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昇格・優勝をかけた徳島にジェフの守備が通用するか

 いろいろあった今シーズンのJ2も、残すところあと3試合。
 ジェフはここ1ケ月、4勝2敗1分と好成績を収めています。

 ただ、例年ジェフはベテランが多いせいか冬場の方が動ける印象もあり、終盤のこの時期になると必死になる選手が出てくる気もします。
 来季に向けてということを考えると、試合内容がより重要な時期ともいえるのではないでしょうか。
 残り3戦は上位チームとの試合も多いですし、今のサッカー、今の守備でどこまでやれるのかに注目ですね。

 明後日アウェイで対戦する徳島は、現在24勝7敗8分の勝点80で2位福岡と勝点5差の首位。
 ジェフ戦に勝てば昇格が決定し、2位福岡の結果次第で優勝が決まる可能性もあります。
 ジェフとしては、重大な役回りが回ってきたことになります。


 2017年から徳島の指揮を執るリカルド・ロドリゲス監督は、来季浦和への移籍が言われており、ほぼ内定なのではないかと思われます。
 しかし、徳島では初年度に7位、2年目も11位で終わっており、決して就任当初は飛び抜けて良い成績とまではいきませんでした。
 パスサッカーを展開するロドリゲス監督ですが、2年目まではコロコロと選手を入れ替え、悪い意味で"戦う実験室"といった感じで、軸が定まらない部分があったように思います。

 それでも3年目には基盤が固まって4位で終わり、今年は現在首位に立っていますが、浦和は果たしてそこまで我慢できるのかという疑問もあるのではないでしょうか。
 徳島の場合は我慢もしたのでしょうが、初めの2年間もまずまずの成績・内容だっただけに、継続できたともいえると思います。
 その背景には予算規模が大きくないクラブだからこそ他に選択肢も少ないため、そこで粘ることができたという部分があるのではないかと思いますし、浦和でどうなるのかという不安もあるような気がします。


 ロドリゲス監督率いる徳島はパスサッカーを展開していますが、特にアタッカー陣に前を向かせる形を作るのがうまい印象です。
 GKも含めて低い位置でパスを回し、相手を引き付けておいて長いボールを使って展開する形が特徴で、大分にも近い疑似カウンターを狙ってくる印象です。
 ただし、大分がボランチを後方に下げて相手を引き付けるのに対し、徳島は後方であえてゆっくりとパスを回したり、相手を技術でかわしたりといった形を作ってくる印象で、より流動的な動きをしてくるようにも思います。

 しかし、その分後方にテクニカルな選手を置くことになるため、守備面での不安が出る傾向もあるように思います。
 また、後方で引き付ける徳島に対して、前節対戦した水戸はあえて積極的にプレスをかけていって、徳島の攻撃を自由にさせず1-0で勝利しています。
 昇格を目前にした徳島は固さもあったように見えましたが、監督もチームも来季J1で戦うとなれば、この辺りが課題となる可能性があるのかもしれません。


 一方のジェフは、そこまで積極的なプレスをかけることはないのかもしれません。
 9月下旬あたりからプレスの意識が強まったジェフですが、ここ1ケ月は2トップとSHが前に出ていく形で、相手DFにプレスをかけていくパターンが見受けられるようになったと思います。
 しかし、プレスに行ける時は行くものの、トータルで見ると引いて守る時間がまた長くなっている印象です。

 磐田や東京Vはパスワークで祖のプレスをかわし、甲府は3バックの右が前に出ていく形で、ジェフのSHを押し下げてきた。
 それによって、ここ3試合はジェフの4×4の守備と、相手のパスワークによる攻撃で、勝負が決まる展開となった印象です。
 その攻撃面でうまくいったのが2点取って2-1でジェフに勝利した磐田で、東京Vは1-1の引き分け、遅攻に課題の甲府は0-1で負け…とハッキリ結果にも表れたのではないかと思います。
 

 ジェフとしては、現在の守備が残り3試合でも通用するかどうかが重要でしょう。
 尹監督は守備意識の強い監督ですが、ここまでの総失点49は8番目タイに多い数字ということで、決してそこまで良好とはいえないでしょう。
 来季においても守備が基盤となるはずですから、シーズン終盤に向けてその守備がどこまで強化・整備されたのかを示さなければいけないと思います。

 現在の徳島は総得点66で、水戸に次いで2番目に多いチーム。
 相手にとって不足はない状況ですから、その徳島相手にどこまで良い守備ができるかが見どころではないでしょうか。
 目の前で昇格・優勝を決められないように、意地を見せてほしいところですね。