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新潟、琉球を下した町田相手に3バックが通用するか

 先週末のJ2は、第14節を実施。
 全42試合ですので、3分の1を消化したことになります。
 GW連戦も経て、シーズン序盤の勢力図が見えてきたのではないでしょうか。

 J2第14節終了時点での勝点を確認すると、首位新潟、2位琉球が勝点33でリードし、そこに僅差で勝点32の京都がつける状況。
 その3チームが優勝争い・昇格争いを繰り広げており、京都から勝点6差と少し離れた4位磐田が上位を追っています。
 そこから5位甲府、6位町田と勝点1差ずつ離れており、磐田、甲府、町田が第2集団と言えるでしょう。


 そこからまた勝点差が離れて、町田と勝点5差の位置に水戸、秋田、ジェフがつけているわけですが、そこからが大混戦。
 勝点4の中に10チームがひしめき合う状況で、1試合で大きく順位が入れ替わる状況となっています。
 そこから勝点2差をつけて栃木がつけており、ここが中団勢となります。

 ただし、そのすぐ後ろに残留争い勢もいて、勝点11で18位大宮から22位北九州が並んでおり、17位栃木との勝点差も3のみ。
 まだまだ中団から下位の争いは、大きな差のない状況と言えるでしょう。
 例年シーズン中頃から後れを取るチームが出てくるので、この争いから振り落とされないことが重要なのかもしれません。


 ジェフ目線で見ると混戦状況の渦中にいるとはいえ、あくまで混戦なのはジェフから下のチーム。
 勝点で見ても昇格圏内からの勝点差は14も離れていますが、降格圏内からは8しか離れていません。
 第2集団とも差が開いていますし、上がるのは大変だけど、落ちるのは簡単といった状況となっています。

 さらに、ジェフより下位には監督を変えた長崎、山形、愛媛などがいるため、ここから状況を改善してくるかもしれません。
 また、下位には力のある大宮などもいる状況ですし、9位とはいえうかうかしてはいられませんね。
 今年は4チームも降格するレギュレーションとなっていますから、その他の下位チームもそろそろ必死になってくるのではないでしょうか。


 今週末ジェフと対戦する町田は、4月中旬から好調でその間に2位琉球にも3‐0で勝利し、前節は首位新潟も2‐1で下しています。
 新潟も琉球も10勝3分1敗と1つしか試合を落としていないわけですが、その相手がどちらも町田ということに。
 成績を伸ばしている町田は、現在6位で第2集団に追いついた形となります。

 昨年19位の町田はポポヴィッチ監督で継続。
 私は町田は17位予想と大きく外して恥ずかしい限りですが、攻守に成長している印象です。
 まず守備に関しては、相馬監督からの流れなのか、昨年はラインを意識し過ぎていた印象も受けましたが、今年はよりガツガツと前に行けるようになったのではないでしょうか。


 攻撃においても、ワンタッチでの速いパスを狙っていますが、昨年はミスが多くボールを失うことが多かった印象です。
 しかし、それに選手たちも進歩して適応できるようになったのか、長谷川アーリアなどの補強も成功した形なのか、今年は速く鋭いパスワークが非常にうまく機能しています。
 特に驚くべきは遅攻時にもそれを有効に使っていることで、相手を引き付けて速いパスでかわしたり、ボランチを使ってうまく展開したりと、技術だけでなく判断の良さも目立っているように思います。

 速く力強いボールを縦に蹴って、そこに矢のように選手が飛び出していく。
 この展開がチームにダイナミックさを生んでおり、そこが欧州の監督らしいサッカーを演出している印象です。
 ワンタッチでの展開や縦へ速い攻撃は日本でも見かけますが、そこに力強いパスや思い切りのよいロングスプリントが加わることで違いが生まれているのかもしれませんね。


 ジェフとしては、守備で苦戦した岡山戦、長崎戦に続いて、4バックで速い展開を仕掛けてくるチームとなります。
 この相手にどのような守備を構築していくのかが、何よりも見どころではないでしょうか。
 3試合負けなしのジェフですが、ここ2試合連続で2失点を浴びており、3バックでの守備に変更して、まだ固めきれていない部分があるようにも思います。

 一方で明るいニュースとして、先日行われたVONDS市原との練習試合に、田口、熊谷、米倉などが出場したことが公表されています。
 特に田口は昨年のチームの主軸で、田口がいたら3バックになることもなかったのかなとすら感じるほど影響力のある選手だと思いますし、復帰はまだ先かもしれませんが状態が気になるところです。
 田口と熊谷はアンカー経験者ですが、3ボランチにした時にどう起用するのか、そもそも3ボランチを実施するのか、起用法も含めて興味深いところがありますね。


 ジェフのサウダーニャもそうですが、新型コロナウィルスの影響で合流が遅れた新外国人選手も、それぞれチームに馴染みつつある頃合いではないかと思います。
 さらに、ここから梅雨のシーズンに入り、その後には本格的な夏も待ち構えています。
 梅雨の湿気、夏の暑さなど、スタミナ面で厳しくなってくるかもしれません。

 シーズン序盤の勢力図ははっきりとして差も開いてはいますが、ここからまた状況が変わっていくチームもあるかもしれません。
 ジェフも3バックにしてまだ不透明なところがあるし、町田も昨年は好不調の波が激しかっただけに、この状態を維持して上位争いに加われるのかといった段階ではないでしょうか。
 ジェフとして第2集団にいる町田から直接勝点を奪って、自らもそこに加わりたいところですが、果たして…といったところですね。