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尹監督、ソロモンに「この1試合で全てを評価するのは違う」

 今年初となる連戦のラストは、東京Vとの対戦となります。
 連戦は中日を増やすため、土曜に初戦を行い、翌週の日曜に3戦目を行うことが多いですが、今週末の試合は土曜開催となっていますね。
 それだけ休息は短くなりますが、8月は例年通り日曜開催が多くなっていきます。


 今年の東京Vは開幕戦で徳島に0-3で敗れて、内容もかなり厳しい印象を受けました。
 パスを繋ぐ意欲は感じるものの、どうやって攻めるのかが見えてこない。
 さらに、守備面でも単純に寄せが甘く、チームとして戦えていないように見えました。

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 しかし、再開後は、チーム状況が改善されたように思います。
 開幕戦のように本来はMFの山本や澤井をDFで使うのではなく、本職の平、若狭などを起用。
 守備の面でもサイズの面でも、最終ラインで戦える選手が増えた印象です。

 また、攻撃も大きくイメージが変わって、ボールも人も動きが早くスムーズになりました。
 開幕戦ではショートパスをゆっくりと繋いでいたし、選手たちも前線に並びすぎて動きが少なかった。
 よく言われる表現ですがパスを繋ぐことが目的となっていて、どうゴールに迫るのか見えてこなかったと思います。


 再開後の東京Vは守備時は4バック、攻撃時はSBの一角が最終ラインに残る3バック気味のシステムを採用。
 その中で元ジェフの若狭は右SBやCBとして起用され、時には偽SBのようなポジショニングでビルドアップなどの重要な仕事を担っている印象です。
 もともとある程度足元の技術もある選手でしたから、永井監督が目指すパスサッカーの中でも評価されているのではないでしょうか。

 中盤から前線も含めた可変システムであることには変わりないと思いますが、再開後から大きく変わったのは前に向かうパスと飛び出しの回数が増えたことではないでしょうか。
 特にウイングがワイドに張っておいて、そこから斜めゴール前に走り込む攻撃が印象的です。
 これは今年就任した吉武コーチがユース代表時代に見せたサッカーと似通った部分がある印象で、吉武コーチ入閣の効果が出ているのかもしれません。


 ただし、勝ちきるという点においては課題が残っており、再開後は町田、栃木に1-1で引き分け、大宮には0-1で敗戦となっていました。
 しかし、前節甲府戦は4-2での勝利。
 守備では変わらず軽さも感じましたが、快勝と言っていい内容だったのではないでしょうか。

 守備を固める甲府を相手に、うまくパスを散らして相手の守備バランスをずらし、間を取って起点となり他の2列目が縦に飛び出していく。
 再開後出場機会が増えていたものの活躍しきれていなかった元ジェフの井出ですが、この日はアシストにゴールにと結果を残しました。
 また、若狭も最終ラインから走り込んで4点目を決めて活躍していますが、若狭のゴールのように前への飛び出しがこのチームのポイントとなっていくのかもしれません。

 ただ、相手の甲府もスタメンを9人を入れ替えており、攻守において課題が感じられる出来だったように思います。
 この日は連戦で11人を入れ替えたJ3の富山も、秋田に0-1で敗れています。
 大幅に選手を入れ替えて結果を残せたのは、ジェフくらいだったと言えるのではないでしょうか。


 展開次第ではありますが、基本的には琉球戦、水戸戦、金沢戦のように守るジェフ、攻める東京Vとなることが予想されると思います。
 そうなると、ジェフは受け身な立ち場になりますから、東京Vがミスをせずジェフの守備を攻略できるかが問われる試合となるのではないでしょうか。
 琉球、水戸、金沢などはパスミスも多かったですし、そうなればジェフは楽に試合を進められる。

 これがうまくジェフが相手のミスを誘発していると言えるのか、それとも単純なミス待ちで対戦相手のミスが多かったのか。
 例えば現在2位につける大宮はやはりイージーなミスは少なかったですし、強い相手にジェフがどう戦えるのかも今後の見どころとなっていくのかもしれません。
 そういった状況下でコンディションも上がってきているように見え、ビルドアップにこだわりを持っている東京Vを相手にどう戦えるのか注目ですね。


 また、前節GKを除く10人を入れ替えて勝利したジェフですから、明日のスタメンも気になるところです。
 前節の大幅入れ替えは、単純なターンオーバーだったのか。
 それとも前節の敗戦を受けて、今までのスタメンに三行半を突き付けたところもあったのか。

 これを機に大幅にチームが入れ替わる可能性もあるのかもしれませんが、後方の選手はミスも目立っていましたし、水戸戦ほどの快勝といった印象もなかったですから、決して百点満点という内容ではなかったと思います。
 先制点をあげたソロモンには今後も注目したいところですが、プレスなどには課題もあったし、期待し過ぎてプレッシャーを与え過ぎないことも重要だと思います。
 例えばオシム監督も若い選手に過度な期待をかけるな、スター選手のように持て囃すなという話を口酸っぱく言っていましたし、大事な選手だからこそゆっくりと見守っていくべきではないでしょうか。


 尹監督もソロモンに対して評価しつつも「この1試合ですべてを評価するのは違うと思うし、もっと努力すればいい選手になる」と慎重な話をしています
 ジェフに久々に現れた若手のホープということでどうしても注目は集まりますが、まだプロの第一歩を歩んだばかりですし、周囲も含めて今後が大事だと思います。
 金沢戦での怪我も気になりますし、ひとまずは無理はしないでほしいところですが…。

 ソロモン以外にも矢田や安田なども守備で見せてくれたと思いますし、金沢戦の入れ替えで活躍した選手たちをどう扱うのか。
 今までのチームをベースに活躍した選手を加えるのか、それとも金沢戦のスタメンがベースとなるのか。
 今後連戦になった時に結果が出ていてもターンオーバーをするのかも含めて色々と気になるところですが、まずは東京V戦がどんなメンバーになるのか注目ですね。