特別指定だった本村に関しては、出場試合時間が非常に短いため取り上げず、DFは米倉で終了とします。
今日からMFに移りますが、怪我で長期離脱した田坂に関しても出場試合が8試合と少なく、負傷時に少し取り上げたのでそちらに譲りたいと思います。
田坂も昨年は良いプレーを見せており気になる選手の1人ですが、今年で35歳の大ベテランですから、今季もコンディションが心配です。
2019年に甲府からジェフに加入した堀米ですが、Football LABの算定だと6アシストでジェフのアシスト王に輝きました。
次点は3アシストのクレーベ、船山、下平なので、堀米は1つ抜けた数字となっていますが、チームの低迷もあり全体的に残念な成績となっていますね。
なお、最終的に2019年のジェフは合計46ゴールとなっていますが、これはJ2で6番目に少ないゴール数となっています。
堀米は左足でのキックに魅力のある選手で、鋭く精度の高いボールを供給していました。
プレースキッカーとしても優秀で、出場した試合ではチームの大事な武器となっていた印象です。
また、ゴール前でのプレーにおいて視野が広く、アイディアが豊富な選手でもあると思います。
ジェフは縦に鋭い選手は多いものの、攻撃に変化を付けられる選手は少ないですので、堀米は貴重なチャンスメーカーだったのではないでしょうか。
さらに2列目の位置から、ゴール前に飛び出す動きも意外とうまい選手だと思います。
ただ、高さやサイズはないので、ゴール前へ飛び込んで競り合うというタイプではないですね。
ジェフ内アシスト王となった堀米ですが、2019年は20試合にスタメンし、途中出場と合わせて27試合出場にとどまっています。
スタメンした試合は全体の半数以下ということになるわけで、チームの主軸として活躍できたわけではありませんでした。
全体的に見れば、物足りない内容だったのではないでしょうか。
やはり守備力に問題があり、懸命に走る姿勢を見せることはあっても、フィジカル面が弱いので効果的に守備に関われないことが多い。
前線のクレーベや左サイドの為田なども守備に不安があるため、そこに堀米も加えるとチーム全体として守備が厳しくなるところがあったと思います。
また、アタッキングサードでは強さを見せるものの、ミドルサードでのパスワークへの関与などに関しても、もう1つなところがあったのかもしれません。
そして、何よりもスタミナ面に大きな課題が残る。
2019年の堀米は27試合出場で1496分間プレーしているので、1試合で言えば平均55分。
さらに、スタメンした試合の平均時間を計算すると、スタメン20試合で1334分出場でしたので、平均で66分に交代となっています。
また、スタメンフル出場した試合は2試合のみでしたが、その2試合は開幕戦愛媛戦と第2節新潟戦。
ようするに、エスナイデル監督体制での2試合だけで、江尻監督が就任してからは1試合もフル出場を果たしていないことになります。
それだけ江尻監督は、堀米のスタミナ面を問題視していたということかもしれません。
この傾向が2019年だけなら江尻監督との相性などの問題とも言えますが、Football LABによると堀米は2018年もスタメン23試合でフル出場は3試合のみ。
2017年もスタメン13試合でフル出場は1試合のみと、90分間持たないことが長年の課題となっています。
これは堀米加入時から懸念されていた問題の1つでしたが、堀米をスタメン起用するとほぼ確実に堀米のところで交代カードを使わなければいけないため采配の幅も狭まるわけで、その分スタメン起用をためらっても仕方のないところがあると思います。
こういったスタミナの問題や守備面の問題もあって、長年甲府に在籍しながらも1年間レギュラーだったことがないのではないでしょうか。
確かに左足のテクニックやアイディアに関しては、魅力的な選手ではある。
しかし、それだけではプロサッカー選手としては、難しいところがあるのではないでしょうか。
これは為田や小島や矢田などにも言えるのでしょうが、テクニックだけでなくもっと総合的に戦えるタフな選手にならなければいけないのではないかと思います。
あるいは、そういったテクニカルな選手ばかりを補強して、戦える選手が少ないジェフの問題もあるでしょう。
また、フルシーズンを通してレギュラーではなかった選手を獲得することが多いですが、やはりそういった選手たちは局面では魅力的で動画映えなどはするかもしれませんが、実際にチームに組み込んで戦うと課題が見えてくるところがあるのではないかと思います。
堀米も28歳ということで、主軸候補として考えたい選手ではあるはずですが、そのためには課題を克服しなければいけないのではないかと思います。
特に尹監督は守備面や運動量を選手に強く求める可能性あるでしょうから、それに応えられるかどうか。
これは他選手にも言えることだと思いますし、昨年までのチームを考えるとより戦える選手が求められるのかもしれません。
堀米もそれをクリアして、選手としてもう一皮むけてほしいですね。