小島が京都戦で、久々のスタメン出場を果たしました。
怪我での離脱もあって今回が9月7日に行われた新潟戦以来の出場となったということで、2カ月ぶりのプレーということになりましたね。
熊谷の出場停止で、巡ってきたチャンスということになります。
久しぶりの出場でしたが、休み明けでコンディションも良かったのか、特に立ち上がりは良いプレーを見せていたと思います。
11分には全体が前へとプレスをかけ、小島が高い位置でボールを奪ったところからクレーベがチャンスを迎えています。
また、13分には為田のクロスに合わせて小島がシュートを放つも相手DFがカバーし、その直後の右サイドからの展開でもうまく小島が飛び出していますが、GK清水にセーブされています。
その他の場面でも、小島らしく丁寧なミドルパスを出して、ビルドアップに貢献。
ボランチのパートナーがパサータイプの工藤だったこともあるかもしれませんが、二人でよくボールを出せていた印象があります。
十分に持ち味を出していたのではないでしょうか。
工藤もボランチに移って3試合ですが、効果的なプレーを見せていると思います。
古巣となった京都戦では、大事なところでシュートブロックするシーンが2度ありましたし、ベテランらしい機器察知能力を見せてくれました。
また、小島を高い位置に上げて、自身は後方でビルドアップに加わるなど、周りをサポートする動きも見せていましたね。
ただ、どうしても相手FWが下がってくると、工藤が競り負ける場面が目立ち、金沢の垣田、東京Vのレアンドロ、そして京都の一美にも球際で苦戦する場面がありました。
小島も局面での競り合いでは弱いですし、サイズやフィジカルという面でにおいては物足りなさもあるコンビではないかと思います。
ラスト2試合だけなら何とかなるでしょうけど、メインのコンビとしては考えにくいのかもしれません。
また、7分には京都のチャンスが。
宮吉のプレスから下平がクリアミスして、ボールを失ったところから相手の攻撃がスタート。
図のように右サイドで宮吉と小屋松がパス交換し、庄司がボールを受けて中央へ展開。
中央の金久保が1タッチでスルーパスを出すと、仙頭が裏を取ってダイレクトで中央へ供給しますが、一美の前で新井が何とかカバーしています。
エベルトは前節東京V戦でも小池に裏を取られて決定機を作られているので、2試合連続でやられかけたことになります。
しかし、その前の庄司、金久保に対して、小島、工藤の寄せが遅かったことが、相手にチャンスを作られた原因だと思います。
パスコースを消すという意識が強すぎたのか、後方に引きすぎてDFラインに吸収されかけていました。
このように小島、工藤だと、やはり守備に不安もありように思います。
また、2人とも後半に入って失速し交代になっているように、スタミナ面での課題もあると思います。
小島の飛び出しも試合序盤が主でしたし、本人が「後半はミスが目立った」と話しているのも、体力的に厳しかったところがあるのかもしれません。
また、後半はチームとしての流れが悪かったことも、ミスにつながったところがあるのでしょう。
小島は後半に入って受け身になって、前線にボールが入らなくなってしまった。
そうなった時に前に圧力をかけないといけないと話していますが、これは昨日も話した一度押し込まれると押し返せないというチームの課題だと思います。
ただ、この試合で改めて感じたのですが、小島は飛び出す動きもうまいということ。
視野が広くスペースを見つけるのが得意なので、そこへ侵入していくことが出来るのでしょうか。
それを90分間出来ればいいのでしょうが、持続できないのが大きな課題ですね。
熊谷と小島のコンビが何となくハマり切らないのも、2人だと小島が後方に回ることも多かったからなのでしょうか。
京都戦では工藤が1人でゲームメイクしてくれる分、自由に小島が飛び出せたのかもしれません。
ただ、工藤と小島だとフィジカルやスタミナ面には不安が残りますし、どの組み合わせも一長一短な印象が残ります。
確固たるボランチコンビが築けなかったことも、今年1年における苦戦の要因なのかもしれませんね。