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千葉ダービーを終えてジェフからのメッセージは?

 第19節柏戦で、0-2の惨敗を喫したジェフ。
 シーズンの折り返しまでにはあと2試合ありますが、千葉ダービーが何かしらのターニングポイントとなる可能性もあり得るのでしょうか。
 それほど、ショッキングな内容だったと思います。

 25日にJ1で17位に低迷する磐田がサポーターへのメッセージをHPにアップしたということで、それに合わせて私がTwitterで以下のようなつぶやきをしました。


 もちろん冗談半分で言ったことで、実際にそういったリリースがほしいというようなことではありません。
 謝られたところでどうしようもないですし、クラブが変わらなければ意味はないでしょう。


 ただ、一方であまりにもクラブからサポーターなどへのメッセージが少なく、クラブとサポの距離が離れ過ぎているのではないかと感じなくもありません。
 最近はサポコミなども実施されなくなってしまいましたし、社長やGMの考えを聞くことができる機会はかなり限定的な状況となっています。
 それでもクラブがうまくいっているのであれば問題ないと思うのですが、近年のジェフは数年単位で大きく低迷しているのが実情です。

 組織というのは、そこに関わる人々が同じ方向を向いていなければ力が分散してしまう。
 力が分散してしまえば、いくら他よりお金があろうとも戦力があろうとも、良い方向には進まないでしょう。
 長年上手くいかなければ組織を構成する人々が不満を貯めるのも自然な流れであり、組織をリードすべき社長やGMの責任問題にもつながりかねないと思います。


 エスナイデル監督解任時もフロントからは、自分たちの失敗を認めるようなコメントは聞かれませんでした
 そして、監督を交代しておいてサッカーは継続するという不可解な説明があった上で、実際に江尻監督が継続すると同じような大きな課題が出て、同じように苦戦してしまった。
 それならばいっそ「ごめんなさい」と謝罪して次のサッカーを模索すべきではなかったかと思いますし、そういった意味合いも込めての上記のつぶやきをしました。
 
 もちろん本当に謝罪をしてほしいわけではないですが、大事なのは過去のサッカーをしっかりと分析し、反省し、次に活かせているのか。
 クラブ全体として過去を精査し消化した上で、未来へと舵を取ることが出来ているのか。
 それが出来ていないから過去10年間同じような失敗を繰り返し、この短期間でも監督を変えた上で同じ失敗をする…という情けない繰り返しを続けてしまっているのではないでしょうか。


 個人的に気になるのは、今季これからの残り試合をただただ消化するだけのチームになってしまわないかということ。
 個人技頼りのサッカーで、戦力で上回る下位チームには勝利して力のある上位チームには苦戦する。
 あるいは極端な戦術をとってそれがはまれば大勝できるけれど、相手に対策を取られてはまらなければ大敗を喫する…。

 それではエスナイデル監督時代と何ら変わっていないことになり、クラブとして成長していないことになる。
 あるいは苦戦する中でも、将来のビジョンや今後につながる希望が見られれば、我慢することもできるかもしれません。
 しかし、現状ではクラブからビジョンも語られず、ピッチからも希望が見出しにくい状況なわけですから、当然失望感も高まってしまうのではないでしょうか。


 それともクラブとしてメッセージを届けられるだけの志が築けていないから、サポーターとの交流を避けているという可能性もあるのでしょうか。
 そうであるとしたら、クラブとしては致命的ともいえるのかもしれません。
 スポーツクラブは夢を届け、夢を売っているところがあると思いますから、組織として確固たるモノがなければそのクラブの魅力や価値といったものも薄れてしまうと思います。

 もちろん、スタッフや選手などは個々に夢を持っているかもしれませんが、大事なのはクラブとして同じ夢を抱けるかだと思います。
 個々の夢はあくまでも個々に依存するものだと思いますし、上記した通り組織として同じ方向に向けなければバラバラになってしまう。
 だからこそ、それをまとめあげるリーダーが大事だし、それが出来なければ苦戦するのも必至ではないでしょうか。

 現実的に現場の状況を考えると、このままではチームは厳しい状況から抜け出せないと思いますし、大幅な方向転換を目指すのか。
 あるいはエスナイデルサッカーの継続をしつつも、大きく修正を施すのか。
 いずれにせよ、そのまま継続しただけでは苦戦するのも当然のことだと思いますので、何らかの対応が求められるのではないかと私は思います。


 さて、明日ジェフはホーム・フクアリで、町田を迎え撃ちます。
 今季の町田は苦戦しており、4月からここまでに勝てた相手は現在21位の福岡と最下位の岐阜だけ。
 それでも5勝7分7敗の成績は現在15位のジェフと同じで得失点差-8でも並び、総得点でジェフが2つだけ上回って1つ上の順位にいます。

 今年の町田は苦戦する可能性が十分あると思っていました。
 昨年は勢いで結果を残せていたところも大きかった印象ですが、一時の勢いだけでは持続しないことはジェフも痛感しています。
 また、もともと予算規模は小さく戦力的には厳しい上、昨年8ゴール17アシストと大活躍を見せた平戸も鹿島に復帰してしまいました。


 今季も町田のスタイルは大きく変わっていません。
 タッチ数の少ないシンプルなパスワークから縦に鋭く飛び出す形を作り出し、主にサイドの裏を狙う攻撃を展開。
 しかし、平戸が抜けたこともあって大きな武器であったセットプレーからのゴールが減っており、総得点を伸ばせていない状況です。

 また、守備においても前後左右にコンパクトに守るサッカーを継続。
 しかし、相手チームも対策を取ってきていて、コンパクトな陣形の外や裏などを狙い、町田の守備を揺さぶる形をとるようになったのではないかと思います。
 それでも密集したところで確実に潰す、あるいはゴール前にも集まって跳ね返すといったことが昨年はできていたのですが、今年はそこでのフィジカルコンタクトや密集するスピードが足りず、守備に緩さが出てしまっているのではないかと思います。


 エスナイデル監督時代のジェフは、町田との相性が良いところがありました。
 ジェフは相手が引いて守ってボールを持つ状況になると、ビルドアップが構築できず苦戦するところがある。
 しかし、町田はコンパクトに戦い最終ラインも高いので、ジェフは積極的に裏へ蹴って2列目のスピードを活かした攻撃が出来ていました。

 これによって、エスナイデル監督時代における対町田の成績は3勝1分。
 ただ、結果的に町田との最後の試合になった昨年8月の対戦では3-3で、ジェフはPK3本でなんとか引き分けたといった展開でした。
 守備組織の構築に練度の差を感じた内容で、チーム作りにおいて遅れを感じた試合だったと思います。


 過去の展開から考えれば、エスナイデルサッカーとの相性は良いわけで、ハイプレス・ハイラインを継続した方が良いのかもしれません。
 しかし、目先の試合だけを考えて、チーム作りをしていくべきなのか。
 それで勝てたとして、その先に何があるのかをしっかりと考えなければいけないのではないかと思います。

 前節の千葉ダービーもお互いに低迷していた状況でしたが、柏が2-0で快勝したことでもしかしたらここから巻き返すキッカケを見つけられたのかもしれません。
 明日の試合もジェフ、町田ともにここまで苦戦しているわけで、どちらも立て直すキッカケを見出したいところではないでしょうか。
 メッセージは言葉だけには限らず、動きや姿勢などでも伝えることができると思います。
 町田戦でチームから良いメッセージを受け取れれば…と思います。