クレーベが今季2ゴール目を決めチームトップタイ

 クレーベが先週末の第13節山形戦で、第3節山口戦以来のゴールを決めました。
 これでクレーベは今季2ゴール目。
 2ゴールではありますが、船山に並んでチームトップスコアとなっています。


 13試合を終えた状況で、2ゴールがチームトップスコアということで、それだけチーム全体の得点が少ないということにもなります。
 チームの総得点を調べてみると、ジェフの11得点は9得点の町田、10得点の愛媛、岐阜に続いて、J2で4番目タイに少ない数字。
 それでも失点も少なければまだいいのでしょうが、総失点19は24失点の山口に次ぎ、岐阜と並んで2番目に多い数字です。

 もちろんこれらはエスナイデル監督時代の成績も含むものであり、現在は新チームとなって状況は変わっているともいえるのでしょう。
 しかし、攻撃面では江尻監督が就任してから複数得点は甲府戦のみ。
 また、守備面でも前節山形戦では1ー3で敗れているだけに、堅守も怪しいチーム状況となりつつある気がします。


 山形戦でのクレーベのゴールは、前半44分にエベルトのクリアボールを栗山が先に処理をしようとしたところ、後ろからクレーベが走りこんでボールを奪い、GKと1対1になって決めたものでした。
 クレーベは試合序盤にも栗山からボールを奪っており、栗山のミスが目立った前半でもありました。
 しかし、栗山も後半からは持ち直して守備に貢献しセットプレーのターゲットやロングフィードの出し手としても活躍していましたが、試合中に左上顎骨を骨折してしまったとのことで、早く復帰できるといいですね。

 クレーベは栗山からボールを奪った後も、落ち着いてシュートコースを見定めてゴールを決めています。
 ポストプレーを見ても足元が柔軟な印象を受けますし、ゴール前で冷静にプレーできることも強みなのかもしれません。
 ゴールシーンでも角度が厳しく簡単ではない場面だったと思いますが、しっかりとゴール右隅に流し込んでいます。


 守備面には課題があるクレーベが栗山から2度もボールを奪えたのは、工藤と船山の存在が大きかったと思います。
 2人がボランチを見ながら左右CBにもプレスに行くので、クレーベはシャドーのチェイスに合わせて、栗山だけを追えばよかった。
 このあたりはうまく江尻監督が、クレーベの課題を隠す状況を作れているともいえるのかもしれません。

 しかし、この守り方だと2シャドーの負担が非常に大きいため前半だけで息切れをして、後半からはシャドーがファーストディフェンスに行けなくなってしまった。
 さらにクレーベも後半から運動量が落ちてしまった印象でした。
 やはりクレーベの運動量やスタミナの部分は、大きな課題だと思います。


 問題は工藤や船山を犠牲にしてまで、クレーベを活かす形を作るべきなのかという点ではないでしょうか。
 確かにクレーベも前半はポストプレーで貢献し得点も上げてはいますが、甲府のウタカや山形のバイアーノのように爆発的なパワーがあるわけではないし、前を向いた時のスピードもあまり期待できない。
 守備を免除されて周りがサポートするのであれば、その分攻撃面で違いを作ってほしいところだと思うのですが、現状だとマイナス面が大きいようにも思います。

 さらに工藤や船山といったベテランで攻撃的な選手たちが、黒子になって水を運ぶ役割を任されているというのもいかがなものなのか。
 為田や茶島も周りをサポートするようなタイプではないし、結果的に工藤と船山が守備で奮闘せざるを得ない状況になっていますが、本来2人は攻撃面で良さを出せる選手なだけに勿体ない印象も受けます。
 個人的にはまずは守備から入るためにも、アランを1トップにおいてプレスを重視するべきではないかと思うのですが、アランも攻撃面などで物足りなさがあるということなのでしょうか。


 ここ数戦を見るとクレーベの1トップで固定化されそうな状況ですが、そのクレーベが山形戦でゴールを決めたということで、1つ貢献できたことにはなると思います。
 ただ、あれだけ周りが犠牲になってサポートしてくれている状況を考えると、クレーベがより攻撃面でプラスをもたらしてくれないと帳尻が合わないようにも思います。
 クレーベが活躍するためには、高さやポストプレーを活かす展開というものをもっと作り上げていかないといけないのかもしれませんね。

 それとともにチーム全体として、誰がハードワークをして誰が仕掛けるのか…というピッチ全体のデザインをもう1度考え直すべきなのではないでしょうか。
 現状だと為田、工藤、船山、茶島とWBとシャドーにアタッカーを置いていますし、ボランチ2人も攻撃的ということでバランスが悪くなっている印象を受けます。
 それだけ守備的な選手が少ない選手構成の問題も大きいかとは思いますが、チーム全体としてのコーディネイトといったものが重要になってくるのかもしれません。