開幕戦全戦を見た上で2020年J2順位予想 その5

 ゴールデンウィークも終わってしまいましたが、Jリーグの開催はまだまだ先になりそうで、のんびりとやっていくしかないですね。
 今日からは17位以下ということで、下位予想ということになってしまいます。
 ただ、各クラブの順位目標というものはそれぞれのチームの予算や状況によって違うはずで、一概に下位の順位だから失敗であるというものでもないはずです。
 そのあたりを加味して、順位を見ていくべきではないでしょうか。

17位:山口(開幕前予想:19位)

 山口は予想順位を2つ上げました。
 ただ、開幕戦で京都に1-0で勝利したものの、内容はさほど芳しいものではなかったと思います。
 ゴールも京都のGK清水のミスによって生まれたもので、両チームともに悩みを感じた試合だった印象です。

 もともと山口は昨年も激しいプレスと長いボールが多く、アバウトなイメージの強いチームでした。
 そこに主に中盤の底から司令塔の三幸が、攻撃のアクセントをつけて戦っていたチーム。
 今年はその三幸が退団したこともあって、よりガテン系なサッカーになってしまった印象で、攻撃面での決め手のなさが感じられてしまいました。


 それでも2つ順位を上げたのは、その他の下位クラブに比べると、戦力が豊富に感じたため。
 そもそも山口は昨年発表された2018年度の決算でも、水戸、金沢、愛媛、町田、栃木などに比べて予算のあるクラブで、これにJ2昇格組も加えると、J2でも予算規模では中位に近いクラブとなります。
 開幕戦でもベテランで新加入の菊地と武岡などはさすがの安定感を感じましたし、CFイウリ、CBサンドロなどの新外国人もしっかり動ける良い選手に見えました。

 アンカーに入ったヘニキも、フィジカル面においては相変わらずの強さを見せていました。
 ただ、やはり三幸とはタイプが違う分、展開力などは期待できないでしょう。
 開幕戦では三幸不在の影響を強く感じましたし、三幸抜きで攻撃の形を確立できるのかどうかが大きなテーマとなるのではないでしょうか。

18位:琉球(開幕前予想:18位)

 開幕戦では、ジェフに0-1で敗れた琉球
 しかし、印象としては、良くも悪くも大きくは変わりませんでした。
 そのため、予想順位も変えずに18位としています。

 琉球はジェフ戦でも、得意のパスワークから何度もチャンスを作りかけていました。
 特にボランチ上里のパスから、左SH河合の仕掛けは脅威で、あわやPKかというシーンも演出しています。
 その他の攻撃陣にも可能性を感じましたし、ノーゴールに終わったのは運・不運の部分もあったかもしれません。


 ただ、琉球は昨年もシーズン開幕から4連勝を遂げて勝点を稼いでいますが、そこからは失速してしまいました。
 それも他チームによる琉球のパスワーク対策が明確になっていったところが大きいと思いますし、その流れが今季も継続される懸念があるでしょう。
 また、攻守においてゴール前での高さ、強さの面に物足りなさを感じる部分があり、守備での軽さにも不安が出る傾向のチームだと思います。

 さらに昨シーズンからの課題として、ラストパスやシュートの精度にも大きな問題がある印象です。
 そこは個人能力も求められるところだと思いますし、個々の成長も期待されるところなのではないかと思います。
 攻撃陣の誰かがブレイクして、直接的にゴールに絡めるようになることが問われるところでしょうか。

19位:栃木(開幕前予想:21位)

 開幕戦では長崎に0ー1で敗れた栃木ですが、手応えはあった試合なのではないでしょうか。
 何よりも攻守においてやることがはっきりしていること。
 そして、それに合った補強をしている印象を受けました。

 ガツガツと攻守に激しく戦うサッカーで、前線にはフィジカルのある長身2トップ、サイドにはクロッサー、中盤には運動量豊富なボランチを配置。
 さらにボールを失った直後に奪い返す"ストーミング"という新しいトレンドにもチャレンジし、意欲的なチームを作ろうという意思いを感じます。
 スタメンを見ただけでやりたい方向性が分かるチームで、田坂監督と山口慶強化部長が良い関係を築けているのだろうと思います。


 しかし、限られた予算の中で取捨選択しているのでしょうから仕方のない部分もあるとは思いますが、全体がフィジカル重視な分どうしてもテクニックやスピードの面においては課題を感じる。
 激しいプレスでボールを奪ってそこから仕掛けても、相手を崩しきれない。
 シンプルに繋ぐところでも単純なミスが目立つなど、どうしても粗さが拭いきれないところがある印象です。

 栃木アカデミーから国士館大を経て今季加入したSH明本や鹿島からレンタル移籍で加入した19歳のFW有馬などが開幕スタメンを飾っていますので、彼らが成長して完成度の高い選手になっていけるか。
 そういった若手の成長によって、チーム全体のミスも減らしていくことが出来るか。
 岩間、矢野、瀬川など安定感のあるベテランは多いチームですから、それにプラスアルファを誰がもたらすかが重要なのかもしれません。