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チャンスはなかったものの守り切って徳島相手に0-0

 徳島は昇格に向けてのプレッシャーもあったのか、動きがもう1つだった印象もありました。
 ボールを奪った直後の動き出しが遅く、いつものような攻撃の鋭さを作り出せなかったように思います。

 その徳島相手にジェフは対策を打ってきたように見えましたし、粘り強く守れたのではないでしょうか。
 ただ、守備は健闘したものの、勝てる気もしなかった。
 攻撃がほとんど作れなかっただけに、得点の可能性は薄く勝利の芽は感じられなかったかなとも思います。

 せめてカウンターが作れれば、守備も楽になるのではないかと思うのですが、そこが1年を通じて大きな課題ですね。
 徳島戦に関しては、ひとまず守備で大きな課題を作れなかったのは収穫と言えるのかもしれません。

■徳島がチャンスを作るも静かな展開

 ジェフは高橋がベンチで、熊谷がスタメン復帰。
 それ以外は前節から変更なし。

 徳島は渡井がメンバー外で、浜下がベンチスタート。
 佐藤晃大が入って垣田と2トップになり、鈴木がスタメンで右SHに。
 控えの石井は35歳のベテランで、佐藤優也や増嶋と市船でチームメイトでした。


 立ち上がりは両チーム落ち着かない流れ。
 14分には徳島のチャンス。
 小西からのパスを受けた岸本がクロスを上げると、こぼれたところを西谷が狙いますが枠の外。

 23分にはジェフの攻撃。
 右サイドからのCK。
 堀米が蹴ると、増嶋がニアで合わせますが、ゴールマスの左に逸れます。


 前半途中からはボールを持つ徳島、守るジェフといった展開に。
 39分には徳島の攻撃。
 逆サイドの小西からのサイドチェンジを受けた西谷からクロスを上げますが、鳥海がカバー。

 42分にはジェフの攻撃。
 右サイドから増嶋がクロスを上げると、中盤でクリアを拾った新井が思い切ってミドルシュート
 しかし、シュートは枠の外。

 46分には徳島のチャンス。
 岩尾からのサイドチェンジを受けた岸本がクロスを上げると、逆サイドで西谷が狙いますが、GK新井がセーブ。
 徐々に徳島が良い形で攻め込む回数が増えていった前半ですが、ゴールは生まれず0-0で折り返します。

■後半も動きは少なくスコアレスドロー

 徳島はHTで、佐藤晃大を下げて河田を投入。
 後半から徳島の攻撃が続きます。
 56分、ジェフは堀米を下げて為田を投入し、右にアランが回りました。

 61分、徳島の攻撃。
 中盤左で得たFK。
 素早く岩尾が合わせようとしますが、GK新井が前に出てセーブ。


 64分、ジェフの攻撃。
 下平がアーリークロス
 クレーベが落として、船山がミドルシュートを放ちますが枠の外。

 68分にもジェフの攻撃。
 右サイドからのCK、船山が蹴るとクレーベが合わせますが、力なくGK上福元がキャッチ。
 後半途中から、徳島の勢いが若干落ちていった印象です。


 78分には徳島のチャンス。
 小西からのサイドチェンジを受けた、西谷が鋭いクロス。
 垣田、鈴木が飛び込みますが、合わせきれず。

 その直後、鈴木を下げてジエゴを投入し、ジエゴが左SH、右に西谷が移りました。
 ジェフも増嶋、アランを下げて、米倉、山下を投入し、山下が左SHに入りました。
 82分、ジェフは船山を下げて川又を投入。


 88分、徳島は垣田、岸本を下げて、元ジェフの清武、藤田を投入し、河田が1トップになり西谷がトップ下、右SHに清武。
 その後も徳島が攻め込むもチャンスは作れず、0-0で終わりました。 

■徐々に押し込まれる課題の原因

 徳島を相手に動きの少ない展開を作れたわけですから、ジェフとしては御の字と言えるかもしれません。
 ここ数試合、ジェフは前半からスペースを消して守って、いわゆる"塩試合"に持ち込むことが多い印象です。
 徳島対策もしっかりしてきたのかなと思います。

 試合前にも話した通り、徳島は後方でゆっくりつないで相手を引きつけておいて、縦にパスを出して仕掛けるのがうまいチーム。
 それに炊いて、ジェフはあまりプレスにはいかず、後方を消す形で守っていった。
 基本的にはここ数戦と同じ展開ですが、より前に行かない意識が高かった印象です。


 徳島は遅攻になると、無理はせずじっくりと繋いでいくことも多い。
 サイドでゆっくりつないで、逆サイドに大きな展開。
 それによって相手が開いたところで、ボックスの間を付いてくる。

 それに対して、ジェフはいつも以上にサイド攻撃を警戒して、簡単にはクロスを上げさせなかった。
 さらに徳島は何度か間を狙うパスを付いてきましたが、本日は渡井が不在で細かいエリアで仕掛けられなかった。
 それでも浜下などを使えば良かったのではないかとも思うのですが、ジェフへの高さ対策なのか垣田と佐藤晃大の2トップにしてきたことで、あまり間を付くパスワークを狙えなかった印象です。


 また、冒頭で話したように徳島は動きももう1つで、水戸戦での敗戦に続いて、ここにきてチームの流れが悪くなっているのでしょうか。
 そうなってくると残り2試合ではありますが、勝点3で追う2位福岡と勝点5で追う3位長崎にもまだ可能性はあるのかもしれません。
 単純に相手を引き付けてパスを受けるのか、裏に走り込むのかという点で、悩みを感じているのかなと思う部分もありました。

 それでもジェフとしては、無失点で終えたわけですから、そこは良かったと思います。
 ただ、攻撃はほぼ作れなかっただけに、勝ち筋は見えなかったですね。
 徳島の攻撃の勢いももう1つ上がらなかっただっただけに、負けはしなそうでしたが、勝てそうにもなかったといった印象でした。


 今年の徳島はここまで失点32と、失点数も福岡に次いでJ2で2番目に少ない好成績を収めています。
 確かに全員がさぼらずしっかりと走って、2トップから守備に行きサイドに追いやってプレスをかける守備はうまく整備されていた印象でした。
 特に後半ボールを持ってからのジェフは、ほぼゴール前まで攻め込めなかった印象です。

 それでも攻めてカウンターを作れれば、ジェフとしては良かったと思うのですが、そこがジェフの大きな課題と言えるでしょう。
 ここ数戦のジェフは守備的な守り方をしている印象ですが、試合が経過していくと徐々に相手のパスワークに押し込まれることが多い。 
 その要因の1つに、カウンターで攻め返せないから、守備の時間帯が長くなって攻め込まれてしまう傾向があるのではないでしょうか。


 また、徳島と比較しても、やはり2トップからの守備が緩いだけに、押し込まれる時間ができてしまうのではないでしょうか。
 守って"塩試合"にするのもいいとは思うのですが、カウンターで攻め返せなければ勝利は遠い。
 あるいは、守るにしても押し込まれすぎては相手のペースになりかねないわけですから、もう少しポジションを維持して耐えられる守備を作りたい。

 そのあたりが、来季に向けての課題なのではないでしょうか。
 例え守備的なサッカーをするにしても、盤石な守備を作りたいところ。
 当たり前の話ではありますが、そこができるかどうかがポイントですね。