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開幕戦全戦を見た上で2020年J2順位予想 その4

 本日は13位から16位までの予想をしていきます。
 中断勢力の中でも、下位の順位ということになりますね。
 ここにジェフも入ってくることになります。

13位:金沢(開幕前予想:12位)

 
 金沢は開幕前の予想より若干順位を下げましたが、12位に予想を上げた町田が良かったので相対的に1つ下げた形です。
 今年もオフでは苦労した金沢でしたが、加藤、下川、杉井、山田将之といった若い選手たちを補強し、開幕戦でもスタメンで起用して活躍。
 育成クラブとしてのポジションを、確立しつつあるように思います。

 また、垣田が徳島に移籍して前線に不安がありましたが、開幕戦ではルカオをうまく使って攻撃を作っていきました。
 ルカオは昨夏鹿児島に加入したものの大きな活躍は見せていなかったのですが、金沢はうまくルカオのキープ力を活かした攻撃を展開。
 そこまで得点力があるタイプではないのかもしれませんが、守備もしっかりとする真面目さもありますし、体幹の強さを活かしたターゲットとして活躍していました。


 こういった選手の強みをうまく活かせるのが現在の柳下監督の特徴で、だからこそ金沢では予算が少ない中でも結果を残し、若手も伸びていくのでしょう。
 また、大橋、藤村のボランチコンビが安定していることも、このチームの支えとなっているように思います。
 大橋は23歳とまだ若いですし、いずれステップアップする可能性もあるのではないでしょうか。

 ただ、戦力的にはやはり厳しい状況ではあると思いますし、層の薄さも気になるところです。
 それだけに昨年は11位という成績ですが、そこまで行けるかどうかはわからないですね。
 それでも若い選手が成長していけば、面白いチームになるのかもしれません。

14位:ジェフ(開幕前予想:13位)

 ジェフは琉球に1-0で勝利しましたが、1つ予想順位を下げました。
 やはり不安なのは攻撃面で、ちばぎんカップでも開幕戦でも良い攻撃が作れなかった。
 琉球戦ではいくら開始早々に点を奪い守備に転じたといっても、カウンターすらほとんど作れなかったというのは大きな問題でしょう。

 新監督が就任して間もないから攻撃に問題があるだけで、これから向上していくはず…と思いたいところですが、監督を交代した松本も山形も町田も水戸も攻撃面での狙いをしっかりと見せていました。
 そして、何より昨年16位とジェフの1つ上の順位で終わった福岡が、ガラッと良いイメージに代わっています。
 このことからも、やはりサッカーのチーム作りというものは言うほど時間はかからず、監督交代直後でもチームの変化というものはすぐに出るものだと思います。


 また、J2開幕戦の全試合を見て改めて感じたのが、現在のトレンドは前からのプレスが前提となっているということ。
 先日も話しましたが、近年はJ2であっても後方からのパスから攻撃が作られてしまうので、そこにプレスに行かないと苦戦してしまう。
 そういった意味では尹監督のサッカーは若干古いようにも思えるし、古くても最新のトレンドに対応できていればいいのでしょうが、そこが現状だと大きな不安だと思います。

 またこのまま中断が明けるとなれば、連戦が増えることになるでしょう。
 そうなるとベテランが多いジェフには厳しいかもしれませんし、さらに粘り強く守れる選手が安田くらいしかいない問題もあります。
 守備が得意な選手が少ない問題が、さらに浮き彫りになる懸念もあるのではないでしょうか。

15位:水戸(開幕前予想:15位)

 
 水戸は予想順位を変えませんでしたが、第1節大宮戦では良いサッカーをしていたと思います。
 守備では粘り強く守り、ハードワークを展開。
 さらに4バックから3バックへ切り替えるなど、柔軟に対応する姿勢も見せていきました。

 また、攻撃では近くの選手に預けてタメを作り、そこから展開して薄いところを狙うパターンを作り出していきました。
 攻守に意図の明確に見えるサッカーで、敗れはしましたが良いサッカーができていたと思います。
 長谷部監督からバトンを受けた秋葉監督ですが、群馬でも良い指導をしていた印象ですし、クラブの監督の見る目も正確なのでしょうね。


 また、ジェフからレンタル移籍した乾、横浜FCからレンタル加入した前嶋と若い両サイドも可能性を見せてくれました。
 さらに、フィジカルの強い安東、パスの出せる山田のボランチコンビも優秀。
 いずれも新加入の選手で、予算のない中で補強のうまさも感じさせます。

 しかし、深堀と奥田の2トップは、若干物足りなさも感じます。
 いずれも180cm前後の長身で、オールマイティな選手なのかもしれませんが、パンチ力には欠けるところがあった。
 ただ、水戸も金沢同様に若い選手が非常に多いので、試合を通して伸びてくる可能性は十分あるのではないでしょうか。

16位:東京V(開幕前予想:14位)

 
 開幕戦での東京Vは、正直いいところがなかったですね。
 昨年7月から指揮を執る永井監督は、就任当初こそ5レーンのパスサッカーで可能性を見せていましたが昨年終盤には失速。
 パスサッカーにありがちな、パスは繋ぐけれども具体的な攻撃の目途が立たない状況にあったと思います。

 それが今年の開幕戦では悪化。
 徳島相手にボールを支配するものの、持たされる展開でカウンターを浴びます。
 そこから3失点と、守備の甘さも見えてしまいました。


 新加入の大久保、レアンドロなどタレントはいるはずですが、現在の方向性にあっているのかどうか。
 流動的ながらも求められるものは決まっているサッカーだと思うだけに、2人は適さず消化不良になってしまうところがあるようにも思います。
 中盤の山本をCBに、攻撃的な岸田や井出を途中投入してSBに起用した開幕戦ですが、そのメリットが打ち出せずデメリットが目立ってしまったことも問題だと思います。

 それでも藤田や山本など若い有望株は多いですし、やり方次第ではさらに上で終えられるかもしれない。
 吉武コーチは永井監督と懇意の仲ということで、次期監督として決定しているわけではないのかもしれませんが、監督や主導権が変わればまた大きく変わってくる可能性もあるのでしょう。
 いずれにせよ、開幕戦の反省から軌道修正をしていかなければいけない部分があるチームなのではないでしょうか。