東京オリンピック第2戦。
日本代表はメキシコ代表と対戦し、2‐1で勝利しました。
メキシコ戦は南アフリカ戦と打って変わって、相手が攻撃的に前に出てきましたね。
試合開始当初の日本は南アフリカのリズムとの差もあって、攻守にメキシコのスピード感についていけていないようにも思えました。
しかし、その裏を突く形で早々に2ゴールを決められたことが、何よりも大きかったと思います。
メキシコは4‐1‐2‐3で攻守に高い位置を取る意識が強く、後方に人数が少ない。
しつこくなりますが、川崎も同じシステムですね。
しかし、川崎や日本のチームのように、素早くショートパスを繋ぐサッカーではない。
その分、大きな展開や1人1人の持ち上がりがビルドアップの基本となるわけですが、日本は組織的に対応できていたと思います。
アンカーにはトップ下がマンマーク気味について左右への展開を簡単には許さず、後方の選手はドリブルに粘り強く対応し、1人が抜かれても後方の選手がカバーする立ち位置を取る。
サウダーニャのようにドリブルを多用してくる選手が多いですから、個人での打開力は高いものの予測はしやすい状況だったと思いますし、日本はそこを研究してきたのではないでしょうか。
メキシコは攻撃に特徴のあるチームではあったと思いますが、前掛かりなので1つかわせばチャンスは作れる。
1点目も日本の入りが悪い状況で見事に久保が決めたゴールでしたし、VARで得たPKもラッキーともいえるでしょうが、あそこまでの流れは良かった。
キックオフ直後に仕掛けられて日本の選手が精神的に追い込まれるかとも思ったのですが、あの状況でやり返せたのは海外組が多くいろいろな場数を踏んでいるからなのでしょうか。
前半終盤から後半途中にかけては、押し込まれる時間帯も作られました。
しかし、そこから遠藤が素晴らしいキープを見せたり、林や堂安が激しいプレスに行くことで、流れを一度引き戻した印象です。
当たり前ですが、チームとしてだけでなく、選手個々で戦えていることも非常に大きいですね。
強化試合、南アフリカ戦と続いて、久保、堂安と決めるべき人がゴールを決めたことも大きかったと思います。
短期決戦ですから、勢いやムードも重要になってくるし、自信も必要でしょう。
ただ、それだけに、試合終盤にセットプレーから失点してしまったのは残念でした。
やはりチームとして逃げ切る選択肢が少ないので、終盤リードしていても厳しい状況になってしまうのかなと思います。
セットプレーにおいての高さに関しても、まだまだ弱点なのかなと感じますね。
日本も背の高い選手が増えてきたとはいえ、攻撃陣は背が低いですし、総合的に見ると苦労するということでしょうか。
完璧な試合ではなかったですが、下馬評の低くなかったメキシコ相手に2‐1で勝利できた。
しかも、自分たちのやりたいサッカーが出来ていたのではないかと思いますし、南アフリカ戦は相手が守備的だったこともあって、総じてすっきりしない試合でもあったと思うだけに、まずは良かったのではないかと思います。
もちろん相手に退場者も出ていましたから追加点も欲しかったし、試合終盤の戦い方は南アフリカ戦に続いて課題ともいえるでしょう。
大会中にどこまで修正・強化できるかはわかりませんが、本当に強いチームは大会を通しても成長していく印象もあります。
今大会は22選手中、試合に登録できるのが18人となったので、その辺りもやりくり含めて上手くやっていかないといけませんね。
次のフランス戦では危なげなく勝利して、グループリーグ進出を決めたいところですね。