京都戦では90分に新井一耀がFKの流れから1点を奪い返し、京都に一矢報いたことになります。
2019年からジェフでプレーする一耀は、昨年1ゴール、一昨年2ゴールをあげているため、ジェフではこれが4ゴール目。
2017年にも当時J2でプレーしていた名古屋で1ゴールをあげていますので、プロ通算では5ゴール目となります。
得点シーンは小田が左サイドを持ち上がり、パスを戻して中央で受けた小林が良い位置でFKを得ました。
ここで見木がボールをセットし直接狙うかと思いましたが、壁の逆側を狙ってグラウンダーでシュート性のボールを出します。
これがニアの米倉にあたって、最後は新井一耀が詰めて決めた形となりました。
非常に良い位置でのFKでしたので、見木の直接狙うシュートも見たい気持ちがありました。
堀米が移籍し田口が離脱している状況で、見木がプレースキッカーとなっていますが、直接狙うシーンはあまり見たことがありません。
ただ、ゴール前には米倉、一耀だけでなく、ブワニカや大槻もなだれ込んでいましたし、練習からやっていた形なのかもしれませんね。
昨年もセットプレーが得点源の1つとなっていましたが、今年は高さのある選手も減った上に、優秀なプレースキッカーも移籍してしまった。
そういった状況ですから、さまざまなプレースキックのパターンを作るのも大事なことだと思います。
見木も素直で良いボールを蹴っている印象ですので、もっと見木のプレースキックを見てみたいところでもありますね。
一耀はそれまでの展開で2失点に絡んでしまったため、さすがにこのままでは今後に響く可能性もあるのではないかと思っていました。
それだけに、あのゴールは一耀のことを思うとホッとした部分もありました。
もちろん失点がなくなるわけではないですので、あれで全てが消化できるわけではないでしょうが、貴重なCB候補ですし次につながる何かも欲しいところだったと思います。
ただ、昨日も話した通り、鈴木大輔も同じようにプレスからボールを失ったシーンがありましたし、ビルドアップの作り方や周りのフォローなども含めて考えると1失点目は一耀だけの問題ではないと思います。
2失点目は米倉のプレスバックからボールを拾った段階で、素早くクリアすべきだったとは思いますが、そこへの声掛けは足りていたのか。
その後のタックルも含めて、ウタカに敗れた印象はありました。
ただ、ミスはともかくとして、京都戦以前から一耀は苦労している印象があります。
昨年からいまいち調子が上がっていない印象で、ドリブルで仕掛けられても一歩前に寄せきれなかったり、スピードやパワーももう1つだったり。
一昨年はもっと力強く跳ね返してカバーリングも出来ていたと思うのですが、昨年からプレーの内容が上がっていないところがあるのではないでしょうか。
今年もキャンプ中の試合は欠場し、開幕戦にも出遅れていましたし、どこかコンディションに問題があるのでしょうか。
内部事情は分かりませんが、もし怪我などがあるのであれば一度戦列を離れて、しっかりと直すという判断もありなのかもしれませんね。
今のままだと、本人もチームも苦労してしまうようにも思います。
ただし、チームとして問題なのは、他のCBも課題が残る状況にあると思います。
岡野はポジショニングなどに怪しいところがあるし、チャンも高さやサイズはもう1つ。
何よりもDFリーダーとして期待されていた鈴木大輔が、対人守備で強さを発揮できていないところが、大きな悩みの種となっているのではないでしょうか。
開幕戦でも甲府の中村の切り返しにかわされていますし、琉球戦でも阿部に高さで前を取られて失点。
全盛期の柏時代には強さもあって統率力もあるCBといったイメージですが、現状だとかなり厳しい印象です。
昨年は6試合しか出場しておらず、試合勘やコンディションは試合を通じて徐々に上がっていくのかもしれませんが、ここまでのところはCBの部分で苦労していることが多いように思います。
今年はサイドの補強を積極的にしていった印象もありますが、その分CBが薄くなってしまったところもあるのでしょうか。
若い選手は多いポジションですので若手の台頭にも期待しつつ、一耀や大輔の状態が上がってくることを期待したいところだと思います。