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本村、チャン、鳥海、見木がスタメンで固定化

 真夏の過密日程をターンオーバーで戦ったジェフですが、愛媛戦からの6試合はスタメンを固定化しています。
 その中には、本村、チャン、鳥海、見木と、フレッシュな顔ぶれが含まれています。
 チームの成績は良好とは言い難いですが、若い選手が出場していることは嬉しいですね。

 この中でも見木に関しては、昨年も途中から強化指定で所属して、9試合に出場していました。
 プレー内容に関しても好印象で可能性は十分に見せていたと思うので、今季ここまでの活躍はそこまで飛びぬけて驚くことではないのかなとも思います。
 ただ、ボランチでの起用は意外で、小島や熊谷が負傷していることも大きく、尹監督がボランチに展開力を求めているように感じるところも影響を与えているのではないかと思います。


 見木以上に予想外だったのが、本村、チャン、鳥海といったDFラインの若手選手たちが、ポジションを確保していることではないでしょうか。
 本村は大卒ルーキーながら、頼もしいプレーを見せてくれていると思います。
 基本的にはやはり守備面での評価を受けて、レギュラーポジションを勝ち得たのではないでしょうか。

 それまで右SBで主に出場していたゲリアは、高さもあってスピードもあり、フィジカル要素で相手を上回って守備で貢献しようとしていたと思います。
 しかし、細かな守備対応やトラップなどが雑で、どうしてもその課題が埋めきれない印象です。
 ゲリアと比較すると本村は攻守にミスも少ない印象ですし、プレーに安定感を感じますね。


 また、攻撃においてもここまでは、しっかりと貢献している印象です。
 愛媛戦でのPKにつながった飛び出しを見ても、良いタイミングで走り込める選手なのではないでしょうか。
 守備的なチーム事情もあってSBが走り込むことは少ないですが、今後に可能性を感じるプレーでした。

 さらにボールを持ってもテクニックがあって、クロスの質も悪くないように思います。
 何よりもパスも含めたプレーの判断が非常に良く、江尻監督がボランチで起用したのも納得だと思います。
 実戦向きの賢い選手なのではないかと思いますが、一方でドリブルで仕掛けられるタイプではないように思いますし、尹監督のチームだからSBとして評価されている部分もあるのではないでしょうか。


 また、チャンと鳥海のコンビも、固定化されてきましたね。
 チャンはここ数戦だけではなく、開幕戦からここまでCBの主軸としてプレー。
 ユン監督のお気に入りなのだろうと思います。

 韓国人CBではありますが、圧倒的に高さがあったり、フィジカルが強いタイプではないでしょう。
 それよりもカバーリングがうまく、足元の技術もそこそこあるテクニカルなCBといった印象ですね。
 何よりも少しぐらい相手にかわされても動じない、メンタリティを買われているのかなとも思います。


 パートナーは固まっていませんでしたが、ここにきて鳥海がスタメンをキープしています。
 鳥海もチャンに似た印象で、フィジカルや高さはそこまでないですが、賢く守れるCBだと思います。
 ちょうど昨年の10月にも、こんな記事を書いていました。

yukkuriikou.hatenablog.com

 その時はボランチでの起用ではありましたが、うまく自分から守備の穴を見つけてカバーリングしていました。

 本村、チャン、鳥海と見ていくと、安定感のある守備ができて、賢くカバーリングができる選手が、尹監督の好みなのではないかと感じます。
 マンマーク主体の守備ではなく、ゾーンで守ろうとしているため、対人守備以上にカバーリングが重要と考えているのかもしれません。
 これはボランチなど、他のポジションにも言える部分があるかもしれませんね。


 チャンや鳥海のようにカバーリングができる選手をCBに固定化したこともあって、高いラインを維持できるようになった部分もあるのではないでしょうか。
 山口智などもそうでしたが、ベテランになったCBはスピードの衰えから深く守りがちですし、これは増嶋にも言えるところがあると思います。
 鳥海はもう25歳なので若手とは言い難いですが、フレッシュなCBコンビにしたからこそ、ラインを高くコントロールしてコンパクトに守れたのではないかと思います。

 また、ここ数戦はMFの4枚が中盤中央へのコースを警戒して、中に絞りがちになったことによって、ボックスの間を取られにくくなったようにも思います。
 しかし、その分サイドをSBが不利な状況で守るケースも増えていますが、ここで守備で貢献できる本村と安田が効いているところがあると思います。
 ラインの維持においてもSBの守備力は重要ですし、本村の存在も欠かせないものとなりつつありますね。


 ただ、若手が出場しているということは、一方で中堅からベテランの選手が外されているということ。
 特に米倉、熊谷、新井一耀あたりは、今季の主軸として活躍してもらわなければ困る存在だったはずですが、最近は試合に出場すらしていません。
 怪我などがあれば仕方がないですが、そうでないのであればとても残念です。

 結局、今季のレギュラー構成は上記の若手と、新井章太、田口、川又、山下に加え、昨年途中に加入した安田が中心。
 要するに、既存の選手たちにとっては不甲斐ないシーズンになりつつあるとも言えるわけで、昨年までのチーム強化に問題があったのではないかとも感じてしまいます。
 理想でいえばレベルの高いポジション争いの中で、若手も出てくることが望ましいわけで、若手の活躍に喜びつつ他選手の頑張りにも期待したいところです。
 新型コロナウィルスによる経済的な影響はジェフやその他のクラブにも及んでいるわけですし、今アピールしなければ来年どうなるかはわかりませんから、頑張ってほしいところですね。