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ミラーゲームで劣勢も0ー0の引き分け

 平成最後のジェフ戦ということで、試合前のイベントにジェフレジェンドである中西と巻が参加しました。
 2人が再びジェフとの関係を持ってくれるのは嬉しい一方、巻はつい先日のインタビューで「2010年末に戦力外になることが分かって海外に行った」ことを語ったばかりで、当時の一部報道が正しかったことが証明されました。
 これによってジェフとはわだかまりのある2人がイベントに参加してくれたことになるわけで、ジェフからすれば2人の懐の深さによって成立した形であることを忘れてはいけないのではないでしょうか。

 肝心の試合は、大宮を相手に0ー0の引き分け。
 ミラーゲームだからこそ、攻守に少しずつ力の差を感じ、厳しい試合展開となった印象です。
 決定機もシュート数も大宮のほうが多く、相手の決定力にも救われてなんと勝点1を拾いました。

■大宮が優勢もスコアは動かず折り返し

 ジェフはクレーベが出場停止。
 寿人がベンチに回り、アラン、堀米がスタメンとなり、1トップ2シャドーに。
 ベンチには怪我から船山が復帰しました。

 ここ6試合負けなしの大宮はスタメン変わらず。
 嶋田がベンチから外れて、富山がメンバー入り。
 開幕戦ではスタメンだった元ジェフの中村太亮も、ベンチに入っています。

 キックオフ直後、大宮の攻撃。
 奥井からのパスを大前が受けて、ファンマが落とし再び大前が受けてシュート。
 しかし、ゴールの右を逸れます。

 3分にはジェフのチャンス。
 左サイドからのCKを堀米が蹴ると、ニアでベルトが競り合ってファーの工藤がシュート。
 しかし、バー直撃でゴールならず。


 その後は両チーム、シュートから遠ざかります。
 ミラーゲームとなったこともあってお互いに狙いは近いものを感じましたが、大宮のほうがセカンドボールへの反応が良くボールを持つ機会が増えていきます。
 また、ファンマを使った攻撃も意図が明確で、大宮ペースの展開だったと思います。

 22分、大宮の攻撃。
 奥井が茨田との1-2で抜け出して、中央へパス。
 ファンマが足元で受けてシュートを放ちますが、GK優也が何とか対応。

 26分にはセットプレーからジェフの攻撃。
 CKの流れから堀米が再び拾ってクロス。
 アランがニアで合わせますが、その前にオフサイド


 27分にも右サイドから大宮のチャンス。
 茨田がスローインをうまくキープして、石川からクロス。
 これをファーの酒井がボレーで合わせますがゴールの右。

 43分にも大宮のカウンター。
 エベルトがボールを奪われたところから、ファンマへ縦パス。
 大前が受けてシュートを放ちますが、ポストの左を逸れます。

 前半は0ー0ですが、ジェフはセットプレーからしかチャンスを作れず。
 大宮のほうがボール回しもスムーズで、大宮の流れで折り返した展開だったと思います。

■大宮がカウンターでチャンスを作るも決めきれず0ー0

 大宮はハーフタイムで酒井を下げて、菊地を投入。
 菊地が3バックの中央に入り、河本が左CBに回って、左WBに河面が移りました。

 51分、大宮の決定機。
 大山のスルーパスに河面が抜け出して、マイナスのクロス。
 大前がフリーで合わせますが、ポストの左を逸れます。

 53分にはジェフの攻撃。
 工藤からのマイナスのパスを受けたエベルトがアーリークロス
 ファーからゲリアが飛び込んで合わせますが、笠原がキャッチ。


 後半からファンマの足が止まった大宮が、プレスをかけられなくなります。
 ジェフが押し込むもチャンスを作れずにいると、59分には大宮の決定機。
 河本からのロングパスをファンマがキープして、大前が拾ってシュートを放ちますがポスト直撃。

