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ズッ友と呼びにくいズッ友京都との対戦

 同じような境遇、同じような順位であることからズッ友と私が名付けた京都ですが、今季は大きく差が開いてしまいそうは呼び難いところがありますね。
 一時的に水を開けられたのならともかく、今季の京都は常にPO争いの渦中におり、一時は首位にも立っていました。
 片やジェフは開幕戦で引き分けたため第1節終了時点では8位にいましたが、第2節以降は二桁順位から脱することなく、J2下位に沈み続けた1年だったことになります。

 ジェフは前節東京V戦で引き分けたことにより、勝点43とし順位を1つ上げて16位になりました。
 しかし、これで14位以下になることが確定し、クラブ史上最低だった昨年の順位以下で終わることに。
 また、20位鹿児島とも勝点で並ぶ可能性はあるもののの、得失点差で鹿児島以下になることは現実的ではない状況ですが、19位まで落ちる可能性はまだ残されていることとなります。


 一方の京都も第37節まではPO圏内の5位にいましたが、2連敗もあって現在は8位に落ちてしまいました。
 現在の上位勢の順位を確認すると。

首位   柏  勝点78
2位  横浜FC  勝点73
3位   大宮  勝点73
4位   水戸  勝点67
5位   山形  勝点67
6位   徳島  勝点67
7位   甲府  勝点65
8位   京都  勝点65
9位   岡山  勝点65

 残り2試合で8位という順位を考えれば、かなり厳しい位置にいると考えるのが通常だと思います。

 ただ、4位以下は接戦であるため、京都もまだ4位まで浮上する可能性がある。
 残り試合はトーナメントのつもりですべて勝たなければいけませんが、それは他チームも同じこと。
 例えば山形は現在PO圏内ではありますが、ここにきて2連敗を喫しプレッシャーのかかる状況となっているでしょうし、下から上がっていった方がPOでも勢いを維持できるかもしれません。


 しかし、こうなってくると残りの対戦相手も非常に重要となってきますが、京都はジェフ戦後の最終節で首位柏と試合が控えています。
 それを考えても、京都はホーム最終節となるジェフ戦での必勝が求められるでしょう。
 それをプレッシャーと捉えてしまうのか、モチベーションに変えられるのか、京都はメンタル面も問われることになるのかもしれません。

 京都は前節対戦した東京Vに続いて、パスサッカーを展開してくるチーム。
 ただ、東京Vがビルドアップにこだわりを感じるのに対し、京都は中盤から前のパスワークに魅力を感じ、最終的にどう仕掛けるのかを目標に攻撃作りをしている印象があります。
 それが選手構成にマッチしているところも、上位進出に成功した1つの要因なのではないでしょうか。


 京都もシステムに関わらず5レーンでハーフスペースを使ってきますが、東京VがインサイドとSBで前後分断されていたのに対して、京都はインサイドの選手がより広い範囲でアップダウンするイメージがあります。
 それによってインサイドの選手が前を向き、仕掛ける形を作る。
 さらに両サイドや前線の選手も攻撃に絡んで、少ないタッチも活用して前を向かせる展開を作ることによって、スピーディな攻撃を展開するのが特徴ではないでしょうか。

 一方で守備においては不安もある印象で、プレスがかかっている時はいいものの、そこをかわされると脆いところがある印象です。
 小柄な選手が多いこともあって、フィジカルやサイズの面では物足りなさも感じ、カウンターにも弱いところがあるのではないでしょうか。
 クロスに対するファーサイドの対応も、あやしいところがあるように見えます。


 ジェフは前節東京V相手に、0-0で引き分け。
 京都戦でも同じような守備が出来るかどうか…という見方もできるかもしれませんが、東京Vのように数的同数でプレスをはめ込むのは難しい相手ではないかと思います。
 そうなった時にどう守る形を作るのかということで、より柔軟な守備を求められるのではないでしょうか。


 また、現在の状況からして、将来的な何かも期待したいところとなってくると思います。
 ちょうど昨日、Numberにオシム監督のインタビューが掲載されましが、オシム監督は以下のような話をされています。

ボスニアもようやく目の前の楽しみのためだけにサッカーをするのではなく、明日や明後日のために何をしたらいいのかを、ヨーロッパの他の国同様に考えられるようになった。今日さえ良ければいいのではない。明日のためにどうしたらいいかを考える。

 エスナイデル監督時代に、楽しければいいんだという意見を何度か見ましたが、その結果が現在に至るのだと思います。
 その時だけよければいいでは、将来に辛い思いをする。
 それで辛い思いをするのは未来にかかわる関係者であって、今は良くても将来的にクラブ自体を大きく傾かせることに繋がりかねない…。


 明日のためにどうしたらいいのか。
 それをクラブ全体で、考えていかなければいけないのではないでしょうか。
 もちろんここから脱するのは決して簡単ではないにせよ、諦めてはそこで終わってしまいます。

 ここ数戦のジェフはお互いに消化試合と感じる緩い試合が多かったですが、PO進出に向けて必死に戦ってくるであろう京都相手にどこまでできるのか。
 京都も一時は苦しんでいたものの、その間も若手育成には励んでいたクラブだと思いますし、それが現在を支えている部分も大きいでしょう。
 現在のジェフはそういった面でも大きく後れを取っているわけですが、ズッ友だった京都を目の前にして良い刺激を受けてほしい試合ではないかと思います。