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勝利をあげながら課題を克服出来るか

 前節讃岐戦で今季初勝利をあげたジェフは、これで1勝1分3敗の16位となりました。
 今週末対決する京都は、1勝2分2敗で14位。
 さすがズッ友、近い順位にいることになりますね。


 京都は厳しい意見もある布部監督が続投しましたが、2年目に入って選手構成がスッキリし、やることも明確になったのではないかと思います。
 昨シーズン序盤も布部監督は、パスを繋いでいくサッカーを目指しているのかなと感じました。
 ただ、中盤まではパスを繋げてもアタッキングサードまでは持ち込めず、闘莉王を前線に置いて蹴り込むサッカーになってしまったのではないかと思います。



 しかし、今季は191cmのウルグアイ人FWレンゾ・ロペスを補強。
 高さがあって足元の技術もある長身FWを、1トップにおいた4-1-4-1を形成。
 ロペスがポストプレーをする、あるいは囮になることで、2列目を走らせる攻撃を狙っている印象です。


 その2列目には小屋松や仙頭、岩崎や湯沢、重廣など、10代から20代前半の若く魅力的な選手たちが並びます。
 彼らを活かすということを考えると、この4-1-4-1は理想的なのかもしれません。
 すぐに結果が出るかどうかはわかりませんが、この選手たちが成長していけばチームの将来も期待できるのかもしれませんね。



 ただ、この形を成立させるためにはロペスがターゲットになり切ることが重要だと思うのですが、早くも相手チームに警戒されてきている印象です。
 明確な高さのあるロペスですが、動き出しはあまり早くない印象で、後方からのロングボールに対しても、相手DFに囲まれることが増えています。
 そこで先にボールに触られることで、ターゲットになりきれないことも。


 また足元でのポストプレーに関しても、判断が素早く視野も広くて良いところに出せる選手だと思います。
 しかし、フィジカルコンタクトはあまり得意ではない印象で、激しく寄せられると潰される傾向がある印象です。
 スッとうまく動いでパスを受けられる選手でもあると思うので、そこをうまく磨いていきたいところなのでしょうか。



 また守備においては4-1-4-1でロペスがパスコースを限定しておいて、2列目から1人が前に出てい行き残りの4人で中盤を守る。
 これによって、4-4-2に近い形で守る形を取っているように思います。
 しかし、ロペスは守備での貢献度が低い選手ですので、どうしてもパスコースを限定しきれず、そこから相手に押し込まれる時間帯が長くなっています。


 高さがあって足元の技術もあるものの、守備は出来ず競り合いは苦手なタイプということで、どこかオーロイを思い出すような選手ではないかと思います。
 ただ、ロペスはまだ23歳ということで、ここからの伸び代も期待できるのかもしれません。
 また、オーロイよりはスタミナがあって、ボールを引き出す動きもできるFWなのかなと思います。



 京都とジェフが大きくスタイルを変えてこないのであれば、ジェフが押し込む時間が長くなる試合になるかもしれません。
 そうなれば、京都としては押し込まれた時に失点せずに我慢できるのか。
 ジェフとしては、押し込んだ時に得点が奪えるのかが見どころとなるでしょうか。


 今年の京都は高い位置で奪ったところからの素早いハーフカウンターを狙っている印象ですから、ジェフとしてはそこも警戒しなければいけないように思います。
 また、今季ここまで長身FWにシンプルに当ててくるチームが少なかったですから、その対策も気になるところです。
 そこでのこぼれ球の対応なども、求められるのではないでしょうか。



 さらに京都は闘莉王が最終ラインに控えており、前々節の岐阜戦などでも最後方からDFライン裏へ2列目を走らせるロングパスを狙っていました。
 闘莉王らしいロブでのパスでチャンスを作っていましたので、そこも警戒しなければいけないでしょう。
 一方でここまでの京都はロペスがいるものの後方で繋ぎたがる傾向もありますので、そこはジェフのプレスの狙い目となる可能性もあるかもしれません。


 また、京都は石櫃のように良いクロッサーもいますし、セットプレーに迫力があるように思います。
 ただ、ジェフも前節はセットプレーから得点を奪っていますし、京都はCKもゾーンで守るのでそこは狙いどころなのかなとも思います。
 ジェフもオーロイやゲッセルのいた2011年にはゾーンで守っていましたし、スピードに不安のある長身選手がいる状況だと、ゾーンの方が良いという発想になるのでしょうか。



 ジェフは前節、システムを変えて初勝利をあげています。
 ようやくの勝利を飾ったため、ある程度メンバーも継続するのではないかと思いますが、エスナイデル監督は昨年も終盤まで選手を頻繁に入れ替えていただけに、どう出てくるか読めないところがありますね。
 讃岐戦での大幅入れ替えでの勝利も含めて、選手層が厚いからこそできているところもあると思います。


 試合後にも話したように、讃岐戦での勝利はシステムの変更以上に、コンディション差で上回ったところが大きいのではないかと思います。
 3-4-3のシステムにしたことで後方は埋まりやすくなりましたが、前方は空きやすくなった印象があります。
 讃岐戦の後半にもプレスの穴からパスを出されてピンチを作られていましたし、このシステムで行くのであればそこを修正できるのかが大きなポイントとなるのではないでしょうか。



 ただ、ハイプレスをかけ続けるためには、コンディションだけでなく勢いも重要ではないかと思います。
 初勝利を遂げたことで、ここから勢いをつけられるかもしれません。
 そして、連戦をフクアリで迎えられることも大きいのではないでしょうか。


 ただし、勢いのあった昨年終盤の連勝から一転して、今年の開幕スタートに失敗したことを考えても、勢いだけでは強いチームにはなれないこともわかったのではないかと思います。
 理想を考えれば勝ち星をあげながらも課題を解決していくことが重要であり、内容に関してもしっかりと見守ることが大事なのではないでしょうか。
 京都もジェフも開幕から数試合を経過して、特徴も課題も見えつつあると思うので、ここからが大事になってきますね。