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ジェフのプレスを水戸に打開されて1-5の敗戦

 水戸相手にホームで1-5で敗戦と、厳しい結果になりました。
 群馬戦も0-1だったとはいえスコア以上の差を感じましたし、また状況が傾きつつあるのかなとも感じます。

 群馬戦よりも攻め込めたのは、相手が攻撃的なチームだったからでしょう。
 しかし、5失点もしてしまったということで、守備に課題が見えてしまった。
 単純にJ2最多得点の水戸の攻撃力を相手に、ジェフの守備が通用しなかった試合ということだと思います。


 群馬戦では守備的に戦う相手に苦戦して敗れましたが、今回は攻撃的に戦ってきた水戸を相手に玉砕してしまった。
 タイプの異なる相手に敗れたということは、単純に総合力が足りないということ。
 それだけ深刻だということになります。

 一時は前からのプレスを強めて守備を改善したかにも思えましたが、それを水戸が研究してきて打開されてしまったように感じるのが痛いところではないでしょうか。
 守備的なサッカーで5失点はまずいでしょうし、ここからの改善・成長が期待できるか。
 そして、チームが崩壊しないか…という不安も、若干感じる試合だったように思います。

■水戸の積極的な展開から0-3で折り返し

 ジェフは山下が控えに回って、矢田がスタメンに入り船山が前線へ。
 ゲリア、新井一耀、高橋、ソロモンが外れて、増嶋、田坂、熊谷、堀米が入りました。
 先日、主軸候補として期待していると話した、熊谷、新井一耀、米倉はそれぞれU-19日本代表との練習試合に出場しており、怪我などではないのかもしれません。

 CB住吉ジェラニレショーンが累積警告で出場停止の水戸は、瀧澤がスタメン出場。
 岸田がスタメンで右SBに入り前嶋が左SBに回り、村田が右SHに入ってSHだった木村がボランチ、FWだった山口が左SHに。
 アレフ・ピットブルと奥田の前線になって、中山がベンチスタートになりました。


 立ち上りから、積極的に水戸がプレスをかけ攻め込んでいく展開。
 9分、水戸の攻撃。
 前嶋から横につないで、山口がミドルシュートを狙いますが、GK新井の正面。

 15分頃からジェフが前へプレスをかけに行き、ラインも高くしていきますが、逆にその裏を攻め込まれます。
 そのプレーで得たCKから、23分に水戸が先制。
 山口がCKをけると新井がパンチングでこぼれたところを、木村がミドルシュートを決めます。


 続いて26分にも水戸の追加点。
 中盤で水戸が奪ったところから、前嶋が山口に横パス。
 山口がミドルシュートを放つと、GK新井がこぼしたところを村田が走り込んで0-2。

 その後はジェフがボールを持つ時間が増えていき、34分にもジェフの攻撃。
 田口の大きな展開から安田のクロスを為田が頭で合わせますが、GK牲川の正面。 
 35分には牲川のロングフィードから村田が走り込んで、山口がミドルシュートを放ちますが、GK新井がセーブ。  


 39分にはジェフの攻撃。
 田口、クレーベとつないで、本村がダイレクトでクロス。
 相手DFにあたってこぼれたところを船山が狙いますが、ンドカがクリア。

 40分には水戸のチャンス。
 左サイドでの細かなパスワークから前嶋が中央のピットブルにつないで、逆サイドへ展開。
 岸田が為田をかわしてシュートを放ちますが、GK新井がファインセーブ。


 その直後のカウンターでジェフのチャンス。
 為田が大外からシンプルなクロス。
 クレーベが瀧澤に競り勝ってヘディングシュートを放ちますが、GKがセーブ。

 46分、水戸の追加点。
 中盤後方でジェフが得たFKを田口が蹴りますが、跳ね返されたところを安田が拾うもパスミス
 相手がボールを拾って1対3の数的不利となり、田口がハンドで止めてしまいます。
 これで得たPKを山口が決めて0-3で折り返します。

■あっさりと2失点をし1-5で敗戦

 HTで水戸はピットブルを下げて中山を投入。
 49分、水戸の攻撃。
 中山のポストから岸田がクロス、山口がシュートを放ち、GK新井から村田がボールを奪い返しますが、本村がクリア。

