先週、青森山田M高橋壱晟の加入内定が、発表になりました。
プレーを見たことはないのですが、将来有望な選手とのことで嬉しいニュースですね。
良くジェフを選んでくれました。
"育成クラブを目指す"と一言で言っても、さまざまな条件を満たさなければ成功は難しいのではないかと思います。
スカウトの手腕、下部組織の充実、トップチームでの育成…。
それぞれが重要でうまく連携しながらやっていかなければ、クラブとして噛み合っていかないのではないかと思います。
川端暁彦氏によると、今回は「新しいスカウトの初仕事」だったようで、まずはスカウトが良い仕事をしてくれたということなのかもしれません。
もちろん新卒補強が成功か否かはプロでプレーしてみるまでわからないことが多いので、前評判だけで決めてはいけないと思いますが。
今季開幕前には斉藤TDもスカウトで残ったという情報も聞きましたので、スカウトも一新されたのでしょうか。
表に出ることは少ないながらもスカウトの仕事はクラブにとって極めて重要だと思いますので、スカウトを強化したというのであれば良い傾向なのかもしれません。
近年のジェフは、新卒選手の育成に苦労しているように思います。
ここ数年でようやく新卒選手も芽が出始めてきて、大卒も含めれば韓国人選手ですがキム、大岩、そして町田が今季ブレイクするかどうか。
ユース出身も含めれば、この流れで井出が開花するかどうか。
しかし、町田も井出もこれからが大事な選手であり、まだ手放しでは評価せず大事に見ていきたいところではないでしょうか。
近年のジェフで成功した高卒選手を考えると、唯一あげられるのが米倉ではないかと思います。
ただ、米倉も本当にブレークしたのは、SBにコンバートした最後の1年のみ。
大きな期待を持って加入した米倉ですが、成功までの年月は非常に長いものでした。
BLOGOLAによると高橋壱晟はトップ下の選手ながら、ジェフはボランチでの起用も想定さえているとのこと。
青森山田でもボランチでプレーしていることもあるようです。
しかし、ジェフはことごとく、新卒ボランチの育成に失敗しています。
今となってはジェフ黄金期といえる阿部、勇人のボランチコンビ以降は、外から選手を補強して戦ってきました。
伊藤淳嗣、益山、伊藤大介、佐藤祥など新卒のボランチを獲得してはいますが、ジェフで一本立ちしたケースはなかった。
強いて言うのであればボランチでもプレーした工藤の名前が上がるかもしれませんが、期待が大きかったこともあってジェフでは物足りなさも感じました。
今あげた選手たちは、他クラブに移籍して成長していったケースが多い印象ですが、益山や佐藤祥はSBとして。
工藤や伊藤大介も2列目の選手としてプレーしています。
ジェフでも一時は米倉や竹田などが、練習試合などでボランチとしてプレーしていました。
それだけボランチというのは、育成が難しいポジションということではないでしょうか。
ボランチは"チームの心臓"と言われるように、単純に「攻撃」と「守備」だけでなく、多方面に目を配れるセンスやバランス感覚も要求される。
テクニックやフィジカル、クレバーな判断力なども求められ、総合力の高さが必要なポジションなだけに、簡単ではないということでしょうか。
そこを経験値でカバーする選手も少なくないため、若い選手が出場機会を得るのは難しいということなのかもしれません。
ただ、ジェフとしてもクラブの将来を考えれば強い軸となりうるボランチが欲しいところで、経験値だけでなく実力で総合力を補える次世代のボランチが欲しいところではあると思います。
そういった意味で、高橋壱晟には期待が高まるところです。
とはいえ、期待をかけすぎるのも良くないですし、あくまでもジェフでの挑戦はこれから。
前評判が高いとはいえ、代表歴はU-15日本代表候補のみのようです。
もちろん代表歴が全てではないですが、これからの飛躍が求められる選手であることは事実なのでしょう。
高校生活もまだ半年以上ありますし、まずは青森山田に集中して頑張ってほしいところですね。