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勇人「ジェフってどのサッカーをするのってはっきりといえない」

 さて、今週末にはついにJリーグ再開ということで、現在のジェフに頭を切り替えていかなければいけません。
 現在のジェフに関していくつか記事が出ていますが、少し気になったのがこちら。

www.soccerdigestweb.com

チャン・ミンギュは持ち前のヘディングの強さで琉球の攻撃を撥ね返し、千葉が後半の途中から5バックに変更すると、中央にポジションを移して1-0の無失点勝利に貢献した。

 以前にも何回かお話ししましたが、個人的にはチャン・ミンギュにあまり高さや強さといった部分は感じなかったのですが、クラブではそういった評価なのでしょうか。
 確かに身長は186cmもあって、今後ヘディングの強さを出していく可能性もあるし、ちばぎんカップ琉球戦では感じられなかっただけかもしれない。
 あるいは、もちろん自分が見落としていた部分もあるかもしれません。

 ただ、跳躍力というのは、身長だけではなくて、筋力も非常に重要となるはず。
 だから、身長が高くとも空中戦に強くない選手もいるわけですが、チャンはそこまでフィジカルの強さは感じなかったように思います。
 まだ線も細く、今後伸ばさなければいけない部分なのではないでしょうか。

開幕戦ではまだ課題となっていた新井一との連係についても「お互いにカバーリングを意識しているんですけど、お互いにしっかりカバーできていると思います」と手応えを口にしていた。

 それよりもカバーリングだとか、足元の技術。
 そういった、強さよりもうまさに特徴のあるタイプなのではないかなと私は思います。
 だから、琉球戦の途中からは、3バックの真ん中も任されたのではないでしょうか。


 いわば、テクニカルなタイプのCBといったイメージ。
 しかし、考えてみれば、田口も熊谷もクレーベも堀米もテクニカルな選手。
 新井もオールラウンドな選手なのかもしれませんが、どちらかといえばガツガツと行くよりテクニックに秀でた選手で、だから風間監督が率いていた名古屋に請われた時期もあったのではないでしょうか。

 米倉などもパワー系ではありますが、粘り強く戦うタイプではないですし、やはり汗かき役が少ない印象です。
 数少ない守備の出来るハードワーカーが安田で、だからこそ、尹監督の下でスタメンを確立しつつあったのでしょう。
 しかし、ベンチも含めてそれ以外にハードワーカーが少ないことが、今季の大きな不安材料となるのではないでしょうか。


 これに関して、勇人もYoutubeでこんな話をしています。


【ぎりぎりトーク】元ジェフユナイテッド市原・千葉のレジェンド、佐藤勇人さんが自身の今後やジェフの未来について語る

 動画内でジェフ低迷の原因を聞かれて、「クラブとしてのスタイルが築けていない」と答えています。

 「毎年毎年、この監督だからこういうことをやろうといって選手を集めてきている」と、クラブではなく監督によってコロコロとサッカーが変わることが問題であると指摘。
 さらに「複数年契約をしているから、この選手が残ってしまって」とコメント。
 そして、「ジェフってどのサッカーをするのってはっきりといえない」と話しています。


 これらはブログでも指摘してきた内容ですが、それはあくまでも外部の人間が言っている話であり、内部ではもっと考えられている可能性もあるだろうと思っていました。
 それでも外部にそれが出てきていない…ようするに成果として出せていないことが問題だろうと思っていたのですが、内部の人も同じ話をしているということは、そっくりそのままそれが問題だったということになるのかもしれませんね。
 勇人ら選手も含めてということになってしまいますが、誰もが分かっているような問題点を誰も指摘できていないということも含めて、ちょっと呆れてしまうような部分でもあります。

 契約を有利に進めたかったのか、複数年契約を結んだから放出できない選手もいるのではないかという疑惑も憶測では述べていましたが、当たっていたということでしょうか。
 そうなるとエスナイデル監督で2年間あれほど不安定な状況だったにもかかわらず、それでもエスナイデル監督好みの選手に対して複数年契約を結んでいたということなのか。
 「エスナイデル監督とともに沈む覚悟」というほどの監督でもなく実績もなかったはずで、将来性がない運営と指摘されても仕方がないのではないでしょうか。


 それもこれもクラブとしてのスタイルが築けていないからであり、スタイルを築くためのクラブの方向性やビジョンが明確になっていないことがやはり一番の問題なのでしょう。
 攻撃志向のエスナイデル監督から守備志向の尹監督に移ったことからも、クラブがどういったチームを作りたいのか見えてこない。
 その上で選手がほとんど入れ替わらなかったとなれば歪みが出るのは当然で、行き当たりばったりな運営では尹監督を連れてきたからOKとはならないでしょう。

 また、勇人は「いい選手とはうまい選手ではなく、ボールを持っていない時にプラス要素を与えられる選手」であり、「そういった選手が少ないんじゃないか」とも話しています。
 これもここ数年私が指摘してきたように、選手構成が偏っているのではないかという話と近いものがあるわけで、ここに関しても外部から感じただけでなく内部でも問題視されていたところがあるのではないでしょうか。
 クラブ運営に甘さを感じるし、外からも問題点が見透かせてしまうほどの浅さがあるような気がしてしまいます。


 もちろん、監督がクラブ全体を導いて改革をしていくケースもあるわけですが、勇人も尹監督に対して「結果が出ればいいけど、C大阪では最後結果が出なかったからうまくいかなかった」とも話しているように結果がすべてのタイプ。
 コツコツとチームを作り上げて、クラブの文化を作るようなタイプではないようにも思います。
 そうなってくるとクラブ自体がもっとしっかりとして、自ら変わっていかなければいけないのではないでしょうか。
 
 また少し暗い話になってしまいましたが、開幕前のオフを振り返るとエスナイデル監督から尹監督への変更、それに対する明確な説明のなさ、大幅な方向転換も関わらず選手が入れ替わらなかったことなど、不安要素はたくさんあったはずです。
 そういったシーズンというのは、やはり苦労することが多いもの。
 それでもうまくいけば万々歳ではありますが、不明瞭な問題点が残っているのであれば、それを乗り越えながら戦っていく必要性があると思いますし、しっかりとその辺りを認識した上で再開を迎えなければいけないのではないかと思います。