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2018シーズンを振り返る ロドリゲス編

 今シーズンもチームの総括が終わりましたので、本日から選手個々に関して振り返っていきたいと思います。
 今年は選手を振り返りながら、チームの話も少しずつ出来たらなと思っています。

 順番は文脈もあるので、ポジション順ではありますが、それ以外は順不同で。
 また、契約満了や移籍の話がありましたら、そちらを優先して取り上げてきたいと思います。
 また、一定数試合に出場した選手を対象とさせていただきます。


 それと先週の総括では「それ以前の問題」といった印象が強かったので、毎年触れていたはずの補強ポイントに関して何も話していませんでした。
 退団などもあるでしょうから読みにくいですが、監督継続も考慮すると前へも飛び出せて安定感のあるGK、スピードも高さもあるCB、守備での強さもありビルドアップも出来る左右SB、守備でバランスの取れるボランチ、強さがあって走ることも出来るCF…などなど。
 ようするに、現状では課題が多くて結構な補強をしてその穴をどうにか埋める形を期待するしかないと思うのですが、補強もそう理想通りにはいかないでしょうし、やはり悩ましいところですね。



 さて、選手1人目は、GKロドリゲスに関して。
 今年、ロドリゲスの母国でもあるアルゼンチンのロサリオ・セントラルからレンタル移籍という形で加入し、2018年はリーグ戦で20試合に出場。
 リーグ戦で20試合出場は今年のジェフのGKで、最多出場ということになります。


 お披露目となったちばぎんカップで話題になったのが、ロドリゲスのフィードキックでした。
 勢いがあって伸びのあるボールを蹴ることができ、ボールを蹴るたびに歓声が起こっていました。
 また、鋭いボールを蹴ることが出来るというだけでなく、左右に蹴り分けられるのも特徴だと思います。



 守備においては1対1が強いタイプで、近距離の対応が得意なGKと言えるのかもしれません。
 また、優也などと比べると大きなミスが少ない選手で、安定感が感じられるタイプなのかなとも思います。
 そこがGK最多出場となった要因なのかもしれません。


 ただ、せっかくのフィード力ですが、ジェフはチームとしてビルドアップをうまく作れていないため、ほとんど活用できなかったように思います。
 中央からの攻撃がないためシンプルに前線へと蹴るパターンはほとんどなく、ロドリゲスからSBに蹴り分ける展開が多かったですが、SBからの縦パスは相手チームに読まれていたのでそこで手詰まりになってしまう場面が目立っていました。
 これによって、質の高いフィードキックを持っているというロドリゲスの優位性は、ほぼ失われてしまったように思います。


 さらにミドルシュートなどへの対応は、ポジショニングなど含めて若干遅れ気味だったようにも思います。
 また、2018年のジェフは昨年ほどの極端なハイラインではなかったとはいえ、ラインを早めに下げても若干高いことが多かった。
 それによってGKによる後方のカバーリングが求められましたが、前への飛び出しという点では優也の方が反応が早く守備範囲も広いということで、ロドリゲスは苦戦していった部分があったと思います。



 開幕スタメンの座を得たロドリゲスではありましたが、チームの苦戦もあってGW中にはホームでは前に出て、アウェイで引いて守る戦い方を実施すると、ホームでは飛び出せる優也、アウェイでは安定感のロドリゲスを起用するという珍しい体験もしました。
 それでも5月20日横浜FC戦からは再び正ポジションを確立していきますが、8月4日の松本戦以降は出場機会から遠のきます。
 その後、8月25日の東京V戦までベンチに入っていましたが、それ以降の試合ではベンチ入りすら果たせずに、今シーズンを終えてしまいました。


 最多出場のロドリゲスも夏以降はベンチにすら入っていないということで、2018年のジェフは正GKと呼べるような選手がいない年で、それだけ選手起用も安定感なくバタバタとしていた印象があります。
 ロドリゲスが試合から離れてからは優也と大野が試合に出場していくわけですが、気になったのはロドリゲスか大野が試合に出場している場合では必ず優也がベンチに入っていたということ。
 やはりロドリゲスは外国籍選手ということで、ベンチから盛り上げるという意味では優也の方が期待でき、その点でロドリゲスは後れを取った面もあるのかもしれません。



 良くある外国籍GKのコミュニケーション問題の1つとも言えるのかもしれません。
 ただ、それを差し引いても本当に能力の高いGKは試合に出場することが出来ると思うのですが、ロドリゲスはそこまで飛び抜けたGKではなかったということでしょうか。
 GK最多出場とは言え出場試合数が20試合ということは、全体の半分にも出場できなかったことになるわけですし…。


 現在29歳ということで、GKということも考えれば中堅世代と言えるのかなと思います。
 まだまだ活躍できる選手ではありますが、外国人枠やレンタル移籍であることを考えると、来季はどうなるのかわからないところがありますね。
 フィードキックをうまく利用できるチームの方が、本人の良さを引き出せるようにも思いますが…。