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茶島のレンタル期間延長が決定

 昨年末の話になりますが、広島からジェフにレンタル移籍していた茶島がレンタル期間延長ということになりました。
 今オフのJリーグはジェフに限らず、レンタル延長という選択をするケースが多い気がします。
 町田が抜けたジェフとしては、戦力確保という意味でひとまずよかったですね。

 昨年ジェフに加入した茶島は、開幕スタメンの座を勝ち取ります。
 インサイドでのプレーということで、町田をSHに押しのけてスタメン出場を果たしたという印象を受けました。
 その後の起用法を見ても、エスナイデル監督のお気に入りだったのではないかと思います。


 第2節水戸戦以降もインサイドのレギュラーとしてプレーしますが、好転しないチーム状況もあって第6節京都戦からはシステムが変わり、茶島もボランチでのプレーを経験します。
 そして、第11節甲府戦からは、広島でも経験していたという右サイドにコンバート。
 そこからは、右SBに移ってのプレーが続くことになりました。

 ボランチや右SBでのプレーが増えたのは、後方から前に飛び出す茶島の動きを期待した部分もあったのかなと思います。
 茶島はドリブルでの仕掛けもありますが、スプリントも魅力な選手ではないかと思います。
 チームとして裏抜けが活かせるのであれば、2列目から飛び出す形を狙っても良かったのでしょうが、ジェフの場合は2列目からの飛び出しを活かし切れない印象もあります。
 そこで右SBやボランチなど後方に茶島を置くことで後ろからの飛び出しを増やし、より攻撃に厚みを増そうという意図があったのかもしれません。


 しかし、攻撃面に関してはともかく守備面には不安があり、7月25日の甲府戦からは溝渕が右SBに入ります。
 茶島は一度インサイドに戻りますが、ツインタワーへの変更などもあって、8月途中からはスタメンを外される試合が増えていきました。
 シーズン終盤には右SHのスタメンに戻りますが、全体で言えば右肩下がりの1年だったと言えるのではないでしょうか。

 茶島は運動量豊富に動けるだけでなく、仕掛けの技術もあってラストプレーにも精度の高さを感じます。
 特にミドルシュートは正確にコントロールでき、綺麗な軌道で放つことが出来る印象です。
 Football LABによると3ゴール6アシストというで、ゴールに関しては物足りな印象も受けますが、ポジションが定まらなかったことを考えれば仕方がない部分もあったと思います。


 一方で守備に関しては、インサイドでプレーした時も前に追うことは出来るものの、球際では強さを見せられずかわされる場面が目立ちました。
 右SBに移ってからもポジショニングなどに不安があり、相手選手を外へと追いやる守備や周りと連携して守る技術を習得できていない印象でした。
 これは本人にも課題があるのでしょうが、エスナイデル監督が守備を教え込めないという問題もあるのではないでしょうか。

 守備や周りを活かすプレーに関しては、松本への移籍の決まった町田の方が期待できたように思います。
 それでもテクニックなどは茶島の方が上で、特に仕掛けの鋭さやラストプレーの質の高い選手ではないかと思います。
 エスナイデル監督は個人技での打開力を求める傾向があるので、そこが気に入られた要因の1つなのかもしれません。


 しかし、茶島も終わってみれば、全体では39試合に出場していますが、スタメンは29試合のみ。
 1年間レギュラーだったとは言い難いと思います。
 特に8月4日の松本戦から10月21日の大分戦までの約3ヶ月は、3試合しかスタメンしておらず途中出場がメインでした。

 2019年は1年間を通して、レギュラーとしてプレーすることが目標となるのではないでしょうか。
 そのためにも、使い勝手の良いマルチロールという立ち位置ではなく、ポジションを固定化することが大事なのかもしれません。
 個人的には、やはり2列目の方が本来は合っている選手なのではないかと思います。


 広島のリリースによると、ACL出場が決まっていることもあってか、広島の復帰の話しもあったようです。
 ただ、ACLに出場しても実際にはレギュラー選手は変わらないチームが多いですし、広島での茶島は最高でも22試合にしか出場していませんでしたので、ジェフでプレーする方が良いと判断したのでしょう。
 レンタルの場合はレンタル元に契約の主導権があるはずですから、ジェフとしても広島に感謝しなければいけないと思います。

 しかし、近年のジェフはレンタルで補強する場合、完全移籍を見込める選手と交渉するという話だったはずなので、広島から復帰の話が来たこと自体が意外だった気もします。
 広島の状況が変わったからということなのでしょうか。
 ACL出場だけではあまり大きな変化もない気がしますので、後半の失速もあって戦力の幅を広げたかったのかもしれません。

 茶島としては町田が抜けたこともあり、更なる飛躍の年となってほしいところだと思います。
 2列目の選手は非常に多い状況ではありますが、動き回って中盤を構成できる選手ということになると、矢田や茶島、田坂などが筆頭となるのではないでしょうか。
 その役割において長けていた町田が移籍しただけに、茶島などにかかるものは非常に大きくなってくるのかもしれません。