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ラリベイ、サリーナス、ロドリゲスが契約満了

 ラリベイサリーナスロドリゲスの契約満了が発表になりました。
 個人的には外国籍選手は全員入れ替えの可能性もあるだろうと思っていましたが、ゲリアとエベルトは残るのでしょうか。
 また近藤のTwitterアカウントのアイコンなどが、ジェフのユニフォーム姿ではなくなっていることから退団の可能性も言われており、こちらも気になるところです。



 ロドリゲスに関してはちょうど昨日取り上げたのでそちらに譲り、ここではサリーナスとラリベイに関して触れていきたいと思います。
 サリーナスは昨年ジェフに加入。
 1年目はスタメン8試合、途中出場7試合の合計15試合に出場しました。


 ドリブルでの仕掛けでアクセントが作れるタイプで、左足でのキックも高精度。
 視野の広さも特徴で、「そこを見ていたのか」というラストパスを供給できるタイプだと思います。
 特にボールを持った時の仕掛けに秀でた選手だったのではないでしょうか。



 昨年は開幕戦から左WBのレギュラーとして、サリナースが選ばれていました。
 エスナイデル監督は試合途中から船山をWBで使うことすらありましたし、WBに攻撃的な選手を使うことを厭わないところがあるのでしょう。
 ただ、当初3バックだったジェフはハイラインもあって、守備時にWBが最終ラインに吸収される形で5バックになっていました。


 そうなればどうしてもWBも後方での守備を求められることになり、守備面で不安がありフィジカル的な弱さもあるサリーナスは苦戦していきました。
 そして、そこを狙われた第4節の松本戦で失点に絡むと、翌戦からはインサイドに移されます。
 こうやって失点に絡んだ選手を、懲罰的に変えるのもエスナイデル監督の特徴ですね。



 しかし、サリーナスはうまくパスワークに絡めるタイプではないので、インサイドには全く合わず。
 また、サリーナスは為田など他のアタッカーにもよくある傾向ですが、サイドで外に追い込まれると他の選択肢がなくなり苦労する傾向があった印象です。
 さらに足元でボールを受けられればチャンスを作れますが、裏へ飛び出して自らボールを引き出すというような動きが少なく、うまく攻撃に絡めない課題があったように思います。


 昨年はシーズン序盤以降スタメン出場の機会がなくなり、9月2日の東京V戦で右SHとして久々にスタメンを果たしたものの、それ以降はベンチ入りすらなく終ってしまいました。
 そのため、昨年限りで退団かとも思いましたが、契約が残っていたのか今年も残留。
 しかし、今年も開幕からベンチにも入れず、苦戦していました。



 それでも4月28日の甲府戦では久々のスタメン出場を果たし、左WBで途中出場すると試合途中には右WBに移行。
 難しい役回りでしたが、しっかりと仕事をこなしました。
 試合に出場出来なくても腐らずにやっていたようで、真面目な一面も垣間見ました。


 そこから3試合はスタメン出場を果たしますが、その後はまた控えに移ります。
 6月10日の山形戦では4-3-1-2の左ボランチを任されますが、この試合で敗れるとその後は出番も少なくなり今シーズンを終えています。
 結局、今年はスタメン4試合、途中出場7試合という結果に終わっており、昨年以上に苦戦したシーズンとなってしまいました。


 ボールを持った状況をうまく作れれば、J2でもチャンスメーカーとして活躍できる可能性を持った選手だったようにも思います。
 しかし、エスナイデル監督は高い位置でサリーナスを使うことは意外と少なかったですし、後方でも使える攻撃的な左利きの選手という評価だったのでしょうか。
 もちろん本人の課題も少なくはなかったですが、後方で起用されたことでビルドアップや守備面などの課題が目立ってしまった部分もあったのではないかと思います。



 続いてラリベイに関して。
 昨年ジェフに加入すると19ゴールをあげて、得点ランキングでも3位タイという好成績を収めました。
 私のブログでも昨年のベストイレブン選びましたが、それだけ能力の高い選手だったように思います。


 ラリベイは足元の技術だけでなく、頭でもピンポイントでボールに合わせるのがうまい選手で、数字上でも2年連続で高い決定率を誇っています。
 さらにポストプレーも非常にうまく、身体をうまく使って良い位置でボールを引き出せる上に、視野が広くて味方選手が前を向いてプレーする状況を作り出すことが出来る。
 しかも、ポストプレーにおいても、空中戦でも地上戦でもうまさを見せられる選手と言えると思います。