 その直後のCKでも、大宮のチャンス。
 大前が中央に供給すると、後ろから飛び込んできた菊地がフリーで合わせますが、ボールは枠の外。
 後半途中から大宮はファンマを左サイドに移し、大前を前線に回しました

 70分、大宮は河本が負傷交代し中村を投入。
 73分、ジェフはゲリアを下げて船山を投入。
 茶島が右WBに回りました。

 75分にも大宮の決定機。
 左サイドの奥で石川がボールを奪い、中央の茨田へ。
 茨田がシュートを放ちますが、バー直撃。


 その直後、大宮は大前を下げてバブンスキーを投入し、ファンマを1トップに戻しました。
 86分、ジェフは工藤を下げて乾を投入。
 乾が左WBに入って、為田がシャドーに移りました。

 89分にはジェフの攻撃。
 アランのポストから矢田がシュートを放ちますが、GK笠原の正面。
 その直後には大宮の中村が鋭いクロスを上げますが、中央であわず。


 95分にはジェフのチャンス。
 ルーズボールを船山がつないで、アランが抜け出してシュート。
 しかし、GK笠原はセーブ。

 97分、大宮の決定機。
 FKを中村が蹴ると、ファーでフリーになった畑尾が合わせます。
 しかし、枠を捉えきれず0ー0で引き分けとなりました。

■幸運も手伝って拾えた勝点1

 この試合でも攻撃の狙いの明確さで差が出て、劣勢に立たされた印象でした。
 大宮はカウンターでも遅攻でも、ボール回しの意図がはっきりしていたと思います。

 カウンター時は攻守の切り替えが早く、ボールを奪ったらまず中央で縦パスを狙う。
 シャドーや1トップへ縦パスを出す判断が非常に早く、そこから一気に他の選手も走りこんでいく。
 縦パスがスイッチになって、カウンターが大きな武器となっていた印象です。


 カウンターがダメなら後方で繋いでワイドに相手をひきつけつつ、サイドの裏や中央でのポストプレーなどを狙っていく。
 遅攻時のボール回しにも迷いがなく、素早くつないでジェフの守備の狙いを分散していった印象でした。
 これによって特に前半のジェフはプレスも中途半端になりがちで、相手が攻め込む時間を長くしてしまったように思います。

 やはりファンマを軸にしてシャドーが落としを披露、あるいは裏を取るといった形が起点となっている。
 そして、1トップ2シャドーに強みがあるから、サイドの良さも生きてくるのではないでしょうか。
 迷わずのびのびと攻撃をやれていた印象で、最後のシュートさえ決めていれば、2点3点取られていてもおかしくなかったように思います。


 ただし、ファンマは運動量に大きな課題があり、この試合でも早々に足が止まってしまった。
 それによって、後半はジェフが押し込む時間も増えていきました。
 ただ、ジェフは攻撃作りに課題があってなかなかチャンスを作れず、後半も決定意を作れていたのは結局大宮の方だったと思います。

 カウンターでもどこを起点として、どうシュートまで持ち込むのか明確に作れず。
 遅攻でも誰が縦にパスを出して、そこからどう仕掛けていくのか曖昧なところがある印象です。
 それによってボールの動かし方も少しずつ遅くなって、苦戦していったのではないでしょうか。


 前節も同じように感じましたが、やはり攻撃作り方がうまくいかないことによって、結果的に守備の機会も増えてしまっている。
 特にこの試合では相手のカウンターで苦戦していた印象で、ボールの失い方も良くなかった印象です。
 やはり基本的には守備だけ、攻撃だけではいいチームとは言いづらく、攻守に成長していかなければいけないと思います。

 それでも何とか勝ち点1を拾えたということで、最低限結果は収められたと言えるのかもしれません。
 ただ、あそこまで相手にフリーな状態でシュート打たれ、何本もバー直撃のシュートを放たれてしまっては、守備陣が頑張ったとは言えないでしょう。
 幸運も手伝って拾えた勝点1だったと思いますし、しっかりと反省して次以降の試合に活かしていかなければいけないと思います。