ジェフより下位の2チームと戦ったアウェイ2連戦は、1勝1敗で終りました。
ここからはホーム2連戦ですが、ジェフより上位の2チームとの対決となります。
まずは今週末に山形と対戦です。
山形は現在9位、PO圏内の6位との勝点差は9となります。
上位も足踏みしているチームが多いですが、残り6試合で勝点9差は決して小さくない数字と言えるでしょう。
ちなみに山形は昨年も11位で終えているため、今年も同じような位置にいることになります。
昨年山形に就任した木山監督は、ジェフでもそうだったように、就任当初はパスを繋ぐサッカーを目指していた印象です。
しかし、なかなか形が作れず、長いボールも蹴ってアグレッシブに守備で戦うスタイルに変更。
水戸や愛媛の時の同じような、リアクションサッカーになっていった印象です。
また、木山監督はジェフ時代から、外国人選手を使い切れないところがあると思います。
勤勉な選手を並べて献身的な守備で穴のないサッカーを作る傾向にあるため、異物感のある外国人選手は使い難いところがあるのではないかと思います。
今季もフェリペ・アウベスを開幕戦で起用するも馴染めず、ここまでスタメン7試合に留まっています。
それでもようやく最近になってアルヴァロ・ロドリゲスが定着し始め、ここ3試合でスタメンとして起用されています。
シャドーでプレーするアルヴァロ・ロドリゲスは献身的な守備もする印象があるだけに、木山監督のサッカーにもフィットしやすいのかもしれません。
攻撃面でも変化を付けるボールタッチが出来る選手ですが、しっかりと走力もある選手だと思います。
また、3バックの中央では元ジェフの栗山が活躍しており、今季は開幕からスタメンを維持しています。
守備面の統率だけでなく、ビルドアップの面でも貢献しているのではないでしょうか。
一方で現在は三鬼が負傷中で、内田も2試合の出場停止ということで、ジェフ戦でもWBに誰が入るのか注目です。
以前から木山監督のチームは、成績が出る時期と出ない時期がハッキリしている印象もあります。
運動量豊富をベースとするサッカーをしているだけに、コンディション面が下降気味になるときついところがあるのでしょうか。
現在も5試合勝ち星なしということで、PO進出を考えるとこの流れを早急に変える必要があると思います。
それでも前節町田戦では球際で戦って、スコアレスドローとなっています。
改めて木山監督のサッカーはアグレッシブに走り回って、ガツガツと行くことがベースなのではないかと思います。
愛媛でも同じように真面目に守備をして、走力でカウンターを狙うサッカーだったと思います。
このサッカーを見ると、やはりジェフ時代のサッカーは背伸びしていたように思えてしまいます。
兵働や武田なども木山監督の意向で獲得したのではないかと思うのですが、もっと走れて戦える選手が必要だったのではないでしょうか。
もっとも木山監督としても上位を目指すのであればそれだけでは足りないと感じてパスサッカーを目指したものの、それを確立するには至らなかった…という可能性もあるのかもしれません
ジェフも残り試合に関しては、来季以降に向けてどういった方針でいくのかを真剣に考える時間にすべきではないでしょうか。
どういったクラブを目指し、どういったサッカーをするのか。
そのために、どんな監督を選んでいくのかという流れが本来あるべき形式なはずです。
しかし、現状ではベースとなるべきビジョンを感じられないだけに、結果だけで判断せざるを得ないところもあるでしょう。
真に目指すべきところがあるのであれば、多少の我慢も出来るかもしれませんが、現在はそれが見えてこない。
改めて来季はまずビジョンを、明確に提示してほしいところではないかと思います。
ジェフは熊本のように前に出てくる攻撃的なチームの方が戦いやすいだけだけに、山形とは相性が良くない部分もあるかもしれません。
しかし、山形もここ最近は結果を残せていないし、ジェフはホームという追い風もある。
決して勝機がないわけでもないでしょう。
ただ、現状の順位を考えれば、大事なのは目先の結果以上に未来に何を繋げられるか。
昇格も降格も関係なくなっている今だからこそ、内容を追求したい時期なのではないかと思います。
選手個々も来季へのアピールをしなければいけない時期だと思いますし、試合の中で可能性を感じる何かを見せてほしいですね。