 それに加えて守備面でも貢献できる選手で、J2でも強さや上手さのあるCFはいるし、献身的な守備で貢献できるFWも少なくないと思いますが、その両方をこなせる数少ないストライカーだったと思います。
 自分でボールを持って仕掛けるというプレーこそありませんが、それ以外においてはほとんどの仕事が期待できるCFだったと思います。
 しかも、非常に紳士的な性格で、今年は副キャプテンも務めました。


 昨年のラリベイは夏頃から調子を上げていき、7月8日の讃岐戦ではハットトリックも達成。
 その後もコンスタントにゴールを決めて、1トップのレギュラーとして活躍しました。
 そして、昨年終盤の7連勝時には引いて守ってカウンターのターゲットとして貢献しており、個人的にはあのサッカーにおいて為田以上に重要な選手だったのではないかと思います。



 ただ、ポストプレーがうまい選手ではありますが、ジェフは前線中央への楔のパスが非常に少ないので、それを活かし切れなかった印象があります。
 ラリベイのポストプレーを本当に活かせたのは、昨年終盤にロングボールのターゲットとして活躍した時だけだったのではないでしょうか。
 今年はそのロングカウンターも中途半端になることが多かった印象で、チームとして連動した攻撃を作れない分、ラリベイのポストプレーも宝の持ち腐れになっていたように思います


 しかし、ラリベイ本人にとっても今年は、あまり出来の良くないシーズンだったのではないでしょうか。
 今年もシーズン序盤は身体が重かった印象でしたが、昨年も序盤戦は苦労していたので、そういったタイプなのかなとも思いました。
 それでも夏以降は少しずつ状態が上がっていったように感じたのですが、今年はそこからコンディションが上がりきらずに落ち込んでいったように感じました。



 昨年とわかりやすく動きが違うのは、プレッシング時の動き。
 運動量も昨年ほどではなく前への動き出しも鈍かった印象で、昨年の攻守に活躍できる万能ストライカーという印象ではなくなってしまいました。
 それでも攻撃面ではうまさ、強さで戦えていたところはあったと思うのですが、全体的に言えば動きの悪い1年だったように思います。


 今年のジェフは年間を通じてハイプレスがハマりきらなかった印象がありますが、その原因の1つとしてラリベイの苦戦もあったのではないでしょうか。
 逆に言えばそれだけ昨年はラリベイに頼っていたとも言え、他にプレスで貢献できるCFがいなかったとも言えるでしょう。
 ラリベイも今年で34歳と十分にベテラン世代と言えるでしょうから、衰えといった面もあったのかもしれません。



 それだけに他サポを中心にTwitterでラリベイが高評価なのを見ると、「いつのラリベイのことですか?」と思ってしまうのですが、ラリベイには松本やスペインのチームが興味を示していると海外メディアに報じられています。
 近年の松本はジネイや三島やダヴィなどCFを頻繁に補強している印象ですが、いずれも定着には至ってていません。
 しかし、補強している選手を見ていると、そこまでの予算もないのでしょうし、契約切れのラリベイは良いターゲットになるのかもしれません。


 松本のスタイルからしてCFは強さと走れることを求められるのでしょうし、ジェフの昨年終盤を思い起こすとロングボール1本でラリベイが頭で落として、前田が走るような展開も期待できるかもしれません。
 問題は昨年のようにラリベイが走れるようになるかどうか…ですが、環境が変われば復活できる可能性も否定はできませんし、高崎もいるだけにフルで頑張る必要もないのかもしれません。
 個人的にはジェフの選手がJ1でプレー見られるのであれば歓迎したいスタンスなのですが、日本ではまだ報じられていないし他のニュースにも出ていないようなので、可能性がどこまであるのかはわからないですね…。



 ラリベイもサリーナスもロドリゲスも良さを出し切れたのかどうかはわかりませんが、ポテンシャルはある選手だったように思います。
 今のジェフがそれを引き出せたのか…と考えると微妙なところもありますし、改めて戦い方も選手起用も含めてバタバタした2年間だったようにも思います。
 まだ3人とも戦える選手だと思いますし、新しい舞台で頑張ってほしいですね。


 それとともに、残された選手たちにも頑張ってほしいところだと思います。
 特に昨年見せたラリベイの献身的な守備や"技術の使い方"などは、J2の多くの選手のお手本にもなるのではないでしょうか。
 そうやって少しずつでも成長していくことが、大事なのではないかと思います。