく考えなんでしょうね。