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残り4試合、出来ることは限られているが…

 前節大分戦の結果を持って、ジェフはPO進出の可能性が消滅しました。
 もっとも今年はシーズン当初から下位に低迷し残留争いにも加わってしまうのかと思えるほどでしたから、驚くべきニュースではないようにも思います。


 今季も残り4試合ということで、ここからの対戦相手の順位を確認したいと思います。

10/28(日) 岐阜 長良川  19位
11/4(日)  徳島 フクアリ 8位
11/10(土) 京都 西京極  20位
11/17(土) 栃木 フクアリ 17位

 ご覧のように、ジェフは下位チームとの対戦が続きます。
 もちろん順位が全てではないものの、チャンスのあるカードが多いのではないでしょうか。
 唯一の上位チームである徳島も、現在4連敗中ということで調子を落としているようです。



 J2残留争いを確認すると、22位熊本が勝点27、21位讃岐が勝点30でここまでが自動降格圏内。
 そして、ジェフとの対戦も残る20位京都と19位岐阜が勝点37で並び、残留圏内にいることになります。
 残り試合は4ですのでまだわからない状況ではありますが、下位の争いで勝点7〜10という数字は決して小さくないように思います。


 ただ、残留争いでもう1つのポイントとなるのが、J3の動向です。
 現在J3首位の琉球、2位の鹿児島、3位の群馬などはJ2ラインセンスを保持していますが、4位の沼津はJ2ライセンスを持っていません。
 首位琉球は2位鹿児島と勝点差11で1つ抜けた格好となりますが、2位鹿児島と4位沼津の勝点差は4と接戦な上に、沼津は残り試合が1試合多く6となっています。


 沼津が2位以上に上がれば、昇降格は1チームのみとなります。
 なお、5位には2位との勝点差8でG大阪U-23がつけていますが、もしG大阪U-23が2位以上になった場合に、3位のチームがJ2ライセンスを持っていれば繰り上げとなります
 いずれにせよ複雑な状況ですし、J2残留争いをしているチームとしては、確実に20位以上で終えることが目標となるのではないでしょうか。



 今年の岐阜はシーズン途中から大きく低迷し、7月途中から13試合勝ち星なしという時期がありました。
 しかも、その間の成績は1分12敗と、約2か月半で勝点1しか稼げない非常に苦しい状況に。
 5月に勝点を伸ばしていたので、現在はその貯金で何とか残留圏に留まっていると言えるのではないでしょうか。


 岐阜の場合は、やはり昨年からの選手の流出が大きく響いているのではないかと思います。
 オフには庄司、大木、ヘニキ、シシーニョが退団し、今夏には古橋も神戸へと移籍。
 流出した選手たちの穴を埋めきれず、苦戦している印象があります。



 それでも前々節岡山戦で14試合ぶりの勝利を飾ると、前節松本戦もスコアレスドローで貴重な勝点1を獲得しています。
 基本的なサッカーは大きく変わっていないように思いますが、ショートパスを繋ぐサッカーを展開する中で、無理に縦へと繋ぐプレーを減らしているのかなとも思います。
 じっくりと後方で繋ぐ時間を増やすことで、カウンターを受けるリスクを減らす方向にシフトしているのかもしれません。


 また、岐阜の場合は総失点が60で5番目に多い状況ですが、得点も41と6番目に少ない数値となっています。
 サイドで選手が密集してショートパスを繋ぐ形は得意ですが、前線に人数が足らずサイドを崩せても得点に繋がらないという課題を抱えている印象です。
 しかし、ジェフの場合は前回の対戦時にも2-3でジェフが敗れていますし、前節大分戦でもそうだったように高い位置に人数をかけなくてもチャンスは作れるのではないでしょうか。



 それよりも岐阜としてはジェフに圧倒的に押し込まれて、守備で後手に回らないようにすることがポイントなのかもしれません。
 前節松本戦も0点に抑えたとはいえ、相手の動きに守備陣が追いつけない場面が多く、ピンチも少なくありませんでした。
 岐阜は組織的なプレスで戦うチームではないと思いますし、大分のように人数をかけて粘り強く守って、カウンターを狙う展開となるのでしょうか。


 逆にジェフとしてはどんどん前に人数をかけて山形戦のように攻めきり、相手の守備を"決壊"させることが狙いとなるのかなと思います。
 また、久々に4バックのチームとの対戦ですので、岐阜がどのような形で守ってくるのかも気になるところです。
 岐阜が前に出て来てくれれば戦いやすいでしょうが、岐阜の事情を考えれば慎重に戦ってくるのではないかと思いますので、圧力で押し切れるかどうかという試合になるのかもしれません。



 エスナイデル監督はこれまでにもチームが勝てなくなると、ハイプレス・ハイラインを諦め引いて守る方法を取ってきました。
 昨シーズン終盤や今シーズン序盤のアウェイゲームでも、その形を取っていたと思います。
 ただ、今季は引いて守る形もうまくいきませんでしたし、あくまでも妥協して選んだ形だと思います。


 今季はPO進出の可能性もなくなりましたし、残り試合もハイプレス・ハイラインで戦うのではないでしょうか。
 しかし、大分戦でも攻守に課題が生じており、選手たちも開幕からの問題点が解決できていないと話しています。
 大分戦で視察に来た原博実氏も、このようなコメントを残しています。

この日のサブメンバーを見ると、GK佐藤優也、DF増嶋竜也、MF茶島雄介、工藤浩平為田大貴、FWラリベイ。そのほかにも試合前に見かけたメンバー外だった清武功暉。ほかのJ2クラブなら完全に中心になるような選手がいる。良い選手が多くいるのに、うまく活かしきれていない。チームとして機能していないように見える

 もちろん山形戦のようにはまれば良いサッカーを出来る可能性もありますが、はまる可能性が低く安定して良いサッカーが出来ないというのが昨年からの大きな課題。
 正直、これ以上の大きな向上は、あまり期待できないのではないかとも思います。



 現状のままでは問題解決には至らないであろうと感じるだけに、先日選手から出された声明において、「一丸となって闘っているので理解してほしい」と書かれていたのには疑問を覚えました。
 問題は「一丸となって闘っている」かどうかではないはずで、現状を考えればむしろ少しくらい内部でケンカになったとしても、自発的に問題解決を図るべきではないのか。
 なぜこの状況でも、現状維持でも問題ないと捉えられかねない声明を出せるのかとても不思議でした。


 もちろん山形戦での居残りはタイミング的にどうなのかとも思うし、このような声明を掲載してしまうフロントの判断力にも疑問を感じます。
 ただ、先日船山のインタビューの際にも話しましたが、どこか選手側にも甘さを感じる部分があるような気がします。
 選手は入れ替わっているため選手の問題ではなく環境が悪いのかもしれませんか、どこかでJ2中位にいることに慣れてしまっているところがあるのではないか…。



 もちろんピッチに立てば、局面局面では頑張っているのだろうとは思います。
 ただ、プロのサッカー選手としてはそれだけではダメなはずで、チームを良くするために引っ張っていく強い姿勢を見せてほしいところではないでしょうか。
 こういう状況になったからには、時に監督に刃向ってでもチームを変えていく意欲を見せてほしいようにも思います。


 とはいえ、いずれにせよもう今年も残り4試合。
 今からやれることも限られていますし、例えここから勝ち点を伸ばせたとしても、得られるものは大きくないかもしれません。
 それでも来季以降に向けて何か感じられるものを、見せてほしいところではないかと思います。