昨日のJリーグ実行委員会にて、新型コロナウイルスの影響により、さらなるJリーグ延期が発表となりました。
これで今年のJリーグの延期は、3回目ということになります。
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ここまでの経緯を振り返ると、Jリーグはまず2月25日(火)に、3月15日(日)までの公式戦開催延期を発表。
さらに3月12日(木)に、3月18日(水)から3月29日(日)までの再延期を発表しています。
そして、今週に入り4月からの再開を検討するため、3月23日(月)にプロ野球との「新型コロナウイルス対策連絡会議」を実施。
そこで専門家から「早期開催は難しい」と意見が出たため、目標としていた4月3日(金)からの再開は厳しい状況となりました。
そのため、Jリーグでは4月18日(土)から再開か、5月2日(土)から再開かを、3月25日(水)での実行委員会で検討するという話になっていました。
その実行委員会で出た結論が、4月3日(金)以降の試合の延期。
そして、J3は4月25日(土)、J2は5月2日(土)、J1は5月9日(土)からの再開を目指すとのこと。
ただし、再開後2カ月程度は、観客の前後左右の席をあけること、来場者は収容率の50%程度とすること、アウェーサポーターの観戦自粛などを、対策として考えているようです。
前後左右は空けるとして斜めの席はどうなのか、待ち列で密集する問題はどう対応するのか、すでに多くのシーズンシートを販売しているクラブはどう席を分散するのかなど、難しい問題が残りそうです。
会見の内容に関しては、NHKニュースがシンプルにまとめています。
一方ですでに大きく報道されている通り、東京オリンピック・パラリンピックの1年程度の延期も、Jリーグ延期決定前日の3月24日(火)に承諾されました。
これによってJリーグの日程や会場に余裕ができて、延期しやすくなったのではと思っていたのですが、村井チェアマンは否定しています。
もっとも、五輪の延期によって、Jリーグも延期しやすくなったとは言い難いのかもしれませんが。
個人的にはTwitterでもつぶやきましたが、サッカーなどメジャースポーツで成功している選手、裕福な国の選手などは1年間延期しても、大きな問題なく対応できるのではないかと思います。
しかし、貧しい国やマイナー競技、パラリンピックの選手などは、1年も延期すれば大きな問題が起きかねないのではないでしょうか。
自腹を切って活動している選手もいるかもしれませんし、活動予算の問題が起こりかねず、スポンサーや助成金などとの兼ね合いもあるかもしれない。
4年に1度の大会ですからそこが大きな目標だった選手たちにとっては、モチベーションなどにも影響を与えかねないでしょうし、特にパラリンピック選手は体調の問題も懸念されます。
予定通り開催できていればメダルを狙えた選手も、結果を残せなくなるどころか、出場できなくなるケースもあるかもしれません。
個人的に精神障害者スポーツに関わっていることもありますが、報道する側もスポーツファンの皆さんもそういった選手たちの実情にも目を向けてほしいところです。
もちろん、状況を考えれば開催延期は仕方のないことだと思います。
日本は爆発的な感染を何とか抑えている状況と言えるのでしょうが、欧州の状況は悲惨なようですし、次の被害はアメリカかとも言われているようです。
オリンピック・パラリンピックとなれば、世界中から多くの人々が集結してくるわけで、日本だけ感染を抑えても開催することはできないはずです。
なので、延期の判断にクレームをつけるつもりではなく、素直にこういった状況になってしまったことを、とても悲しく思ってしまいます。
その一方で単純に延期や中止を喜び、それが選手のためであるという意見を目にしてしまうと、若干の違和感を覚えます。
オリンピック・パラリンピックはメジャースポーツだけではなく、マイナースポーツや貧しい国の選手達でも主役になれることこそが醍醐味ではないかと思いますし、それを考えた上での発言なのかどうか。
ただ、新型コロナウイルスによって地球規模の問題が発生してしまった以上は、どこかで妥協しなければいけないのも事実。
オリンピック・パラリンピックは国内でも反対意見が多かったですが、これを機に大きな難題を乗り越え無事開催にこぎつけることによって、国内が一致団結できるといいなぁとも思います。
そのためには、当然これからが大事なところですし、関係者や選手の皆さんは挫けずに頑張ってほしいと思います。