夏の移籍ウインドーがオープンして、各チームに動きが出ています。
新型コロナウィルスの影響もあってどこも経営は厳しく、夏の動きも少なくなるのではないかと思っていましたが、意外とそんなことはなかったですね。
観客動員などに規制はあったとはいえ、シーズン前半は無事消化したということで、それなりに余裕が生まれたクラブもあるのでしょうか。
ジェフも大槻が山口にレンタル移籍することとなってしまいました。
ここまで14試合でノーゴールという結果でしたから、状況としては仕方がないと思います。
しかし、32歳のベテランが、加入半年でレンタル移籍となってしまったのはクラブとして残念なことでしょう。
大槻獲得時にも話した通り、大槻は得点力を売りにしているのではなく、守備力や運動量などに特徴があるFWだと思います。
しかし、J1で活躍している山下を主力として固定化しなかったことからも、尹監督は前線に守備や運動量を求めない傾向にある。
そもそもスタイルとしてチームに合わなかったというのが、大槻が苦戦した要因の1つであると思います。
では、尹監督が前線に何を求めるのかというと、個人での得点力でしょう。
高さや強さのあるクレーベ、川又、ソロモン、ブワニカだったり、個人での突破力のあるサウダーニャだったり、明確な強みを持つFWが好みなのではないでしょうか。
これがサッカーにも表れていて組織的に崩す攻撃ではなく、個の能力に期待する傾向のあるスタイルだから、大槻などは合わなかったのだろうと思います。
さらに、若いソロモンやブワニカの成長に加えて、サウダーニャも加入した。
おまけに2トップから1トップにしたことで、ますます大槻野の立ち位置は難しいものになってしまったのだろうと思います。
もちろん、シーズン序盤はスタメン起用されていましたし、チャンスは与えられていただけにそこで得点できなかったのは大槻の課題でしょうが、攻守に組織の中で光る選手だと思うだけに相性が悪かった部分もあると思います。
それでも大槻補強に動いたのは、監督ではなくGMなどの判断でチームに足りないと思った部分を埋めようとしたのでしょうか。
移籍先の山口はパスワークで組織的に崩す攻撃を目指していますし、裏抜けも求められるサッカーですので、大槻にとってはやりやすいチームになるのではないかと思います。
オリンピック中断期間中の加入というタイミングも良いのではないかと思いますし、ジェフのライバルということにはなりますが頑張ってほしいですね。
一方で、これによってジェフも選手枠が空いて、予算も若干浮くと思いますから夏の補強もあり得るのでしょうか。
さまざまなポジションの補強案が考えられますが、早期の必要性を考えると3-6-1にしたこともあって、CBと右WBあたりが不足がちな印象があります。
どちらも開幕前から薄さを感じていたポジションでもあると思います。
CBに関しては鈴木不在もあって、天皇杯では高橋や熊谷が駆り出されるほどでした。
CBは試合途中の投入が少ないため、補強をしてもサブレベルの選手であれば、戦力のプラスになりにくいという難しさもあります。
ただ、現状だとポジション3枠に対して4人しか本職がいないですし、新型コロナウィルスの被害が出るリスクも考えれば足りていないポジションですね。
また、右WBに関しては米倉が怪我がちですし、溝渕もやはり尹監督の御眼鏡にはかなわないのでしょう。
伊東も現状だと戦力的に厳しく補強失敗かなといった印象ですし、結局安田を頼らざるを得ない状況となっている印象です。
安田、米倉の年齢を考えても、補強を検討すべきところではないかと思います。
ただ、今年は昇格が2枠しかないですし、現実的に考えるとここからの昇格は難しいと判断してもおかしくない状況です。
そうなると、夏の補強も将来性込みで考慮すべきという考え方もできるでしょう。
それによってまた補強の方向性も大きく異なるのではないかと思いますし、コロナ禍による予算問題もあるでしょうから、動くのであれば賢く判断してほしいところですね。