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エスナイデル監督「失望という言葉がふさわしい」

 山形戦後のエスナイデル監督のコメントです
 「失望という言葉がふさわしい」、「良かったと評価できるものは1つもない」、「こういうプレーをすれば負けるのは当たり前」と厳しい言葉が続いています。
 それだけ納得がいっていないということなのでしょう。



 山形戦はホーム2連戦の直後ということもあってか、比較すると確かにホームよりは動きが良くなかったのかなとも思わなくもありません。
 ただ、木山監督も「6月にこんなに涼しい試合をしたのは人生で初めてかもしれない」と話しているように気温も低かったようですし、ジェフの選手たちもそこまで動けていないわけではなかったと思います。
 むしろ試合途中からは山形の選手の方が、足が止まっていた印象すらありました。


 もちろんエルナイデル監督としては、コンディションなどの問題だけを指摘しているわけではないのでしょうが、あれぐらいのコンディションでも戦えるチームにならなければいけないと思います。
 戦い方は変わりつつあるものの、ジェフは依然として前への勢いを重視している印象がありますし、コンディションで上回らないと苦戦する傾向があると思います。
 そこが変わっていかないと、安定したチームに成長するのは難しいのではないでしょうか。



 昨日の話にも繋がりますが、安定した戦いをしていくためにも、チームとしての軸を確立していきたいところだと思います。
 今年は開幕からハイプレス・ハイラインがはまらず、特に開幕直後は中途半端な状況になっていた印象です。
 そこからツインタワーに代わって、より明確に戦い方に変化が見られているのではないでしょうか。


 しかし、ツインタワーも今のところは、まだ"付け焼刃"といった印象もあります。
 熊谷も山形戦でのサイド攻撃に関して「対策を取られていた」、「工夫がないとチャンスを作れない」と話しているように、ツインタワーを活かすのであればサイド攻撃により変化を付けていきたいところではないでしょうか。
 そもそもとして今まで機動力をベースにしてきたサッカーをしてきただけに、ここに来てのツインタワーには正直まだ違和感を覚えるところもあります。



 エスナイデル監督のサッカーという点で考えると、監督自身もボールを持つことの重要性も話しており、実際に支配率は高い試合が非常に多くなっています。
 しかし、そこからの崩しは作れないために、攻めあぐねて苦戦する試合が目立っています。
 「ボールを持てば守備をしなくていいから」という考えもあってのことのようですが、実際には遅攻時に攻めきれず前掛かりになって、薄くなった後方をカウンターで突かれている印象です。


 現チームの理想としては、熊本戦のようにサイドから攻め込んで相手を押し込み、さらに高い位置でボールを奪って攻め続けるという試合展開なのでしょう。
 しかし、これが成立するのは相手よりコンディション差や戦力差で大きく上回り、相手が確固たるジェフ対策をしてこないことが条件となっているように思います。
 そのため、このような展開になった試合は、今年に入ってもほんの一握りとなっていると思います。



 ジェフの5月の成績は3勝1分1敗で、決して悪い結果ではありません。
 にもかかわらず、いまいちチームが乗り切れていない、良い試合が出来ていないように感じるのは、ジェフの理想とする勝ちパターンで試合が出来ていないからではないでしょうか。
 GW中はホームとアウェイを使い分け、その後はツインタワーに変更するなど、相手の目先を変えて結果を残してはいるものの、自分たちの軸とするサッカーは成長しきれていないように感じます。


 そのジェフが理想とする勝ちパターンとは何なのか、自分たちの軸はどこにあるのか…といったところがはっきりとしていないところが、大きな問題なのではないでしょうか。
 これは振り返ってみると昨年からもそういった傾向があり、ハイプレス・ハイラインでは結局良い成績を収められず、シーズンの最後に引いて守ってカウンターで何とか結果を残した。
 けれども、あの引いて守ってカウンターはエスナイデル監督の本来やりたいサッカーではなかったのでしょうし、「理想とする勝ちパターン」で結果を残せたわけではなかったのだと思います。


 エスナイデル監督が本来やりたいサッカーがハイプレス・ハイラインとポゼッションなのであれば、やはり緻密なプレスを構築できないことと遅攻の形が作れないことは、深刻な問題なのではないかと思います。
 ただ、昨年も割り切ってカウンタサッカーで結果を残せたわけで、今はひとまずツインタワーでどこまでやれるかを見るべきなのかなと思います。
 しかし、そのサッカーでどこまでチームとしての伸び代が期待できるのか…に関しては、別問題となるのかもしれません。