当ブログはプロモーションを含みます

先行するも何とか凌いで1-0の辛勝

 気温の影響もあったのかもしれませんが、どちらも低調な試合だったと思います。
 ジェフは先制したものの、その後は攻撃の形がほとんど作れず。
 栃木の方が良い形で攻め込んでいた回数は多かったと思いますが、大事なところでのミスが多く。


 これで6連敗となる栃木に助けられた試合で、ジェフとしては課題は山積みといった印象でした。
 試合展開もどちらかといえば、栃木の狙ったゲームプランだったのではないでしょうか。
■開始早々にジェフが先制もその後は停滞
 前節松本に敗れたジェフですが、スタメンを継続。
 控えメンバーも、前節と変わらない顔ぶれとなりました。


 5連敗中の栃木は、大幅にメンバーを変更。
 ヘニキをCBに下げて3バックに戻し、大黒が1トップで、上形と西谷の2シャドー。
 元ジェフのペチュニクは、ベンチスタートとなりました。



 7分、早くもジェフが先制。
 ラリベイの逆サイドからの大きな展開を受けた船山が、右サイドでスルーパス
 茶島が受けてセンタリングを上げると、ラリベイが完全にフリーになって頭で合わせてゴール。


 立ち上りの栃木は、積極的に前からプレスをかけてきました。
 前節ジェフと対戦した松本戦の後半を、参考にしたのではないでしょうか。
 ジェフはプレスに苦しんでいた印象もあるのですが、ゴール前であっさりとラリベイをフリーにしてしまっては厳しいですね。


 
 その後は、どちらも低調な展開。
 栃木は前から追えない時は5-4-1で守り、ジェフがボールを持つ時間が長くなります。
 栃木はボールを奪っても簡単にロングボールを蹴ってしまうことが多く、ボールが繋げない場面が目立ちました。


 しかし、ジェフもボールを持っても、良い形で攻め込めず。
 大きな展開から為田などの仕掛けを活かす形を作るも、そこからの厚みが作れませんでした。
 ボールを持たされる時間が長く、長いボールを蹴ってロストする形も目立っていました。



 28分には栃木のチャンス。
 CKのこぼれ球を栃木が拾い、右サイド後方から浜下がゴール前に供給すると、ヘニキがニアで落とします。
 これを拾った西谷がミドルシュートを放ちますが、ポストの上を超えます。


 34分にはジェフのセットプレー。
 左サイドからのCKを矢田が蹴ると、ファーで近藤が競り勝ちます。
 しかし、ゴール前で相手DFがカバーして、ゴールならず。
 

 前半途中からは栃木の方が良い形で攻め込んでいた印象でしたが、決定機は作れず。
 前半ATにはジェフのCKから船山がセンタリングを上げ、混戦の中から指宿がシュートを放ちますが、GK石井がセーブ。
 ジェフが1点リードのまま、前半を終了します。
■栃木が攻め込むも1-0で逃げ切り
 55分、ジェフの攻撃。
 ジェフのFKからのつなぎを西谷が奪ってカウンターのチャンスを作るも、船山と熊谷が奪って左サイド前方へ。
 そこから為田がミドルシュートを放ちますが、大きく枠を逸れます。


 後半も流れは変わらず。
 ジェフはボールを持つも攻撃を作れず。
 栃木が攻め込む回数が多かったですが、縦パスのミスが多く動きの少ない展開となりました。



 62分、ジェフはその前のプレーで痛めていた高木に代えて乾を投入。
 68分、栃木は上形に代えてペチュニク、久富に代えて川田を入れます。
 73分、ジェフは指宿に代えて岡野を投入し、3バックに変更。 

 
 75分には栃木の攻撃。
 西谷の中盤での浮き球のパスを、大黒がヘディングシュートを放ちますが、GKロドリゲスがセーブ。
 78分、ジェフは矢田に代えて真希を投入し、そのままボランチに入りました。



 87分、栃木は岡崎に代えて榊を起用。
 西谷をボランチに下げて、榊を右シャドーで起用し、ペチュニクを左シャドーにまわします。
 88分には後方からのロングボールに西谷が飛び出し、岡野に後ろからPA内で倒されますが、微妙な判定でノーホイッスル。


 89分にも栃木の夛田のセンタリングから、大黒が頭で合わせますが、GKロドリゲスがセーブ。
 その後も栃木が1点を奪いに来ますが、スコアは動かず。
 ジェフが何とか1-0で勝利しました。
■栃木の試合展開もジェフが勝利
 文中でも話したように、栃木は松本のような守り方をしてきた印象です。
 ジェフが後方でパスを回そうとする時は、5-2-3で積極的に追いかけてロングボールを蹴らせる。
 そして、プレスがハマらない時は、5-4-1でリトリートする。


 そこからジェフがCBにボールを入れたら、シャドーが激しく潰しに行く。
 そして、ジェフのSBにはWBがチェックに行って、ジェフのSHにはCBがスライドして対応。
 この辺りは松本以上に、対応を明確にしていたように思います。



 為田を警戒するため、今年はボランチでプレーしていたヘニキを、右CBに回したのではないでしょうか。
 そして、ボランチにはルーキーで、攻撃センスのある浜下が初スタメン。
 ジェフは中央からの攻撃がないので、ボランチに攻撃的な浜下を使ってきたのではないかと思います。


 攻撃時にはロングボールを蹴って上形のポストプレーから、ジェフの空きがちな中盤を使って、西谷や浜下が拾いチャンスメイクをする。
 これまでの試合でも栃木はロングボールを蹴りがちで、ホームスタジアムの芝も考えればあれしかないのかなとも思います。
 とはいえ、総じてジェフの試合展開というよりは、栃木のやりたいサッカーが出来ていた印象です。



 一方でジェフは開始早々に得点をあげたものの、その後は良いところがなかった印象です。
 ロングボールでサイドの奥を狙う攻撃が多く、相手が3バックの時はそこを突こうという意図だったのでしょうか。
 しかし、為田が仕掛ける形しか作れず、そこに絡んでくる選手も少ないため、為田の単発でのドリブルだけしか形がないような状況でした。


 後方でボールを持ってもそこからのパスワークが作れないため、中盤でボールを奪われることが多かった印象です。
 そして、そこからハーフカウンターを作られて、ピンチに陥る。
 結果的に逃げ切ったとはいえ、栃木のミスを待つような状態が多く、「逃げ切った」とは言えない試合展開だったと思います。



 ゴールシーンも相手の守備が甘かったですし、守備でも相手の精度が高ければやられていた試合だったように思います。
 何よりもこの試合を振り返っても、チームとしてどういったサッカーをしたいのか、どういった勝利プランを描いていたのか見えなかった印象です。
 73分という早い段階で指宿を下げて岡野を投入したことからも、後方に人数を増やして守る他に手がなかったということなのでしょう。


 気温が高い中での試合だったとはいえ、相手もそれは同じこと。
 唯一良かったのは、ジェフも低調な試合をした中で、勝点3を拾えたことでしょうか。
 ただ、シーズンの折り返しに来たところで、チームの成長という点ではかなり厳しい印象を受けました。