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セットプレーの流れから船山が19ゴール目

 京都戦ではセットプレーの流れから、船山が今季19ゴール目を上げました。
 これで船山はキャリアハイとなる2014年の19ゴールに並び、20ゴールもリーチということになりました。
 現在J2得点ランキングでも3位につけていますが、1位の大前は24ゴールを上げているということで、得点王は難しい状況となっています。


 なお、京都戦で2点目を決めた下平は、今季2ゴール目。
 3点目を決めた指宿は今季9ゴール目で、二桁得点まであと1ゴールとなっています。
 来季以降へのアピールなどとしても重要な時期ですし、個々の成績も気になる時期となっていますね。



 1点目を振り返ると、左サイドからのCKを矢田が蹴るも、一度はニアで闘莉王に跳ね返されます。
 しかし、ジェフが左サイドでボールを拾うと、再び矢田が受けてクロス。
 これを増嶋がニアですらして、ゴール前の船山が決めています。


 うまく2度目のクロスで、ストーン役の闘莉王を超えたボールを供給した矢田も見事だったと思います。
 矢田に対面した相手のマークも甘かったですね。
 また、闘莉王が前に出過ぎて、ゴール前をガードする役割を果たし切れなかった印象です。



 動けないストーン役の裏を突く展開というと、オーロイが狙われていたのを思い出しますし、意外と有効な狙いではあるのでしょう。
 さらに増嶋をフリーにしてしまった、ゴール前の京都守備陣も問題だったと思います。
 船山のゴールですが、増嶋が触った時点で決まったシーンだったのではないでしょうか。


 増嶋は前々節2-0で勝利した徳島戦でも、セットプレーの流れから1ゴール1アシストと攻撃面で結果を残しています。
 逆に言えば徳島戦でも攻め込む回数が多かったものの、セットプレーでしかゴールが決められていないことになります。
 さらに、京都戦でも選手・監督は先制点が取れたことが大きかったと口々に話していますし、セットプレーが大事な役割を果たしたことになりますね。



 京都もここ数戦はセットプレーからの得点が多かった印象があり、石櫃など良いプレースキッカーも控えています。
 特に印象的だったのが9月30日の熊本戦で、本多や闘莉王がセットプレーからゴールを決め4-0で勝利しています。
 しかし、ジェフ戦ではプレースキックのボールが合わず、あまり怖さを感じませんでしたね。


 京都戦でのジェフはカウンターでもチャンスを作っていきましたが、口火を切ったということも含めて考えると結果的にセットプレーの差が大きく出た試合だったようにも思います。
 なお、Football LABで今年のジェフの得点パターンを見るとPK、直接FK、セットプレーからの得点数の合計が28で、J2最多ということになります。
 ジェフは総得点数がJ2で2番目に多いクラブですので、全体の割合で言うとそこまで多くはないようですが、それでも今年はセットプレーに助けられている部分が大きい印象です。


 なお、今季ここまでの京都はPKと直接FKからのゴールがなく、セットプレーからの得点が13のみとなっているようです。
 セットプレーだけでジェフとは15ゴールも差があるわけですから、大きな違いと言えるでしょう。
 それだけジェフがセットプレーをうまく取れているのかもしれませんが、セットプレーを取った後の質も大事だと思います。
 

 今季のジェフに関して言えば、プレースキッカーの一番手でもある船山の好調が大きいところもあるのかもしれません。
 正直、昨年までの船山はプレースキックを蹴ると期待できないことが多かった印象ですが、今季は質の良いボールを蹴っているように思います。
 また、京都戦での1点目を矢田がアシストしたように、左右のキッカーがいることも重要なのかもしれませんね。



 加えて、ここ数戦では増嶋のターゲットとしての活躍も見逃せませんし、長身CBエベルトなどの存在も地味に効いているのかもしれません。
 エベルトはまだ3ゴールではありますが、ターゲットが増えることで相手のマークが分散することにも繋がります。
 京都戦でも増嶋の後ろにエベルトがいたことで、増嶋がフリーになっています。


 昨年はシーズン途中から、左CBにキムが入っていました。
 キムはミスが多かったもののスピードがあり、ロングキックで展開することの出来る選手でした。
 ただ、高さのあるタイプではなかったですから、そこに増嶋やエベルトなどが入るとその分セットプレーではプラスとなるのかもしれませんね。



 ただ、セットプレーが全てではないですし、最終的には総合的に良いチームが作れるのかどうかでしょう。
 京都戦ではエベルトやゲリアがスタメンとなりましたが、シーズンを通してレギュラーだったわけではありません。
 それだけに来季の去就も未知数と言えるでしょう。


 ただ、選手構成の前にどういったクラブのビジョンを目指し、そのためにどんな監督が必要なのかが前提となるでしょう。
 そして、それに合わせた選手が補強できるのかが求められるという順番だと思います。
 どういった判断が下されるのかはわかりませんが、ジェフ関係者が来季も良い状態でサッカーに関われているといいですね。