愛媛と横浜FCは戦い方もだいぶ異なると思うのですが、同じような展開になってしまいました。
試合序盤は相手のパスミスから攻め込むも、チャンスを作りきれず。
相手にリードを許してからはクロスやミドルシュートなど、外からの展開ばかりで2試合連続で無得点に終わったことになります。
■序盤はジェフペースも徐々に愛媛の展開に
ジェフは茶島がSBでスタメン出場し、矢田もスタメンで溝渕と為田がベンチに。
指宿がメンバー外で、ラリベイがスタメン。
熊谷が出場停止で勇人が出場し、ベンチからがサリーナスが外れて、久々に工藤、清武が入りしました。
愛媛はジェフからレンタル中の吉田が契約で出場できず、夏に岡山から加入した藤本が1トップで復帰。
ボランチの野澤も復帰し、安藤がCBに戻って山�啗がメンバー外に。
林堂が久々にベンチ入りを果たしました。
7分、ジェフのチャンス。
町田が右サイドでボールを奪ったところから、茶島が中に持ち上がりラリベイへ。
ラリベイがうまくボールを引き出して落とし、町田がシュートを放ちますが、相手に当たってゴールならず。
立ち上がり、愛媛は細かく繋いできました。
しかし、ここまでの試合同様、そこから打開できるほどのパスワークはなく、ジェフの守備に引っかかる展開。
そこからジェフがリズムを掴み、相手を追い込んでいきます。
15分にもジェフの攻撃。
右サイドで茶島と町田がパスを繋いでいるうちに、小島が中を走っていきます。
そこで小島が受けてシュートを放ちますが、ゴールの左を逸れます。
20分には愛媛の攻撃。
愛媛が中央でパスを繋いでいき、左サイドの小暮がクロス。
このボールを近藤が手を伸ばして触りますが、審判が見逃しノーホイッスル。
愛媛は藤本が怪我明けのためか、近藤も疲れがあるのか、前からプレスに行けない展開に。
そのためジェフはフリーで後方でボールを持てる状況になり、そこから簡単に裏を取れるケースが目立ちました。
しかし、決定機までは作れず、愛媛が後方で粘ります。
27分にもジェフの攻撃。
後方で受けた矢田からのロングパスを、ラリベイがうまく落とします。
町田が受けてシュートを放ちますが、GK岡本がセーブ。
34分には愛媛の決定機。
神谷がバイタルエリアでボールを受けて、浮き球のスルーパス。
走り込んだ藤本が足元で合わせますが、ゴールの左隅を逸れます。
42分にも愛媛のチャンス。
最終ラインからのパスに反応した神谷が裏へ飛び出し、マイナスのクロス。
これを受けた近藤がシュートを放ちますが、GK大野がセーブ。
30分頃からジェフのプレスが弱くなっていき、最終ラインも下がってしまいました。
逆に愛媛の運動量が増して、セカンドボールの反応からチャンスを作っていきました。
しかし、どちらもスコアは動かず、0-0で折り返します。
■愛媛が先制して攻めあぐねるジェフ
51分、ジェフの攻撃。
相手のパスミスを勇人が拾ったところから、町田が船山と1-2で抜け出して中央へ。
矢田が受けたところを近藤が戻ってブロック。
後半立ち上りもジェフがボールを持ち込む時間帯が続きましたが、チャンスを作れずにいると57分に愛媛が先制。
左サイドで前野が町田からボールを奪うと、そのまま持ち上がってグラウンダーのセンタリング。
これをニアで藤本が合わせて1-0に。
62分、ジェフの攻撃。
船山のCKを混戦の中、ラリベイが頭で合わせます。
しかし、シュートは枠の外。
その直後に、ジェフは船山と矢田を下げて、為田と工藤を投入。
これに対応して、愛媛は右に小暮、左に小池と、左右を入れ替えました。
68分、愛媛は藤本に代えて有田を投入。
その後もジェフがボールを持つも、チャンスが作れない時間帯に。
71分、ジェフは小島を下げて清武を投入。
清武が右SHに入って、町田がボランチに回りました。
