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昨年SBでスタメン出場できなかった米倉の復活に期待

 SBも多くの選手が入れ替わり注目されていましたが、蓋を開けてみると左SBに安田、右SBに米倉と既存の選手が出場しています。
 しかし、特に米倉はここまで、苦労している印象です。

 甲府戦では相手の仕掛けについていけず、スピードやドリブルで簡単に交わされる場面が目立ちました。
 昨年から怪我に悩まされているところもあるようですし、ベストな状態ではないのかもしれません。
 ただ、米倉ももう32歳で時間が経てば必ず状態が戻るとも限らないでしょうから、今のパフォーマンスで評価するしかないと思います。


 秋田戦の1失点目でも逆サイドからのクロスに対し、フリーの選手を作ってしまいました。
 甲府戦でも野津田が独走したシーンは、米倉が戻り切れなかったところから。
 あの時は鈴木大輔パスミスから攻め込まれた展開だったため遅れた部分もあるでしょうが、もともと守備時のポジショニングなどには不安があり、そういった課題が出ているようにも思います。

 また、昨年からそうですが攻撃時も尹監督はSBにアーリークロスなどを求めるため、ここまでほとんど活躍出来ていません。
 米倉は周りにお膳立てしてもらい、自身は飛び出して鋭いクロスを放つ展開が武器ですが、それ以外では課題も多い。
 その幅の狭さが、ジェフに復帰してから活躍しきれていない要因の1つでしょう。


 昨年もゲリアにポジションを奪われ、出場機会は限られていました。
 Football LABのデータを見返すと、昨年の米倉は22試合に出場しスタメンは6試合のみ。
 しかも、その6試合はすべてSHだったとのことですから、途中からSBでプレーした試合もあったものの、ゲリアに負けた1年だったということになります。

www.football-lab.jp

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 今オフのジェフは鹿島から伊東や小田を補強し溝渕も復帰しましたが、昨年尹監督の御眼鏡に適わなかった米倉が出場しているということで他のSBに怪我人が出ているのかなと思っていました。
 しかし、3月3日の練習試合でも、3月15日の練習試合でも、伊東と溝渕は出場。
 小田も公式戦でベンチに入っており、SBに怪我人はいないことになります。

 そんな中でも、なぜ米倉がSBで出場しているのかと考えると、やはり高さやサイズを期待されての起用なのではないでしょうか。
 昨年のゲリアもそこを評価されてSBのポジションを得たのではないかと思いますし、昨年の米倉も試合途中から3バックのCBとして起用されるなど、高さやサイズ面では一定の評価を得ていたのかもしれません。
 今年は長身FWなどが減ったこともあり、セットプレー時のターゲットに米倉が選ばれることも増えています。


 しかし、結果的にチームとしては、昨年のレギュラーだったゲリアを放出して、2番手以降だった米倉が出場していることになる。
 その米倉の状態が良いのであればまだいいでしょうが、現状だと動きももう1つ。
 溝渕を含めSB候補を3人も補強したにもかかわらず、その3人が評価されていないとなれば、補強失敗と言わざるを得ないようにも思います。

 このあたりの不安はオフにも話しましたが、それが的中したということになってしまうのでしょうか。
yukkuriikou.hatenablog.com

SBはサイズや高さのある選手から、スピードやテクニックのある選手に大きく舵を取った印象です。
しかし、尹監督はSBに攻撃参加を望まず、跳ね返す能力を重視していたイメージでしたので、その点で不安も残るのではないでしょうか。
(中略)
個人的にはより高さがあってフィジカルが強く、運動量豊富な選手を増やして、ガテン系サッカーを追及した方が良いのではないかと思っていました。

 監督が続投してGMは交代した年ですから不具合が生じても仕方ないともいえるのかもしれませんが、鈴木GMは昨年からジェフに加入していたわけで、まったく状況を知らなかったというわけではないはずです。

 もちろん、今後新加入の3人が必要となる場面も出てくるのではないかと思いますし、1年を通して見て活躍すれば補強も成功と言えるでしょう。
 実際、今の米倉の状態だと、他の選手を試した方が良いのではと思わなくもありません。
 ただ、引いて守るサッカーなだけにどうしても後方にパワーは欲しいはずで、例え新戦力が出場したとしてもうまくはまるのかなという疑問は残ります。


 あるいは、鈴木GMの中では、すでに来年以降の体制変更なども考えているのか。
 福岡で一緒だった井原監督は柏でコーチを務めているはずですし、招聘のチャンスもあるのかもしれない。
 GM交代初年度ですし今年1年は捨てて、来年の準備に備えるという発想も出来なくはないでしょう。

 ただ、米倉には来年があるかどうかもわからないし、チームとしても大きく低迷すれば、来年以降に響きかねない。
 溝渕なども来年は不透明ですし、SB争いの活性化を期待したいところです。
 そのためにもまずは、米倉の復活が期待されるところではないでしょうか。