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途中出場からシャドーに入ったサウダーニャと1トップのソロモン

 先日の甲府戦では、71分からサウダーニャが途中出場し、右シャドーに入ってプレーしました。
 93分には後方中央に流れていた福満からのロングパスを受け、右サイドで荒木のプレッシャーを受けながらグラウンダーのクロス。
 これがゴール前のソロモンの足元に入り、惜しいシュートを放つチャンスを作り上げました。

 短い時間でしたが、ひさびさにサウダーニャが持ち味を発揮した試合だったと思いますし、やはり本来は最前線のプレーヤーではなく2列目やセカンドトップ、あるいはサイドの方があっている気がしますね。
 基本的に前を向いてなんぼの選手だと思いますし、2列目の方が前を向いてプレーしやすい。
 1トップだと3人、4人と囲まれる可能性がありますが、サイドなら相手の人数も少なくスペースも狙える。


 逆にCFだと相手のプレッシャーも厳しくなり、ゴールに背を向けたプレーも必要になります。
 サウダーニャは体を張ったポストプレーなどはあまり得意ではないでしょうし、ロングボールのターゲットにもなれない。
 何よりもヘディングシュートなどペナルティエリア内での強さという点で課題があるだけに、CFとしては厳しい部分があったと思います。

 以前も話したように、これが0トップのようなシステムなら不可能ではないのでしょう。
 最前線に入った選手が動き回り、ゴール前をあえて空にしておいて、そこから中に侵入していく。
 ただ、0トップシステムを実現するためには、緻密な攻撃の構築が必要だと思いますので、現段階では難しそうですね。


 一方で2列目やシャドーのポジションにも難しさはあって、前線よりもパスワークなどゲームを組み立てる能力が問われる可能性がある。
 完全にカウンター一辺倒のチームならドリブルだけでもいいかもしれませんが、現在のジェフは意外と繋ぎたがる傾向もあるので、そこが課題となるのかもしれません。
 また、1トップ以上に戻った時の守備やポジショニング、守備における後方のフォローなども必要となってくるでしょう。

 スタメンで起用されるとそういった雑務というか、細かいタスクも多数求められることになると思います。
 それを考えると、今はスーパーサブとして起用される方が、本人の良さを出しやすい状況なのかなとも思います。
 途中出場の方が相手の疲労などもあって、スペースも生まれやすいはずですしね。


 あとは、本人がその役回りに納得するかどうか。
 ここまでスタメンで起用され、結果を残していた時期もあっただけに、悔しい思いもあるかもしれません。
 メンタル面も含めた、マネジメント能力が求められますね。

 また、サウダーニャをシャドーで起用するのであれば、他選手の1トップの確立も求められることになるでしょう。
 ソロモンは甲府戦でもよいプレーを見せていましたが、1,2度あったチャンスは決めきれなかった。
 あそこで決められるかどうかで、今後が変わってくるのではないかとも思います。


 ソロモンと対面したジェフアカデミー出身の大先輩にあたる山本英臣もうまくて、低い位置での空中戦は自由にやらせて、カバーの準備をする。
 そして、危険なエリアに入ってきた時には厳しくいくと、メリハリのある対応をしていました。
 そこにソロモンが、苦戦したところもあったのではないでしょうか。
 
 それでもゴールを決めてほしかったところもありますが、ソロモンの場合はポストプレーにも守備にもかなりの労力をかけている。
 それだけに、ここからさらに難しいシュートを決めてほしいとは言いにくいところもあります。
 そこは自身のゴールももちろん期待したいですが、2列目以降の選手にも頑張ってほしいところなのではないでしょうか。


 また、サウダーニャがサイドをメインにプレーすることになると、現状でのCF候補はソロモン1人になる。
 しかし、あれだけのハイプレスを実施し続ければ、ソロモンにも疲れが出てくる可能性もあるでしょうから、ブワニカや川又の復活にも期待したいところです。
 7月上旬の練習試合には2人とも出場していたようですが、まだコンディションに問題があるのでしょうか。

jefunited.co.jp

 新潟戦からハイプレススタイルに変更したジェフ。
 ここからシーズン終盤に向けて、どうチームを固めていくのか大事な時期となっていくように思います。

 戦い方が変われば選手の起用法やタスクも変わってくるはずですから、それによって良い方向に循環していくのか。
 この時期になってまたスタイルが変わったという事実は、本来決して良いことではないはずです。
 遅れを取り戻すための成果というものが、問われるシーズン後半となってくるのかもしれません。