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選手交代から失点し山形に逆転負け

 前半はミラーゲームで、ジェフが先制して折り返した試合。
 ジェフも得点を奪ったとはいえ相手のミスからで、山形も攻撃は作れていませんでした。
 山形もあくまでリアクションサッカーであり遅攻の質には課題があるだけに、守備的な現在のジェフには苦戦する展開だったと思います。

 それでも変化を作れるのが、一発のあるバイアーノだったと思いますが、この試合はベンチスタート。
 代わりに入った阪野も、エスナイデル監督体制時代のジェフならば相性は良かったでしょう。
 献身的に守備をするだけに、ミスを待っていれば崩れてくれる前体制のジェフならば戦えたと思うのですが、現在はそういったチームではない。


 結局、バイアーノを投入してから3得点をあげたことになります。
 温存したと言えば聞こえがいいですが、前半のあの内容から考えると、決して理想通りな展開ではなかったと思います。
 やはり木山監督は外国人選手、好きではないということでしょうか。

 逆にジェフは、鳥海を下げて増嶋を投入してから3失点をしたことになります。
 前回もこの交代には疑問を感じましたが、今回も結果的に失敗だったのではないでしょうか。
 それだけではない試合ではありましたが、詰めが甘い印象も受けました。

■硬い展開も相手のミスからジェフが先制

 前節久々に勝利を遂げたジェフは、スタメンを継続。
 ベンチも同じメンバーとなりました。

 山形は2試合スタメン出場していた、ジェフェルソン・バイアーノとホドルフォがベンチに。
 かわりに阪野と山田が入りました。
 元ジェフの栗山、井出もスタメン出場となっています。


 立ち上がりは両チーム浮き球が多く、落ち着きのない展開に。
 お互いに積極的にプレスをかけていましたが、どちらもパスミスが目立っていた印象です。
 9分にはクレーベが栗山からボールを奪い、そのままミドルシュートを放ちますが、GK櫛引の正面。

 18分には山形の攻撃。
 左サイドからのCKを三鬼が蹴ると、ニアで阪野が合わせます。
 しかし、バーの上部に当たってゴールならず。


 どちらも決め手がなく、動きの少ない試合に。
 32分にはジェフの攻撃。
 左サイドからのFKを矢田が蹴ると、クレーベが合わせますが力なくGK櫛引がキャッチ。

 その後も硬い展開でしたが、44分にジェフが先制。
 エベルトからのクリアボールを栗山が処理しようとしたところを、クレーベが後ろから奪い去ります。
 そのまま持ち込んでシュートを放ち1ー0に。

 結果的に栗山のミスから先制し、ジェフリードで折り返します。
 栗山はジェフ戦で活躍できないことが多い印象もありますね。

■後半から3失点で1-3の敗戦

 47分、山形の決定機。
 左サイドのCKに二人ならんで、坂元が少し触って三鬼が上げます。
 ニアの栗山が新井に競り勝って頭で合わせますが、GK優也が何とか反応。

 55分にも山形の攻撃。
 大きなサイドチェンジから、井出が受けてセンタリング。
 鋭いボールでしたが中央であわず。


 後半に入って、ビハインドの山形が攻め込む場面が続きます。
 57分、山形は阪野に代えてバイアーノを投入。
 59分、ジェフは鳥海を下げて増嶋を起用。

 しかし、その直後にジェフが失点。
 バイアーノのポストプレーから、井出が受けて坂本を走らせる浮き球のパス。
 坂元がエベルトをかわして中央に送ると、バイアーノが増嶋の前を取って足元でゴール。


 66分、山形は井出を下げて南を投入。
 68分、ジェフは接触で痛めたクレーベを下げてアランを投入。
 その後は両チーム、運動量が落ち間延びしていきます。
 
 74分、山形の決定機。
 中村からの大きなサイドチェンジを坂元が受け、三鬼がグラウンダーのパスを中央へ。
 1人スルーして完全にフリーになった本田が受けますが、シュートをふかしてしまいます。


 完全に足が止まったジェフは、76分に失点。
 南からのスルーパスを受けた山田が、左サイドでクロス。
 坂元が為田の前を取って、頭で合わせ1ー2に。

 77分、ジェフは工藤を下げて堀米を投入。
 83分にはジェフの攻撃。
 為田が仕掛けてクロスを上げると、アランがニアで合わせますがゴールネットの外。


 86分、山形がさらに追加点。
 坂元がエベルトをドリブルで交わすと、バイアーノの足元へパス。
 こぼれたところを、山田が拾ってシュートを決め1ー3に。

 90分には三鬼を下げて17歳の半田を投入。
 その直後には新井のクリアミスをバイアーノが受けて、シュートまで持ち込みます。
 しかし、これはなんとかクリアし1ー3で終了となりました。

■選手交代からの失点劇

 前半は良くも悪くもイーブンな展開でしたが、後半から失速して敗れてしまった試合だったと思います。
 前半のジェフはいつも以上に積極的にプレスをかけていき、相手のミスを誘うことができていたと思います。
 特に船山と工藤の2シャドーのチェイスが目立っていました。

 攻撃の質は相変わらずでしたが、プレスからの守備で相手の攻撃も許さなかった。
 しかし、それが90分は持たず、後半から失速してしまった。
 それによって全体が間延びし、スペースが出来てしまい、結果的に相手が得意のカウンター展開で攻め込めるようになった。


 これによって、大きく流れが変わってしまった試合だったと言えるのではないでしょうか。
 山形も遅攻の質は決して優れていたわけではないと思うのですが、スペースを与えてしまったことによって劣勢に立たされてしまった印象です。
 さらにバイアーノが入ってきたことによって、前線で勝てるポイントを作れるようになったことも大きかったのでしょう。

 一方のジェフは、鳥海を下げて増嶋を投入。
 しかし、試合に入り切れなかったのか、ファーストプレーでバイアーノに前を取られてしまいました。
 アクシデントという話もあるようですが、結果的にこの交代は失敗だったと思います


 後半から押し込まれて前半のような守備が出来なくなっていたのも、中盤から前のスタミナ切れが大きかったと思います。
 しかし、このカードを1枚使うことによって、中盤から前の選手を交代する権利を1つ失ってしまったことになる。
 鳥海が90分持たないから…という理由なのであれば、元から使うべきではないようにも思います。

 さらにあれだけの劣勢に立たされた状況で、DFを変えればさらに重心が後ろに下がってしまうという問題もあったと思います。
 守り切るには早すぎるし、流れも悪すぎた。
 もしDFを変えるとしても、完全に足が止まって坂元に翻弄されていたエベルトを変えるべきだったのではないかとも思います。


 こういった交代になった原因には、鳥海の問題というよりも増嶋が90分持たないという問題もあるのかもしれません。
 だから先に鳥海を使っておいて、大事なところで増嶋を投入する流れにしているのかなと。
 しかし、それでは鳥海と増嶋、どちらを選ぶのかはっきりせず、選手の精神面にも迷いが生じてしまうような気がします。

 もちろん、それ以前の問題として、後半大きく失速してしまったこともあるでしょう。
 前半飛ばしすぎると90分持たないという傾向も、江尻監督が前回就任時に見られた問題でした。
 ゲームプランの問題や足が止まった後の対処法なども重要なのでしょう。

 しかし、粘り強いサッカーを目指していくのであれば、選手交代の采配も大事だと思います。
 特にCBの中央は守備において非常に大事なポジションですので、簡単に入れ替えるべきなのかどうか…という問題もあると思います。
 覚悟を決めて、攻守の軸を定める必要があるのではないでしょうか。