前節松本戦で今季初勝利を挙げたジェフ。
明日は、ここまで4戦全勝の琉球と対戦します。
琉球は今年も攻撃サッカーを展開。
今年は左右に揺さぶったり、後方でつないで相手を引き付けそこから長いボールを展開したり、相手の裏を狙ったりとより多彩なパスワークを仕掛けている印象です。
パスサッカーを目指すチームはパスを繋ぐことが目標になってしまうことも多いですが、相手を崩すことがしっかりとできているのではないでしょうか。
ただ、そういった攻撃が作れているのも、ベースとして中盤でのパスワークがあるからこそではないでしょうか。
相手は琉球のパスワークを警戒してくるからこそサイドや裏などが空いてくるし、琉球もパスワークに自信があるからこそ他の攻撃も狙えているように思えます。
強固なベースを持ちつつ、バリエーションを増やしていくということで、理想的なチーム作りができているのかもしれません。
また、今季は元ジェフの清武も加入して、課題だったパワー面もプラスとなっているように思えます。
しかし、全体的には大きなメンバーの入れ替えはなく、チームに残った選手がベースとなっている。
それでも昨年16位だったチームが、ここまで見事なスタートを切っているのですから、努力の結果ということでしょうか。
さらに、今年は昨年の課題だった守備面も安定しており、ここまでの4試合で2失点のみ。
相手にボールを持たせる形の4‐4‐2で、ラインの関係を大事にした守備となっており、昨年までよりも組織的に守れている印象です。
とはいえ、基本的には攻撃のチームだと思いますから、守備にはまだ隙もあるのかなといったとも追わなくもありません。
4戦4勝で順位も2位につけている琉球ですが、ここまでの対戦相手は磐田、山口、群馬、長崎と比較的攻撃的なチームで、うまく相手のスペースを取れていた印象もあります。
しかし、明日対戦するジェフは守備的なチームでスペースを消す戦い方をしていますから、ここでパスサッカーの課題が出るかもしれない。
昨年ジェフが琉球に2勝をあげているのも、そういった面での相性の良さがあったのかもしれません。
一方のジェフも、ここまでは甲府、愛媛、秋田、松本と、比較的守備的と言えるチームと戦ってきました。
琉球戦は今年初めて攻撃的なパスサッカーを展開してくるチームとの対戦と言えるでしょうから、守備のクオリティを改めて問われることになるかもしれませんね。
その上で、琉球の守備の隙をつける攻撃が展開できるかどうかが、ポイントとなるでしょうか。
また、松本戦では一部メンバーを変えて戦っただけに、今後のポジション争いも気になるところだと思います。
尹監督は「コンディションが良かった」から、一部選手をスタメン起用したと話しています。
それを裏付けるように、ここまでスタメン出場していた安田、米倉、大槻はベンチからも外れています。
これは控え入りメンバーからも外して、しっかりと休めということだったのでしょうか。
そうだとするのであれば、コンディションさえ戻れば、再び出場の機会が巡ってくるのかもしれません。
ただし、昨年の尹監督を思い出すと、矢田、チャン、本村など一度は主力として積極的に起用されていたメンバーも、一度外れるとその後は一気に出番がなくなる傾向が見られた。
それを考えると今回外れた選手たちも、今後チャンスが巡ってこないということもあり得るのかもしれません。
さすがに信頼を置いている安田や秋田戦でチャンスも作っていた大槻などはまだ可能性が残されているとは思いますが、ウカウカしていると居場所がなくなってしまうかもしれませんね。
一方で、松本戦では新戦力が活躍できたことが、明るい材料でした。
とはいえ、松本戦も決して盤石な試合内容ではなかったと思いますし、活躍できたと言っても1試合だけ。
安定して活躍して結果を残せなければレギュラーとは言い難いですし、松本戦のメンバーもまだまだこれからだと思います。
今年も良いスタートは切れなかったジェフですが、ここから若い新戦力が出てくれば将来に希望を残せるかもしれない。
4連勝中の琉球を叩いて、連勝することによって弾みをつけてほしいですね。
琉球の勢いもそろそろ落ち着くかもしれないし、ホームで結果を残して良い流れで4月を迎えてほしいと思います。