2019シーズンを振り返る 増嶋竜也編

 2019年の選手をここに振り替えるシリーズ。
 順番は適当ですが、基本的には登録ポジションと背番号順と言うことで考えています。
 新井一輝に関しては完全移籍発表時に取り上げたので、ここでは飛ばします。

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 2019年、柏から2年連続でジェフへレンタル移籍となった増嶋。
 2017年も仙台にレンタルしており、3年連続でのレンタル移籍となっていますから、年齢も踏まえればもう契約満了は見えている状況だったのだろうと思います。


 2019年の増嶋は近藤の退団もあって、シーズン前半は主力選手としてプレー。
 しかし、連戦となった7月31日の琉球戦でメンバー外となると、それ以降の3試合で出番なし。
 続く甲府戦では途中出場、翌戦の町田戦ではスタメン復帰を果たしますが、次の新潟戦では控えに回って出場なしと、厳しい立場になっていきました。

 その後一度はレギュラーの座を奪い返しますが、10月6日の山形戦以降はスタメン出場できず。
 そこからは新井とエベルトがスタメンの座を死守し、増嶋は第3CB扱いで終わっています。
 当初スタメンから外れた原因は怪我だったのかもしれませんが、怪我が多いこともプロスポーツ選手としては大きな問題ですし、最後は実力でレギュラー争いに敗れた印象でした。


 選手としての印象は、2018年と大きく変わっていません。
 高さがあってリーダーシップもあるCBで、足元の技術もある。
 特に左右に大きく振り分けるキックは、他のCBにはない能力でした。

 しかし、CBとしてはミスが多く、相手へのプレゼントパスや一歩目の対応で後手を踏むことも多い。
 また、判断が雑なところがあるのか、昔から危険なタックルが目立つところがあります。
 特に2019年はサイドからのクロス攻撃に対して、ゴール前で相手選手に前を取られる場面が目立った印象で、それもあってシーズン終盤はスタメンから外れたのではないでしょうか。


 増嶋は本人の性格から考えると、本来はCBではなく他のポジションの方があっているのではないかと感じるところがあります。 
 しかし、市船でCBにコンバートされた頃は、JFAが主導して高さのある日本人CB育成に躍起になっていたし、市船もCBを重視するサッカーをしてた。
 増嶋自身にスピードがないことも大きかったのでしょうが、そういった周囲の思惑もあってCBでプレーすることになっていったのかなと思わなくもありません。

 ただ、かといって他のポジションで、大成できたのかどうかまではわかりません。
 増嶋の若い頃は高さがあってリーダーシップも持ち合わせているCBが少なかったですし、だからこそここまで評価された部分もあるかもしれません。
 しかし、集中力が90分間持たない課題は練習や経験などではどうしようもないところがある印象で、そこがネックとなって伸び切れなかったところがあるのではないかと思うところがあります。


 2019年の増嶋は31試合に出場し、2018年の23試合よりも大きく伸びたことになります。
 ただし、2018年は一時怪我で長く離脱していましたし、近藤がいたことも大きかった。
 2019年は近藤が抜けて増嶋がDFリーダーとして期待されていたはずですが、それを考えると物足りない印象もあります。

 試合出場数もトータルで言えば31試合ですが、途中出場も多くスタメン出場でいうと26試合にとどまります。
 CBでのスタメンは新井が29試合、エベルトが21試合ですので、増嶋は2番目のスタメン数ということになります。
 さらにシーズン終盤にはスタメンから外されていたこと、そして今年で35歳という年齢とチームの高齢化、さらにレンタルという契約状況なども考えれば、2020年はジェフにいないのではないかと思っていたのですが…。


 35歳という年齢でレンタル移籍していた選手を、わざわざ完全移籍で"獲得"したわけですから、今季の主軸候補として考えるのが普通ではないかと思います。
 ただ、新体制発表会では増嶋の名前が上がらなかったのが、少し不安の残るところですね。
 もちろん、ただの偶然なのかもしれませんが、昨年のプレー内容から考えればそこまで飛び抜けたものを見せられなかったことも事実であり、レギュラー確実とまでは言い切れないようにも思います。

 このオフのジェフはセンターラインを強化するという話でしたが、CBに関してはシーズン終盤にレギュラーだったエベルトが退団濃厚で、控えCBだった増嶋が残留したことになります。
 かわりに補強したのは実績の浅い若い岡野と大卒のチャン、本村だけですから、昨年第一CBだった新井と共に増嶋の頑張りも重要になるかもしれません。
 昨年は増嶋にとっても悔しいシーズンだったと思いますし、ここからの巻き返しを期待したいと思います。