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クレーベが12得点目となる貴重なゴール

 町田戦で、クレーベが貴重な同点ゴールを上げました。
 これでクレーベは、今季12ゴール目。
 J2得点ランキングでは、現在8位タイとなっているそうです。

 トップスコアラーが12ゴールという成績は多いのが少ないのか気になったので、ジェフがJ2に降格してからのチーム内得点ランキングをまとめてみました。

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 クレーベは30試合で12ゴールですから、10試合で4ゴール上げていることになるわけで、このペースのままだと残り12試合であと4,5ゴールは期待できることになります。
 単純計算で言えば16,17ゴールということになるわけで、昨年の船山、一昨年のラリベイの19ゴールには及ばないことにもなりますね。
 もちろんまだ残り試合もありますし、ここから調子を上げてくるかもしれないわけですから、まだまだ分かりませんが。

 しかし、改めて過去のデータを並べて見ると20ゴールの壁が大きく、得点王にもなったケンペスの22ゴールが目立って見えますね。
 また、船山は毎年上位に名を連ねており、貢献度が高いことも伺えます。
 もっとも上位の顔ぶれを見るとすでに在籍していない選手が多く、それだけ入れ替わりが激しいクラブの問題も伺えるように思います。 


 さて、町田戦での得点シーンに関して振り返ると、まず後方からのラフなクリアボールをクレーベが頭で競り勝って味方に落とします。
 この場面に限らずですが、ビルドアップがうまく作れていないチームなだけに、アバウトなボールでもクレーベが競り勝ってマイボールにしてくれると非常に助かりますね。
 特に町田はコンパクトなサッカーを展開しているだけに、DFに機動力を優先している印象があるため高さには弱いところもあり、クレーベが活きる相手だったともいえると思います。

 クレーベの落としを、船山が拾うと左サイドに大きく展開。
 逆サイドへの大きな展開も町田対策としてはセオリーとなりますが、このシーン以外ではあまり効果的な展開を作れなかった印象です。
 そこから為田が受けて、オーバーラップした下平がワンタッチでクロスを上げています。

 この時の下平への寄せも、町田は緩かったですね。
 サイドチェンジされたこともあったのでしょうが、ようやく町田に先制ゴールが生まれて油断したところもあったのか、この時間の町田は全体的にピリッとしていなかった印象です。
 下平はフリーになっていことも大きいですが、高質なピンポイントのクロスボールをゴール前に供給します。


 そして、ゴール前ではクレーベが強さを見せて、ヘディングシュートでゴール。
 少し下がってから前に出て合わせた展開ですが、CB小林の対応が若干遅れてほぼフリーな状況でクレーベが合わせる展開となりました。
 解説の小村なども話していましたが、船山がクレーベを追い越すように前に出る動きをした結果、小林が対応に迷ってしまったところがあると思います。

 ゴールシーンではクロスボールの受け方も良く強さも見せたクレーベすが、一方で守備面ではこの試合でも課題が多かったと思います。
 クレーベは1トップ気味ではありましたが、守備時は右寄りでプレーする時間が長かったと思います。
 そうなると、対面となるのは左CB小林となることが多いわけですが、19歳の小林は左足でのロングフィードに長けている選手。


 そのため、そこから攻撃を作られる場面も珍しくなかった。
 21分にも小林からのロングパス1本で、前線の土居が裏を取るシーンがありました。
 ジェフは小林への対応に後手を踏んだところから、劣勢に立たされたと言っても良いのかもしれません。

 クレーベが守備で貢献出来ないことはわかっているわけだし、クレーベを左寄りに位置させて船山を右に回しても良いのではないかと思っていました。
 この日のジェフは前半から押し込まれがちだったので、船山が低い位置で守備をして相手ボランチを見るという発想だったのでしょうか。
 しかし、それでも相手ボランチ2人は自由にプレーしていましたし、船山を下げて守らせるにしても中途半端だったと思います。


 クレーベは確かにこの日も強さを存分に発揮し、見事なゴールを決めています。
 しかし、当たりの強さは素晴らしい一方で、ラリベイのように守備もできて走れるタイプではない。
 それだけに使い勝手という意味では難しい部分もあると思うし、うまく周りが守備でフォローしてあげなければいけないはずです。

 攻撃面でのクレーベの活かし方も考えなければいけないと思いますが、同じように守備面でのフォローの仕方を考えることも大事なことだと思います。
 また、クレーベは接触プレー時においてラフな部分もある印象で、警告でクレーベがいなくなった時にどう戦うのかも今後どこかで大きな課題となりそうですね。
 現状だと攻撃面がうまくいっていないこともあって、クレーベの個人能力に頼りすぎているところもあると思うので、そこも含めて改善していかなければいけないのではないでしょうか。