84分、ジェフの攻撃。
後方からの裏へボールに町田が飛び出し、マイナスのパス。
これを清武が受けてシュートを放ちますが、GK岡本が正面でキャッチ。
87分にはジェフのチャンス。
町田からの縦パスをラリベイが落とすと、清武が相手に囲まれながら持ち上がります。
バランスを崩しながら左足でミドルシュートを放ちますが、枠の外。
91分、愛媛は神谷を下げて、禹相皓を投入。
さらに93分、近藤に代えて河原を起用。
そのまま愛媛が逃げ切り1-0で勝利となりました。
■同じような展開となった愛媛戦
川井監督はイメージとしては、木山監督に近い印象かなと思います。
木山監督も愛媛を指揮していましたし、若くしてJリーグの監督に就任したことも共通していますね。
試合前にも話しましたが、川井監督も細かいパスワークを作ろうという意欲は感じるのだけど、実際にはうまくいかずカウンターからの攻撃の方が可能性を感じる。
そして、粘り強い守備が中心のチームとなる。
それでJ2の下位から中位レベルなら勝点を稼げるのでしょうし、戦力などを考えればそれでよいのだろうとも思いますが、それ以上だとどうなのか…というところに行きつくのかなと思います。
この試合でも愛媛が無理にパスを繋ごうとして、引っかけてジェフがカウンターという展開が多かったと思います。
相手のミスから、ジェフが攻め込む展開が増えた試合だったと言えるのではないでしょうか。
しかし、それでもゴールを奪えず、終わったことになります。
また、今日はラリベイが1トップに入ったことで、ゴール前中央に起点が作れた試合だったのではないでしょうか。
ここ最近はコンディションが良く、個人技での突破もある指宿の方が選ばれていたのではないかと思います。
しかし、やはりラリベイが入った方が前線でうまく落としてくれる印象ですが、そこをうまく使い切れなかった印象があります。
愛媛のゴールも町田への茶島へのパスが弱く、そこを前野が奪ったところから奪っています。
ジェフも同じような展開は幾度なく狙えた試合だったと思うのですが、カウンターの作り方が愛媛の方が上手かったこと。
そして、カウンターを受けた時の守備も、愛媛の方が集中していたように思います。
これで横浜FC戦に続いて、2試合連続で無得点となってしまったジェフ。
しかも、スコアも0-1が続いたことになりました。
同じように押し込んだ試合ではありましたが、相手の戦い方は違ったようにも思います。
横浜FCは昇格を狙っていることもあって、ガッツリとジェフ対策を講じて戦ってきた印象でした。
しかし、愛媛は降格の可能性も薄れてきて、ある程度自分たちのサッカーをやろうとしてきたところもあったのではないでしょうか。
ジェフ対策としてはある程度ロングボールを蹴って、裏などを狙った方が戦いやすいように思いますが、愛媛は細かく繋いできました。
しかし、相手はジェフ対策をしてきていないにもかかわらず、ジェフの試合内容は変わらず同じような課題が出てしまった。
特に終盤は中央を崩せず外からのクロスとミドルシュートばかり…という、前節も何度も見た試合になりました。
このことからも相手が守備的かどうか以上に、自分たちの課題が大きいように思います。
もちろん愛媛もあまり前には出てこなかったわけですが、基本的にジェフはポゼッション率が高いサッカーをしている。
そうなれば相手が守る時間が長くなるのも当たり前だし、遅攻で崩す質が求められる。
しかし、そこが上がって来ない…と言うのが、昨年からの課題ということになりますね。
負けるには仕方ないにしても、同じような展開での敗戦が続くというのは、よろしくないことだと思います。
はたして、横浜FC戦での完封負けを経て、どういった次への対策を模索したのか。
選手を変えただけでは、根本的な解決には至らないと思います。