昨日に続いて、2020年J2開幕戦ベストイレブン。
本日はボランチとSBの4人を、考えていきます。
特にボランチは有力候補が多く、一番悩んだポジションでした。
■ボランチ:安東輝(水戸)
安東は2016年に金沢でプレーした時も、強さもあってパスも出せる良いボランチだなと思っていました。しかし、翌年湘南にレンタル移籍から復帰した後は、出番に恵まれず。
翌年からの2年間、松本に在籍したものの、こちらでも活躍できませんでした。
今年水戸に移籍し、大宮との開幕戦に挑んだ安藤は、フィジカル面で際立ったプレーを見せていました。
守備でも球際に強く、攻撃時にもタイトなエリアでキープ力を見せて、ボールを展開。
水戸の中心選手として君臨していました。
■ボランチ:塚川孝輝(松本)
もう1人のボランチは、松本の塚川を選びました。塚川も流経大からプロ入りした岡山では、2017年、2018年と活躍。
昨年松本に移籍してもJ1で戦えるのではないかと私は思っていたのですが、松本ではチャンスがなく昨夏に岐阜へとレンタル移籍になっていました。
しかし、監督交代もあってか、今年は松本に復帰して開幕スタメンを獲得。
鋭いワンタッチの縦パスで攻撃のスイッチとなり、チャンスを作り続けていました。
184cmとサイズもあって、守備でも貢献できる選手だと思います。
ボランチのベストイレブン候補として悩んだのは、上記の2人と福岡の前寛之と徳島の岩尾憲の計4人でした。
福岡の前はキックオフからダブルボランチの一角として、試合の途中からは1ボランチとして守備面で非常に効いていました。
岩尾は何度も大きな展開を見せるなど、3-0で勝利したチームのタクトを振りました。
その他にも徳島の梶川諒太、松本の藤田息吹、磐田の山本康裕、岡山の上田康太、大宮の三門雄大、金沢の藤村慶太、京都の金久保順、琉球の上里一将など。
松本の塚川は藤田のサポートもあって、活躍できた面も大きかったのではないかと思いますし、藤田は誰と組んでも相方を活かすのがうまいですね。
やはり良いボランチがいるチームは、安定して戦える印象です。
■右SB:三鬼海(山形)
名古屋アカデミー出身の三鬼は2011年から町田に加入し活躍していたのですが、2016年夏には一身上の都合により、契約解除となっています。その時の詳細ははっきりと公開されておらず、このまま消えてしまうのかとすら思ったのですが、2017年には熊本に加入。
そして、一昨年山形に加入すると、32試合に出場し主力選手の1人としてプレーしました。
昨年も開幕スタメンの座を得ますが、シーズン中にFC東京から柳貴博が加入したことで出番を失っていました。
正直、三鬼も良いプレーを見せて勿体ないのでは…と思っていたのですが、木山監督がサイズや守備面を重視して柳を選んだということでしょうか。
今年は柳が退団したこともあって開幕スタメンを果たすと、鋭い楔のパスを何度も見せサイドから攻撃の起点となっていました。
その他の右SB候補は、松本の田中隼磨、町田の小田逸稀、京都の飯田貴敬、岡山の増谷幸祐、徳島の藤田征也、福岡のサロモンソン、栃木の溝渕雄志、東京Vのクレビーニョなど。
田中隼磨は37歳とジェフの佐藤兄弟と同年代の大ベテランながらも90分間スプリントを続け、鋭いクロスも上げて攻撃のアクセントになっていました。
溝渕は長崎の左サイド攻撃に耐えて、粘り強い守備を見せていたと思います。
■左SB:亀川諒史(長崎)
その長崎の左サイドの攻撃をリードしたのが、左WBの亀川でした。2016年、福岡在籍中にリオ五輪のメンバーだった亀川ですが、2018年に移籍した柏では目立った活躍ができず。
昨年からリオ五輪の日本代表チームを指揮した手倉森監督率いる長崎に移籍し、主軸選手としてプレーしています。
福岡や柏在籍時は攻守に穴は少ないものの、強みもあまり感じず全体的に無難な印象も受けていました。
しかし、現在は全体的にスケールアップし、開幕戦では運動量豊富にアップダウンし攻守に貢献。
鋭いクロスも上げ、攻撃面に可能性を感じました。
その他の左SB候補は新潟の堀米悠斗、大宮の翁長聖、徳島の浜下瑛、ジェフの安田理大、愛媛の長沼洋一など。
ジェフから水戸にレンタル移籍している乾貴哉も、今後への期待が高まる開幕戦だったと思います。
鋭い縦パスを何本も出していましたが、一方でミスが多かったことと終盤にばててしまったことが課題ですね。
ジェフでベストイレブン候補を考えると、攻撃面が評価しづらい展開だったこともあって、安田くらいということになるのではないでしょうか。
しっかりと足を運び、粘り強い守備で相手の右サイドからの攻撃を封じていました。
チームとしてあのような守備的なサッカーを続けていくのであれば、安田のような守備が出来る選手がもう2,3人は欲しいところなのではないかとも思ってします。