現在4試合勝ちなしと苦しい状況になっているジェフですが、チャン、ソロモン、見木など若い選手が試合に出ているのはポジティブな要素ではないでしょうか。
熊谷の復帰もあって、高橋がポジション争いから後れを取り始めているのは気になるところですが。
ソロモンは先週の連戦初戦となる甲府戦で、金沢戦に続くゴールを決めました。
ここまで5試合に出場しているソロモンですが、スタメンは1試合のみ。
167分と出場時間は短い中で、2ゴールも決めていることになります。
甲府戦での得点を振り返ると、ジェフが中盤後方で得たFKを田口が蹴ると、中央のゴールから少し離れたエリアで、ソロモンがヘディングで合わせてシュートを決めています。
バックヘッドの難しいシュートだったと思うのですが、しっかりと頭で触ってゴール。
その他のシーンでも、頭で少し触って軌道を変えるプレーが多いので、こういったプレーが得意なのかもしれません。
ここまでのソロモンは体の強さ・高さを存分に見せ、J2でも戦えることをアピールしてきたと思います。
また、ボールキープも上手く、後ろから来たボールに対して、体の強さを使って相手をブロックし、良い位置にボールを置く。
それによって、相手に奪われない形を作れている印象です。
単純に高さがあるだけでなくヘディングシュートも上手く、右足でのシュートにも可能性を感じます。
ポジション取りもうまく、ゴールシーン以外でも何度か可能性のあるシュートを放ってきました。
守備に関しても真面目にこなそうという意欲を感じ、クレーベよりも守備で貢献できている印象です。
ただ、守備でも寄せには課題がある上、遅れて守備に入った時に体や手で止めてしまう課題は改善しなければいけないでしょう。
また、ボールキープはうまいものの、味方への落としや繋ぎでのミスが目立つ印象です。
さらにアジリティはないため、攻守において瞬発的な動きにおいては、後手を踏んでしまうところがあるのかなとも思います。
しかし、それを補って余りあるパワーがある印象で、特に体幹の強さを感じますね。
海外では選手の胸周りの太さ、厚さに注目する場合もあるようですが、ソロモンは胸周り、胴回りがしっかりしている。
それによって、空中戦やポストプレーなどでもぶれない強さが出せるのではないでしょうか。
これまでにも将来有望な若手ストライカーを見てきましたが、若い頃は線が細く球際では苦戦する選手も多かった。
オナイウなどもスピードや跳躍力などばねはあったものの、接触プレーでの強さはあまり感じなかった。
巻も若い頃から運動量豊富で縦にもボールを引き出せて球際でも戦える選手でしたが、入団当初はそこまで体幹が強くはなかったと思います。
また、ソロモンの場合、自分の強み・弱みをしっかりと理解している印象もあります。
高さや強さなど自分の強いところで勝負をして、苦手なこと・無駄なことはあまりしない。
それもあって、この年齢でも完成度が高いというか、実戦向けな選手としてプレーできているのかなと思います。
ただ、ソロモンもここ数戦は、若干苦労しているのかなといった印象もあります。
相手チームもソロモンが分かってきて、ソロモンがポストプレーに入る時には、相手選手が先に足を延ばして触ろうとしてくる。
ソロモンは強さはあるもののスピードはないため、潜り込んで先に触ってしまおうということですね。
また、空中戦に対しても、対策というよりは単純にマークが厳しくなって、苦戦しつつあるところがあるのかなと思います。
後方からのロングボールなども簡単にはやらせてもらえなくなったし、ゴール前でも警戒されるようになった。
ただ、ソロモンが活躍することを考えればマークは甘い方がいいですが、プロとしてはこれを乗り越えてこそ一流の選手なのでしょうから頑張ってほしいですね。
ソロモンは8月1日から5日までにかけて行われる予定だった、U-19日本代表候補合宿に選出されていました。
しかし、選手1名に新型コロナウイルス検査の陽性反応が出て、合宿は中止となっています。
のちに、その選手が町田の晴山であることが発表となっています。
なお、この件でJリーグがPCR検査の結果算出を早めたことによって、福岡の前が新型コロナウイルスに感染していたこともわかりました。
これが8月2日(日)の大宮戦直前に判明したこともあって、大宮戦は中止となっています。
町田も福岡もその他に感染者はおらず、濃厚接触者もいないという判定が下ったようですが、もし検査結果の算出を早めなければ感染したままプレーしていたことになりますし、ジェフでも起こりうるだろうと思うとやはり不安な部分はありますね。
話は戻って、U-19日本代表に関してですが、このチームは2021年U-20ワールドカップ出場をかけて戦う、AFC U-19選手権に出場するチームということになります。
AFC U-19選手権には16チームが参加し、上位4チームがU-20W杯に出場できるのですが、日本は韓国、イラク、バーレーンと同組とかなり厳しいグループに入っています。
ソロモンは7月中旬の合宿には選出されておらず、代表に生き残れるのかもまだわからないですし、コロナの影響で大会が開催されるかどうかもわかりませんが、予定通りいけば大会は10月14日から31日までウズベキスタンで実施されます。
そのため、10月下旬のジェフはソロモン抜きで戦わなければいけない可能性があるということになります。
ジェフは攻撃がソロモン頼りになっていると感じることもありますし、10月下旬までにソロモンが離脱しても戦えるような攻撃を作らなければいけないし、クレーベや川又の更なる奮起にも期待したいところです。
若手に頼るのではなく若手がのびのびとプレーできる環境を作ることによって、若い選手が育ちやすい環境を作っていきたいですね。
また、ソロモン自身もこのままぶれずに、さぼらずに、順調に育っていってほしいと思います。