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オシム監督「今はよく寝て、よく休養し、元気でいてほしい」

 5月11日のスポニチに、オシム監督のコメントが掲載されました。
 長くはない記事ではありますが、オシム監督らしい言葉が読めますので、気になる方はぜひご覧ください。
 
www.sponichi.co.jp

 少し引用させていただくと。

終息してもしばらくはサッカーも他の競技もスタジアムで観戦できないかもしれない。それなら静かにゲームを楽しめばいい。サッカーをスタジアムで見ることも家でゲームをすることも両方、素晴らしい。

 ゲームというので、最初は誤訳かなとも少し思ったのですが、いわゆるテレビゲームのことなのでしょうか。
 いずれにせよ、家でも楽しめることはあると思うことが大事なのかもしれません。

薬やワクチンなどさまざまな可能性が語られているが、私にはどれが適切であるのかよく分からない。今はよく寝て、よく休養し、元気でいてほしい。くれぐれも気をつけてほしい

 今は休むことが重要だと考えた方がいいのかもしれませんね。
 もちろん適度な運動も大事ではありますが、手洗いやうがいなどの感染予防だけでなく、免疫を付けることも非常に大事。
 そのためにはしっかりとした休養も必要だと思いますし、ストレスともうまく付き合いながら生活していかなければいけませんね。


 なお、オシム監督は5月6日に79歳の誕生日を迎えています。
 その日に古巣であるシュトルム・グラーツのHPにて誕生日を祝福され、「100人に1人の監督」と紹介されたそうです。
 おめでとうございます。

 上で取り上げたスポニチの内容は、以前にも紹介したNumberの記事とも若干被る話でした。
 そのエントリーを書いた際に過去の記事を探していて、オシム監督の弟子の1人でもあるミハイロ・ペトロヴィッチ監督の記事を見つけました。

headlines.yahoo.co.jp

 シュトルム・グラーツの選手として活躍したペトロヴィッチ監督は、その後クラブのコーチ兼アマチュアチームの監督に就任。
 その時にトップチームの監督がオシム監督で、大きな影響を受けたとされています。
 その後は別のチームを指揮しますが、ジェフの監督に就任したオシム監督の後継者としてシュトゥルム・グラーツを指揮しました。

 そして、シュトゥルム・グラーツを退団後、広島の監督に就任しますが、記事内にもある通り、広島にペトロヴィッチ監督を紹介したのが祖母井GMでした。
 なお、オシム監督率いるジェフとペトロヴィッチ監督率いるシュトルム・グラーツは2016年のトルコキャンプで対戦していますが、0-5でジェフが破れています
 その後、オシム監督はホテルの部屋にこもって、長い時間出てこなかったといわれています。


 オシム監督とは直接関係ないですが、この記事で一番気になったのは以下の話。

オシムさんの言葉をはじめ、いろいろな情報を分析して得られた答えは、このチームには名前のある選手が多いが、チームはまとまっていないということ。特に一部の選手は、確かにボールを持てば仕事ができるが、ほとんど走っていなかった」

 名前のある選手は多いが、まとまっていない。
 これは現在のジェフの状況と、ぴったりはまる印象を受けます。
 また、「技術は高い。だけど、走っていない」とも話していたようで、この辺りも似通ったところがあるのかもしれません。

 そういえば当時のJリーグは、名前のある選手ばかり集めるクラブがいくつかありましたが、ことごとく低迷していた印象です。
 そういったチームに対して、有名な選手はいなくとも選手を育てて、一生懸命走って戦って勝つ。
 それがジェフのスタイルだったはずなのですが、今では逆になってしまっているのかもしれません。


 では、そこからどう広島は脱却したのか。

そこでペトロヴィッチは、運動量と判断、技術のレベルがわかりやすいトレーニングメニューを組み、そこを選手選考の場と考えた。その中で、例えば小村はそのスタイルがチームの目指す方向と合わないと判断される。彼も納得し、シーズン途中で横浜FCへの移籍を決断した。同様にジニーニョもブラジルへと去った。

 ようするに、ペトロヴィッチ監督の指導力ももちろん大きかったのでしょうが、フロントも一致団結して監督の目指す方向性で進めていく。
 そのためには、有名な選手もバッサリと切っていったということ。
 これはオシム監督時代に、チェ・ヨンスや中西などを放出したジェフのフロントとも通ずるところがあるはずです。


 しかし、今のジェフはそれができず、名前のある選手ばかりを集めている印象です。
 それではいくら実績ある監督を招聘しても、うまくいかないかもしれない。
 監督に丸投げするのではなく、フロントが一緒になって賢い運営をしていかなければいけないはずです。

 J2開幕戦を見ても徳島や福岡、磐田など、うまくやっているなと感じたチームは、監督とフロントの補強がぴったりとはまっていた印象がありました。
 そう考えると、ジェフが脱却するには監督を変えるだけでなく、クラブ全体が変わらなければいけないのでしょう。
 それが中断明け後に感じられるかどうか、注目したいところだと思います。