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3位大分のパスワークか好調ジェフのプレスか

 ここ数戦、中位から下位のチームとの対戦が続いていたジェフですが、今週末は上位の大分とホームで対戦します。
 大分は前々節終了時点で首位に立っていましたが、前節ライバルの町田に敗れて2位に後退。
 さらに町田は水曜日に延期されていた山口戦でも勝利し2位に浮上したため、大分は3位にまで下がっています。


 J2上位の状況を軽く確認しておくと、火曜日に延期分の試合を行った8位徳島が甲府に敗れ、PO争いからは一歩後退。
 これで上位は、7チームに絞られたのではないかと思います。
 しかし、その7チームが勝点6差の中で争われる大混戦となっており、7位の東京Vにもまだ優勝のチャンスが残されている状況です。



 大分は前々節まで5連勝と好調でしたが、前節はアウェイで町田に乗り込み2-3で敗れています。
 しかし、お互いに明確なスタイルを持つチーム同士の戦いということで、レベルの高い好ゲームとなった印象です。
 大分はいつも通りの鋭いパスワークを展開し、ゴールシーン以外でも幾度となくチャンスを作っていました。


 大分のサッカーは前回ジェフと対戦した時と大きく変わらず、パスを繋いで相手を崩していくスタイル。
 後方からワイドにショートパスを繋いでいって、相手の守備を引き付けておいて縦に展開する。
 古くからショート・ショート・ロングと言われていますが、大分も短いパスと長いパスの使い分けがうまく、前線やWBの選手を走らせる形を作ることの出来るチームだと思います。



 そして、前線に縦パスが入ればゴール前でもワンタッチパスなどを使うことで、素早くシュートまで持ち込んでいく。
 1トップ2シャドー(2トップの可能性もありますが)や逆サイドのWBも積極的に走り込んでくるので、高い位置でもワイドに仕掛けてくる印象があります。
 チームとして組織的に攻撃を作れるチームといった印象で、現在はジェフを抜いてJ2最多得点チームとなっています。


 それでも、前節は町田に敗れて連勝もストップ。
 J2は混戦状態で1つでも敗れれば優勝の遠のくサバイバル状態となっていますから、連敗は避けたいところだと思います。
 大分としてはアウェイ連戦となる厳しい日程ですが、2位の町田は残り試合が1試合多いですし、ジェフ戦も非常に大事な試合となるのでしょう。



 一方のジェフは、前節山形に快勝し2連勝を遂げました。
 一番の大きな変化は、シンプルにコンディションではないかと思います。
 涼しい気候になったことによって選手たちが動けるようになり、プレスとセカンドボールで優位になったことが大きいのではないでしょうか。


 大分は後方でパスを繋いで、あえて相手を引き付けておいて、薄いエリアに展開し素早く仕掛けるサッカーをしてきます。
 それだけに大分がパスを繋いでいるところで、ジェフのプレスが大分を潰せるか。
 大分としてはジェフのプレスを引き付けておいて、そこを交わしてうまく展開できるかがポイントとなるのではないかと思います。



 前節対戦した山形もパスを繋いできただけに、似通った展開になるかもしれません。
 また、大分は現在J2最多得点ではありますが、上位チームの中では失点が多く、総失点数は44となっています。
 前節も3失点しており、守備には不安があると言えるのではないでしょうか。


 ジェフとしては攻撃的なチームの方が相性は良いと思うので、比較的戦いやすい相手となるかもしれません。
 もっともジェフの総失点数は66で大分よりも酷く、熊本に続いて2番目に失点の多いチームとなっています。
 大分のパスワークを警戒するのはもちろん、鋭く仕掛けてくる前線をいかに止められるかも見どころだと思います。



 ジェフとしては、前節山形戦でようやく良いサッカーが出来たことになると思います。
 ノビノビと戦えたのは今年初めてではないかとすら思うだけに、このサッカーが上位相手にも通用するのか。
 ホームでの連戦ともなりますし、失うものも何もない状況ですから、戦い易い状況で大分を迎い打つことが出来るのではないかと思います。


 一方でプレッシャーがかかるのは大分で、山形のように大分も焦ってくれれば、ジェフのチャンスも増えてくるのではないでしょうか。
 上位は大接戦という状況になっているだけに、ここからはメンタルな強さも求められるのかもしれません。
 当たり前の話ではありますが、最終的にはクラブとして総合的な強さを求められるのではないかと思います。



 ジェフは残念ながら、その争いに食い込むことすら出来ていないということになります。
 例え少しずつ成績を盛り返して単発では良い試合が出来たとしても、それまでに抱えた負債は非常に大きなものとなっている印象ですから、まだまだ借りは返せていない状況だと思います。
 現状での目標は成績をイーブンに戻すことと、一桁順位ということになるのでしょうか。


 とはいえ、その目標を叶えたところで、何か大きなものを得られるとも思えません。
 それ以上に安定した戦いが出来るようになることや、将来に向けての可能性を見出せるかどうかが重要ではないでしょうか。
 ここまで失ってきたものはたくさんあると思うので、少しずつ挽回していくしかないですね。