 その後、ジェフの運動量が落ちていき、相手に持たれるようになっていきます。
 56分にも水戸の攻撃。
 左右にボールを回されて、山口の大きな展開から岸田がクロスを上げ、村田がループ気味のシュートを放ちますが、GK新井がパンチング。


 その直後、水戸が追加点。
 水戸のセットプレーの流れから高い位置で奪い返すと、山口が早いタイミングでクロス。
 ンドカが飛び込んで頭で合わせ0-4。

 62分、ジェフは船山、矢田、為田を下げて、山下、アラン、堀米を投入。
 しかし、65分にもジェフの失点。
 前嶋が木村と1-2で抜け出してグラウンダーのクロスを上げ、山口がダイレクトであっさり決めて0-5。


 その直後、水戸は木村と村田を下げ、山田と平塚を投入し、山田が右SH、平塚がボランチに。
 67分、ジェフが個人技で1点を返します。
 左サイドからのクロス、こぼれたところを堀米が拾って切り返してシュートを決め1-5。

 71分、水戸は安藤を下げて森を投入し、山田がボランチで森が右SHに。
 77分には山口を下げて細川を入れ、3バックに変更しました。
 その直後、高い位置で水戸がボールを奪うと、そのまま中山が狙いますが枠の外。


 78分、ジェフは見木を下げて熊谷を投入。
 81分にもクレーベを下げて増嶋を投入。
 山下を1トップに置いた、3バック気味のシステムになりました。

 87分にはジェフのチャンス。
 アランが高い位置でボールを奪い、山下がシュート。
 しかし、GKの正面で終わります。

 後半ATには水戸の中山が高い位置でボールを奪い、裏を取りかけますがそのままロングシュート。
 これはGK新井がセーブ。
 試合終盤まで激しい展開が続きましたが、1-5で大敗となりました。

■改めて問われるチームの方向性

 ここ数戦のジェフは前からプレスに行き、ラインも高めに戦って守備の改善を図ってきましたが、それを水戸に打開されてしまった印象を受けたのが非常に残念です。
 群馬も堅守速攻のスタイルでジェフの裏を狙ってきましたが、意図としては水戸も近いものがあったのではないでしょうか。
 水戸はある程度ジェフに攻めさせて、その裏を突くという狙いもあったのかもしれません。

 特に15分頃からジェフは前への姿勢を強めていきましたが、水戸は長いボールでその裏を突こうとしてきた。
 ジェフがプレスをかけていった時には、GKも含めてビルドアップをすることでそこを打開。
 相手のハイプレスに対して、GKのビルドアップでそこをかわすという展開は、最近のトレンドの1つとなっているのかなとも思います。


 ジェフは長いボールに対しての対応にも課題を感じ、中盤のプレスバックなどDFラインへのフォローも甘かったと思います。
 一方の水戸はセカンドボールへの反応も良く、長いボールでサイドの裏もうまく突いていました。
 ジェフの前への勢いの裏を付く形で、優位に立っていったように思います。

 水戸はプレスのかけ方もうまく、ビルドアップのつたないジェフは、そこで苦戦したところもあったでしょう。
 また、水戸は中盤でのパスワークも上手で、ジェフの間を突きつつ前に侵入し、左右への展開も素早かった。
 水戸は攻撃力も高いですし、ここから一気にブレイクする可能性もあるでしょうか。


 逆にジェフは後半途中には失速してしまい、スタミナにも課題を感じました。
 また、水戸は守備に課題があって、攻めるチャンスはあったと思うのですが、結局堀米の1ゴールのみ。
 ビルドアップも含めて、攻撃面にも課題を感じました。

 ただ、やはり5失点ということで、この試合では守備の方が問題でしょう。
 プレスをかけて改善点を感じていたところで、逆にプレスの裏を取られて打開されては、守備に迷いが生じてしまう。
 何が正解かわからず、どこに戻ればいいのかもわからないとなれば、今後のチーム作りも迷走しかねないようにも思います。 

 さらに前節は攻撃力不足で敗れ、今節は守備面に課題が生じて敗れたとなれば、どこに強みのあるチームなのかわからなくなってしまいます。
 こういった時こそ、改めてチームの目指すべきサッカーは何なのか、具体的にどういったスタイルを構築するつもりなのかを考えていくべきなのではないでしょうか。
 基本に立ち返って、今後どう戦うのかを再確認すべき時なのかもしれません。