先日の4月1日にフクダ電子アリーナの命名権が継続になると、フクダ電子の公式サイトで発表されました(PDF)。
命名権が切れて名称が変わってしまったり、新規募集しても買い手が見つからなかったりする施設も増えていますから、フクアリの継続は本当にありがたいことだと思います。
千葉市のリリース(PDF)ではより具体的な内容が公表されており、前回同様にジェフがJ1に昇格すれば5000万円に値上げすることも書かれています。
なお、このリリース、千葉市のサイトを検索してもなかなか見つからず、Google検索で偶然発見しました。
ページのタイトルも「千葉市政担当記者様」となっていますし、しっかり掲載されたのでしょうか。
今回の契約金は年間2500万円の5年契約で、前回は年間3000万円だったため多少ですが減額となっています。
しかし、J2降格初年度に4000万円も下がって6000万円となり、その翌年からはさらに半額の3000万円となっていました。
1億円の契約だったJ1最終年から比べると現在は4分の1の金額となったわけで、それだけJ2生活が長引いたことでジェフの広告としての価値も下がっていると言えるでしょう。
クラブが持続してくれるだけでありがたいし、J2でも楽しめている。
そういった個々の意見にも納得はできますが、一方でJ2の中では大きな費用のかかっているクラブですし、施設なども充実している分、周囲からの期待も大きい。
それを裏切り続ければいつかは何かが起こりかねないですし、今回の減額も真摯に受け止めなければいけないと思います。
前節京都戦の敗戦でジェフは21位まで落ちてしまい、J3降格圏内にあります。
それでも戦力面などを現実的に見れば降格はないと思っていますが、2位琉球と比べると早くも勝点10以上の差をつけられています。
現状だとJ1昇格はおろか上位争いにすら絡むことすらできないのではないかと思いますし、下位から中団を見上げるレベルに納まってしまうかもしれません。
まずはチームのベースを作ることが大事だとは思いますが、せめて中団レベルにいなければ説得力は得られないのではないでしょうか。
そんな中、明後日の試合では、金沢とアウェイで対戦。
金沢は第1節長崎戦しか敗れておらず、現在4勝1分1敗で3位と好位置につけています。
予算が豊富とは言えない金沢は、今オフもルカオ、加藤陸次樹などが移籍。
前線には新たに横浜FCから瀬沼が、愛媛から丹羽が加入しました。
昨年はルカオ、一昨年までは垣田など明確なターゲットがいて長いボールを蹴ることも多かったですが、今季は前線の顔ぶれが変わったことで、より細かく繋いだり機動力を使う攻撃にシフトしたようにも見えます。
2トップがポストプレーをして2列目に落としたり、そこからスルーパスを狙う展開で、攻撃陣が前を向く形をうまく作っていく。
または、SHが中に絞ることによって、G大阪から加入した松田陸や昨夏加入した渡邊泰基など、攻撃的なSBが走り込んでいくスペースを作る。
シンプルながらも前線、SH、SBと、選手の良さに合わせたサッカーを構築している印象です。
また、昨年は失点がJ2で3番目に多く順位も18位に終わっていますが、今年はこれまで6失点で6番目に良い成績となっています。
よりチーム全体で守る意識が高まったことと、やはりC大阪のCB庄司加入が大きかったのではないでしょうか。
高さがあってカバーリングにも秀でた庄司は2017年夏から2018年まで金沢で主力としてプレーしていますが、2019年はC大阪にレンタル移籍しており、岡野ともポジションを争いました。
ここまで好調な金沢ですが、前節町田戦は好調な相手に運動量で押されて、苦戦した印象でした。
シュート数は町田が12本で金沢は2本に終わっており、試合終盤のゴールで1‐0で勝利していますが、若干コンディションが落ちているのかもしれません。
金沢がホームで戦うジェフ戦でコンディションを戻せるかどうかも、試合のカギを握るのではないでしょうか。
対するジェフはここの2試合2連敗で、攻撃面も守備面でも苦労している印象です。
確かに岩崎、見木、福満などが絡むことによって、中盤でのパスワークは増加しました。
しかし、崩すところまでは作りきれていないように思えますし、逆に昨年までのような空中戦での強さは失われてしまった印象もあります。
そもそもとして、パスサッカーがやりたいスタイルだったのか、現実問題として尹監督の下でパスサッカーを追求できるのか。
例えば堅守速攻がベースでカウンターの質が高まった、セットした守備の強度が増したという話であれば、手放しで喜べるのでしょう。
しかし、あくまでもオプション要素が強まったといった印象で、パスワークはメインストリームではないと思うだけに、この流れで本当に勝てるチームにまで発展するのかといった疑問もあるのではないでしょうか。
あるいは、このパスサッカー志向は来年以降も見据えていて、小林コーチの監督昇格なども検討されているのでしょうか。
そうだとしても、今季ある程度の成果が出なければ、監督昇格などは絵に描いた餅となりかねない。
今後この方向で進むのかわかりませんが、最終的にはチームとして一本の筋を通せるかが大事なのではないでしょうか。
金沢は昨年2勝を遂げている相手で、現在3連勝中となっており、戦いやすいイメージもありました。
しかし、昨年2勝できた相手は金沢、琉球、松本の3チームだけだったのですが、琉球には既に敗れてしまっています。
松本には勝利できましたが、金沢戦は昨年までの流れを良い意味で継続できるのか注目です。