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3-1-4-2のジェフが運動量で上回りソロモンのゴールで水戸に勝利

 ここ数戦のジェフは立ち上がりから走れていて、球際にも激しく行けることが多かったですが、早い段階で失速することも多かったと思います。
 この日も後半途中から厳しい時間帯もありましたが、これまでの試合よりは持った気がしますね。
 それが一番の勝因かなと思います。

 特に前半はジェフが押せ押せの展開で、中盤でボールも奪えたし、攻め込むこともできていた。
 しかし、点を奪う点に関しては、課題が見られました。
 セットプレーとサイドからの攻撃でチャンスも作りましたが、今年はゴール前に背の高い選手はいないですし、やはりゴール前に侵入していくという点において、物足りなさも感じましたね。


 それでもこの日は、水戸の出来が良くなかった。
 パスミスも多く運動量も足りなかった印象で、全体的に足の重さを感じました。
 そして、最終的には相手のパスミスとも思えるボールをジェフが奪ったところからゴールが決まったということで、この試合を象徴する展開になったように思います。

 内容からすると、昨年2試合目に1‐5で敗れた試合よりも、1試合目に戦った3‐0で勝利した試合を思い出すような試合だったと思います。
 あの試合も相手のミスが多くハーフカウンターで勝利したので手応えも感じたのですが、その後の試合では同じような戦いが出来なかった。
 それだけに今回も、この次に繋がるかが気になるところだと思います。

■ジェフが押せ押せの展開も得点は奪えず

 先日、スタッフに新型コロナウイスる感染者が出たジェフは、新たに規定されたオンサイト検査を試合直前に行いましたが、陽性者は出ず問題はなかったようです。
 前節に続いて3バックを継続しましたが、小島がベンチに回って小林がスタメンでアンカーに入る3-1-4-2に。
 控えには伊東が復帰し、安田が外れています。

 水戸はブラウンノア、鈴木が控えとなり、安藤、柳澤がメンバー外に。
 ウイングに深堀、松崎、アンカーに平野、右SBで村田がスタメン。
 左SBでプレーしている三國スティビアエブスは福岡所属のケネディエブスの兄で、高橋とは青森山田で同期でした。


 7分、水戸の攻撃。
 中盤で得たFK、長い距離でしたが、直接平野が狙ってバーの上。
 立ち上がりはどちらも落ち着かない印象でしたが、徐々にジェフペースに。

 11分、水戸のミスからジェフの攻撃。
 GK牲川からのパスを受けた住吉の対応が鈍く、福満がボール奪取。
 小田がヒールパスを受けてシュートを放ちますが、GK牲川がキャッチ。


 15分にもジェフのチャンス。
 中盤で得たFKから短く繋いで、右サイドから福満がクロス。
 大槻が飛び込みますが、GK牲川がセーブ。

 ジェフは積極的なプレスと球際で競り勝つことで、ペースを握っていきました。
 水戸はパスを繋ぐ意欲は感じますが、イージーパスミスが多い展開に。
 運動量ももう1つで、ジェフが攻め込むシーンが続きます。


 29分にもジェフのチャンス。
 左サイドからのCK。
 見木が蹴ると小田がニアで合わせますが、ポストの右を逸れます。

 32分には水戸の攻撃。
 中盤後方でのFK。
 森が右サイドの松崎に展開してクロスを上げると、タビナスが合わせますが、GK新井の正面。

 前半ATには水戸のカウンター。
 森からのパスを受けた深堀が思い切ってロングシュートを狙いますが、大きく外れます。
 ジェフもチャンスまでは作れず、0‐0で折り返し。 

■運動量が落ちるも相手のミスから先制し勝利

 後半も立ち上がりは、ジェフの勢いが相手に勝ります。
 しかし、52分には水戸のチャンス。
 平野からの縦パスを松崎がワンタッチで繋ぐと、中山が受けてシュートを放ちますが、鈴木がブロック。

 57分、水戸は深堀を下げて山根を投入。
 61分にはジェフの攻撃。
 見木からのパスを透けた米倉が素早くクロスを上げますが、大槻のシュートは大きく外れます。


 64分、水戸は森、木村を下げて新里、奥田を投入。
 ジェフの運動量が落ちていき、69分にも水戸の攻撃。
 松崎が落として奥田が中央を侵入していき、山根がフリーで中央に供給しますが、ゴール前であわず。

 足が止まったジェフは73分、大槻、福満、米倉を下げ、櫻川、岩崎、溝渕を投入。
 80分、水戸は中山、三國を下げ、ブラウンノア、鈴木を投入し、そのままブラウンノアが1トップ、鈴木が左SBに入りました。
 84分、ジェフは見木、高橋を下げ、小島、船山を投入し、そのままインサイドに。


 苦しい展開でしたが、85分にジェフが先制。
 平野の甘い横パスを、小田が奪ってスルーパス
 これにソロモンが飛び出して、冷静に決めて1-0。

 93分には水戸のチャンス。
 山根が左サイドからニアにつないで、新里がシュート。
 しかし、GK新井がセーブして1-0で逃げ切りました。

■運動量と球際をベースに

 ジェフは前節と同じ3バックでしたが、大槻と福満の2トップ、見木と高橋のインサイド、小林のアンカーによる3-1-4-2で戦いました。
 水戸はウイングやインサイドが中盤を取るパスワークを展開してくることもあって、中盤を3枚にしてそれを止めようとしてきたのではないでしょうか。
 また、2トップで相手2CBにプレスをかけることによって、相手に圧力をかけて行く狙いもあったと思います。

 これまでにも試してきたシステムですが、これによって中盤は埋められても相手SB付近からパスを展開されることが多かった。
 しかし、水戸の村田、三國はあまりビルドアップが得意な選手ではない。
 またウイングも外に張ることが少ないので、外の守備より中を厚くすることで、対応できたのではないかと思います。


 それを水戸も理解した上で、試合終盤には三國を下げて本来ボランチである鈴木をSBに起用。
 左ウイングで投入された山根と共に、左サイドからチャンスを作っていきました。
 ジェフは運動量が落ちていたこともありますが、こうなってくると苦労する印象もあり、今後の課題ともいえるのかもしれません。

 攻撃面でも効果を発揮し、前節に続いて米倉が活躍。
 また、インサイド2人で相手のインサイド2人を押し込むことによって、アンカーの小林が空きそこからパスを繋ぐこともできていました。
 小林はボール奪取やカバーリングも含めて、良い仕事をしていましたね。


 何よりも全体的に運動量と球際で優っていましたし、1‐0での勝利は妥当だと思います。
 水戸の方は逆に疲れも感じました。
 ウイングやインサイドなどは入れ替えている水戸ですが、中山の代わりがいない印象で、中山に元気がなかったところが、苦戦した大きな要因なのかもしれません。

 ジェフとしては、今後もこれを続けられるかどうかですね。
 冒頭でも話した通り、昨年3‐0で勝利した水戸戦も相手のミスからの自滅といった印象が強かったですし、他の試合の参考にはしにくいところがあるかもしれません。
 それでも1つ勝てたわけで、運動量と球際をベースに、戦っていけるかどうかが注目でしょうか。