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ロングカウンターから溝渕が走り込み指宿がゴール

 ちばぎんカップの86分、左サイド後方でジェフがボールを奪ったところから中盤で繋ぎ、清武が大きなボールで右サイドへ展開。
 サイドを溝渕が走り込んでシュートまで持ち込み、最後は指宿がつめてゴールを決めました。
 これがジェフ唯一のゴールということになりますが、やはりジェフの武器はロングカウンターになっているように思います。


 ジェフが後方でボールを奪った瞬間に、大外でウイングが一気に走り込み、そこにロングボール一本で大きく展開する。
 特に逆サイドのウイングがサイドで張って、縦へ切り込んでいくことが多いように思います。
 これがジェフの攻撃のパターンとなっている印象で、パスの出し手もカウンター時にボールを受けたら、必ず大外のウイングを見るような意識付けが出来ているのではないかと思います。



 ちばぎんカップでのゴール時には3バックになっていたので、ウイングではなくWBの溝渕が走り込みましたが、展開としては昨年終盤によく見た流れだったと思います。
 柏も3点リードで試合終盤に入り油断したところもあったのか、後方やサイドにかなりのスペースが出来ていた状況ではありました。
 しかし、溝渕も長い距離を走って、良くシュートまで持ち込めたと思います。
 

 溝渕のシュートは残念ながらGK中村にはじかれてしまいますが、その後にこぼれ球を拾ってうまく粘って指宿に繋いだプレーが大きかったと思います。
 この日は右SBとして真希がスタメン出場して前半からビルドアップに貢献していましたし、溝渕としては厳しい状況かなとも感じました。
 また、後半から真希も溝渕も高さを狙われて、ハモン・ロペスやクリスティアーノが流れてロングボールで起点を作られる場面がありましたが、溝渕は最後にゴールをアシストして1つアピールができましたね。



 指宿は流し込むだけの展開ではありましたが、そこにしっかりといたことが重要だと思います。
 この日も指宿はラリベイとの2トップはうまくいかず、ボールを持ちすぎて潰されるシーンもありました。
 バックパスをミスしてあわや失点…という場面もあって全体的には苦戦した印象だったと思います。


 ただ、ゴールという結果は残せたことになります。
 昨シーズンの指宿は6月25日の岐阜戦から得点がなかったため、今回は公式戦ではないものの、指宿のゴールを久々に見れたことになります。
 これで開幕に向けて、勢いに乗れるといいですね。



 ボールを奪ったところから勇人と町田の繋ぎも良かったですし、清武のロングパスもさすがだったと思います。
 この日はコンディションがもう1つなのかなとも感じましたが、ラリベイも調子が上がってくればロングカウンターのターゲットもさらに増えるのではないでしょうか。
 ただ、こういったロングカウンターの展開を、チームとしてどうやって増やしていくのかが注目ということになるのかもしれません。


 昨年もジェフはハイプレス・ハイラインを実施していたとはいえ、高い位置で奪ってハーフカウンターからゴールという展開はそこまで多くなかったと思います。
 ハイプレス・ハイラインを継続してやっていると、相手チームは押し込まれて引いて守ってしまうことが多いだけに、その状況で相手からボールを奪っても前方にスペースはなく、ハーフカウンターに持ち込める回数は少なかった。
 かといって、相手を押し込んで遅攻で崩してゴールというパターンも、作れていなかったと思います。



 印象としてはシーズン終盤に連勝したこともあって、ロングカウンターの方が可能性を感じるところではないかと思います。
 そして、それを活かすためにもある程度構えて守るスタイルの方が本来は合っているように思いますし、夏場以降プレスがハマらなくなって引かざるを得なくなった展開になり、結果的にシーズン終盤にチームがハマったということになるのではないでしょうか。
 ただし、エスナイデル監督は細かな守備が作れるタイプではないようにも思いますし、引いて守るスタイルも長くやっていくと課題が出てくるかもしれませんが…。


 サイドが大外で張ってそこに大きく展開し、縦に鋭く切り込むという展開は、欧州サッカー風の攻撃で迫力も感じる展開ではないかと思います。
 もちろんハイプレス・ハイラインを実施していく中でも、ロングカウンターを実行できることはあると思います。
 しかし、より効率的にロングカウンターを活かしていくために、どう戦っていくべきなのか…といったところを前提として、チームを作っていくという考え方も出来なくはないのかもしれませんね。