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プロ入り6年目で回ってきた岡野のチャンス

 第8節栃木戦でジェフが3バックに変更して以降、岡野がレギュラーで継続してプレーしています。
 個人的に期待していた選手の1人でもあり、活躍は嬉しいですね。
 ここまでまとまった出場機会を得られるのは、久々ではないでしょうか。


 2‐0で勝利した山口戦では、岡野が貴重なゴールもアシスト。
 中盤で小島が粘ったところから、右サイドで縦パスを送ると伊東が外にいた岡野に叩きます。
 岡野はダイレクトでゴール前に供給すると、船山がニアでヘディングシュートを決めました。

 船山のゴールは角度のないところからのヘディングで、難しい位置から決めたシュートも見事だったと思います。
 船山は続く岡山戦でもPKでゴールを決め連続得点を挙げていますが、決定力不足も課題として言われている選手でもありますし、非常に調子が良いのではないでしょうか。
 船山の場合、コンディションが良い時は守備で走れる傾向があり、現在はかなり激しくチェイスに行けていますから、とても分かりやすい選手でもありますね。


 船山のシュートも見事でしたが、岡野のラストパスもニアの相手選手を越えてピタリと船山に合っています。
 また、解説の中島浩二も話していたように、ダイレクトでゴール前に供給できたからこそ、相手の守備をかわせてゴールが生まれたともいえるでしょう。
 その判断も含めて、岡野のプレーが効いたゴールでもあったと思います。

 岡野は以前から意外とパスも出せる選手で、岡山戦でも鋭い楔のパスを前線に供給しています。
 その能力もあったからこそ、パスサッカーを展開する大分にレンタル移籍することもできたのではないでしょうか。
 そこで足元の技術をさらに成長させてほしいという、内外の思いもあったのかもしれません。


 また、守備においてもフィジカルの強さを発揮し、CBの位置から前に出ていって潰す大事な役割を果たしていると思います。
 長谷部監督代行時代の2016年にも4バックでレギュラーとしてプレーし、前に潰しに行く役割を果たしていました。
 あの時が一番岡野の良さに適した起用方法だった印象ですが、現状はそれに近いタスクを任されていると言えるのではないでしょうか。

 3バックにしてからのジェフは後方に人数を増やした状態から、前に潰しに行く守備スタイルに変わっている印象です。
 その中で前に出て潰すプレーが出来る岡野や小林の存在感が、大きくなっているのではないでしょうか。
 小林なども前に出ていって逆に交わされてピンチになるケースがあり、そこの判断やカバーの関係をうまく作れるかどうかが、今後のポイントとなるかもしれませんね。


 チーム全体としても後方に人数を増やしたからこそ、守備でチャレンジ&カバーが出来ているところがあると思います。
 言い方を変えると、4‐4‐2では結局良いバランスを構築しきれず、諦めたともいえるでしょう。
 4バックで良い状態のチームが作れなかったからこそ、3バックへの移行も躊躇いなく進んだところがあるのかもしれませんが、今後は相手の3バック対策も進むかもしれませんし、3バックでどこまでいけるのかという問題がどこかで出てくるのかもしれませんね。

 岡野の話に戻ると、テクニックがあってフィジカルも強い選手ではありますが、細かな動きやポジショニングなどには課題が残る。
 今年も開幕戦でスタメン出場を果たした岡野ですが、ポジショニングが不安定なところもあって、次戦からは外れていました。
 パス回しに関しても鋭いパスは出せる選手ですが、テンポよく回したり左右に揺さぶったりといった点では、チームに貢献しきれていない印もあります。


 そういった部分を克服して、より賢いプレーを身に着けることが必要なのではないでしょうか。
 そのためにも、公式戦に出場して場数を踏むことが何よりも大事なのかもしれません。
 岡野も今年でプロ入り6年目となりますが、こちらのデータによるとトータルで1000分以上出場したシーズンがありません。

 そこはチームの方針がバタバタして、監督交代を頻繁に行っている問題なども影響したのでしょう。
 ただ、チームの問題だけではない部分もあるでしょうし、このままではもったいない選手だと思いますから、今年こそは出場経験を踏んでブレイクしてほしいところではないでしょうか。
 3バックの方が岡野の課題が出にくく良さも出しやすいのではないかと思いますし、このチャンスをしっかりとモノにしてほしいですね。