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吉田の愛媛移籍とDFゲリアとGK高木和の補強

 シーズンも開幕して2試合が終了しましたが、選手の出入りがありました。
 まず、元ジェフのミリガンとも縁が深いメルボルン・ビクトリーから、オーストラリア人DFゲリアを完全移籍で獲得。
 Wikipediaなどによると、ゲリアはウガンダ系オーストラリア人で右SBが本職ですが、CBでもプレー経験があるそうです。


 オーストラリア代表に選出された経験もあり、2016年には親善試合のギリシャ戦に出場しています。
 しかし、近年のオーストラリア代表はレベルが下がっている印象もありますし、代表では出場試合数も1試合のみ。
 それよりメルボルン・ビクトリーで100試合以上出場していることの方が、実績としては重要なのかもしれません。



 少し動画を見た限りなのでまだまだわからないところが多いですが、バネがあってフィジカル的に優れたSBといったタイプなのでしょうか。
 長い足でボールを扱って、相手をかわせる選手なのかもしれません。
 身長も183cmということで、SBとしては高さも期待できるのかなと思います。


 個人的には今年の結果を優先するのであれば、右SBは怪我がちな真希と溝渕しかいない状況ですので、補強候補の1つではないかと思っていました。
 その他に補強ポイントではないかと思っていたGKとCBは外国人を獲得していますし、守備的なボランチも1ボランチで戦うため必要ないという判断なのでしょうか。
 オフには米倉補強に動いているという一部報道もあったため右SBを探していたのかもしれませんが、米倉はあのタイミングで復帰しても「J1で失敗して古巣に戻る」となってしまうので、これで良かったのではないでしょうか。



 ただ、水戸戦でもメンバーから外れたように、溝渕が出番を失う可能性も出てきてしまいます。
 短期的な結果なら即戦力の補強は必要だと思いますが、長期的にチーム作りを考えていくのであれば悩ましいところではないでしょうか。
 近年のジェフは若手を育てきれないケースが多いですし、今シーズンに結果を求めるのか、現実的に考えて結果を期待できるシーズンなのかも含めて、冷静に判断しなければいけないと思います。


 また、現在右SBでプレーしている真希も、攻守に貢献していると思います。
 今季のビルドアップには矢田や茶島、町田などが絡んでいますが、縦に繋ぐ展開はサイド後方からが多いため真希の存在は大きいと思います。
 守備でもベテランらしくカバーリングなどで地味に効いていることが多く、水戸戦前半にも浜崎のクロスに対して飛び込んだ逆サイドの選手に真希がしっかりと対応していました。



 ただ、高さの面では不安もあるため、サイズのあるSBが欲しいということだったのでしょうか。
 ここまでの試合でも途中出場が続いているわけで、コーチ陣はどこかに物足りなさを感じているのでしょう。
 怪我やコンディション面を、懸念している可能性もあるのかもしれません。


 深読みすると、高木は乾と比べて守備やパス出しなど基礎的な能力が高いと思いますが、乾ほどの突破力やクロスはここまで見せていないので、打開力の要素を逆サイドのゲリアに期待する可能性もあるのかもしれません。
 ただ、高木も1人では組み立てられませんから左で作って右で仕掛けるのであれば、左ウイングも変えたいところで、そうなると大手術になるかもしれません。
 また、昨年からサイドの大外は取れてもゴールは遠いことが多いですから、サイドを強化しただけでは攻撃面の改善にはつながりにくいようにも思います。


 なお、こちらの現地記事によると、メルボルン・ビクトリーは一度はジェフのオファーを断ったもの、大幅に移籍金を増加して獲得が決まったそうで、こちらによると移籍金は80万ドルだったそうです。
 オーストラリアドルなら現在のレートだと約6600万円ということで、そこまで大きな額ではないかもしれませんが、昨年発表された経営データを見ても代理人への支払いは増えている可能性があるので、外国人選手にはしっかりと予算をかけるという考えなのでしょうか。



 続いて、清水GK高木和が育成型期限付き移籍で加入しました。
 元清水選手の補強が多いジェフですが、まだルートが残っているのでしょうか。
 Wikipediaによると、清水ユース出身でGKからのトップ昇格は山本海人以来となるそうです。


 キャンプ中にはキローラン菜入も練習参加していましたが、ジェフ入団とはならず。
 後日、関西1部のTIAMO枚方へ移籍が決まりました。
 その流れで若いGKを探している中で、高木和を補強したということなのかもしれません。


 22歳とまだ若くユース年代の代表などにも選出されており、今後が期待されるGKということではないでしょうか。
 ただ、育成型レンタルということで清水の状況次第でいつでも呼び戻せることになりますし、通常のレンタル以上に武者修行の意味合いが強くなるのではないかと思います。
 近年のジェフは若いGKを数多くレンタルで補強してきましたが、レンタル元に戻ることが多いですし、自前でのGKの育成もしっかり考えていきたいところではないでしょうか。



 最後に吉田眞紀人が、愛媛にレンタル移籍すると発表されました
 町田からジェフへの復帰が発表された時にも、昨年試合に出場できず町田へレンタルとなり、さらにオフで2列目の選手は増えたわけですから、ジェフ復帰は意外だと述べました
 結局、今季は愛媛へレンタルすることになってしまいました。


 内部事情まではわかりませんが、結果だけ見れば非常に残念な出来事と言えるのではないでしょうか。
 これで吉田は新チームの始動からは一歩遅れたことになりますし、町田では主力としてプレーしていただけに、どうせレンタルとなるのであれば、町田に残った方がよかったのではないかと思ってしまいます。
 契約の条件などもあったのかもしれませんが、愛媛もそこまでの予算があるとは思えません。



 こうなってしまうと、なぜジェフに一度戻ったのか不思議に感じてしまいます。
 町田に限らず欲しがるチームもあったのではないか思うのですが、サポなどに人気のある選手ということでジェフが残したかったのか。
 あるいは本人が希望した可能性など様々な理由が考えられますが、結果的には大方の予想通りジェフで居場所が見つからなかったということなのでしょう。


 ジェフの現在のスタメンを見ると、ここ1,2年でまた大きくメンバーが入れ替わっています。
 15-16オフの大幅入れ替えで来てくれた選手たちも多くが退団。
 実力社会でもあり補強した選手たちは高い能力を持っているとは思うのですが、もう少し選手を大切にすべきではないか、やはりもっとじっくりとチームを作り上げるべきではないかとも思ってしまいます。


 買うクラブで成功しているのであればともかく、結果的には中途半端な状況で、チームのベースも作りきれていない印象を受けてしまいます。
 ともかく、吉田には愛媛で頑張ってほしいですね。
 愛媛も今季スタートは苦しい状況となっていますが、岡本や小池、竹嶋ともに間瀬監督の下で良いチームを作っていってほしいと思います。