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工藤が横浜FC戦でジェフ復帰後初ゴール

 工藤が横浜FC戦でCKからのショートコーナーから、ゴールを決めています。
 若干ボールが浮いて合わせるのが難しいボールでしたが、うまくワンタッチで足元で合わせた良いシュートだったと思います。
 その1つ前の矢田の受け方も良かったですね。

 ゲキサカによると、工藤のジェフでのゴールは9年ぶりとのこと。
 ただ、ジェフへの復帰自体が8年ぶりだったわけですから、それだけ期間が空くのも当然でしょう。
 前回の茶野や勇人に続き江尻監督が指揮を執っているときに合わせて、元ジェフの選手が目立っているのは偶然なのでしょうか…。


 江尻監督が就任してからの工藤は、中盤で相手と相手の間に入ってボールを受ける動きが目立っていると思います
 そこからシンプルにボールをさばくことで、効果的にプレーしている印象です。
 江尻監督就任まで今季は1試合の途中出場のみでしたが、江尻監督就任後2試合目となった福岡戦でスタメンに選ばれると、そこから全試合でスタメン出場を果たしています。

 これは他に同タイプのライバルが少ないことも、影響しているのではないでしょうか。
 エスナイデル監督時代のインサイドはサイドに流れて個人技で仕掛けるプレーを求められていた印象もあって、エスナイデル監督と高橋GM体制では個人で仕掛けるアタッカーが非常に多かった。
 しかし、江尻監督になってからのシャドーは中央で受けてボールをさばくシンプルなプレーを求められる比重が高まったことによって、結果的に工藤が主力として固定化されているのではないでしょうか。

 現状だと、2シャドーにおける工藤のパートナーは固定化されていません。
 怪我人の問題もあるとはいえ、茶島も堀米もそれぞれに魅力はあるものの現サッカーにはまり切っていない印象があり、悩ましいところがあるのではないでしょうか。
 こういった問題もシーズン中の監督途中交代による影響と言えるでしょうし、早期に江尻監督へバトンを渡すくらいなら、開幕前に監督交代を行って戦力の整理整頓もしたかったところだと思います。


 ただ、チーム全体でいえば攻撃の形は機能しておらず、2トップにした横浜FC戦でも状況は大きく変わらなかったと思います。
 対戦した横浜FCはスタメンの1トップが元ジェフの戸島でしたが、戸島は足元でのポストプレーもうまく、前線で体を張るプレーも見せ、裏への飛び出しもありと1人で二役以上の仕事をこなしていたように思います。
 それもあって1トップが成立し、シャドーを2枚並べることによって結果的にシャドーの負担も減っているのではないかと思います。

 現状でのジェフは寿人の1トップでは成立しないこともあって、横浜FC戦で2トップへと変更した。
 これによりトップ下は1枚になってしまいましたが、その分工藤には多くのものが求められたように思います。
 しかし、工藤もトップ下の位置で、90分を通して安定して存在感を発揮できたとまではいかなかったのではないでしょうか。


 長年、工藤を見ていて感じるのは、チームの司令塔として期待するのは厳しいのではないかということ。
 2番手3番手としてなら光るものを発揮できる選手であるものの、攻撃の主軸としてプレーすると物足りなさを感じることも多い。
 要所要所で変化を付けたり、状況に応じて攻撃のアクセントを作るのはうまい選手だとは思うのですが、90分間王様として活躍したりピッチ全体に影響力を与えるというのは難しいように思います。

 その分、運動量豊富に動き回って潤滑油になり、守備でも貢献できる選手ではあると思うのですが、基本的にはバイプレーヤーなのではないかと思います。
 にもかかわらず、現状ではシャドーにおける確固たる軸であり、トップ下1枚を任されることにもなった。
 江尻監督は寿人を活かすためにも工藤に期待している部分があるのかもしれませんが、結果的に工藤に多くを求めすぎる状況にならないか心配なところがあります。


 もちろん、船山や工藤などが復帰すればまた状況も変わるかもしれません。
 しかし、純粋な2列目のパサータイプとなると工藤しかいないと思いますし、江尻監督がそういったタイプを求めるサッカーを続けるのであれば、悩みは続くのかもしれません。
 ここからの工藤の奮起にも期待したいところではありますが、34歳という年齢を考えれば大きな変化や成長は難しいところでしょう。

 また、チーム全体としても粒ぞろいで良い選手は多いと思いますが、試合を決めるスペシャルな選手がいないのはやはり気になるところではないでしょうか。
 横浜FCレアンドロ・ドミンゲスは全盛期ほどの決定力などは感じなかったものの、やはり特別感はあったと思います。
 ジェフは飛びぬけた選手がいないことも課題だと思うので、今いる選手の中からそういった選手が出てくることも期待したいところではないかと思います。
 そのためにも、もっと若い選手にも出てきてほしいと思うところですが…。