夏のバカンスが終わり、先週末にベルギーで再開したF1。
しかし、決勝は大雨でレースが出来ず、セーフティカー先導のまま4周したのみで終了。
レースディスタンスの75%未満だったため、ハーフポイントのみで終わりました。
非常に残念な結果ですが、レースの行われるスパ・フランコルシャンは山間にあるため、天候が悪くスパウェザーと呼ばれることもあります。
さらにここでは2019年のF2で多重クラッシュが起こり、アンソニー・ユベールがなくなっています。
ガスリーや角田など多くの若手ドライバーが追悼の意を表してベルギーGPを迎えていた状況でしたし、どうしてもあの事故が脳裏に浮かぶところがありましたから、レース中止は妥当な決断だったのではないかと思います。
優勝はポールポジションのまま、フェルスタッペンが。
2位には雨絡みで見事な予選ラップを走り切った、ウィリアムズのラッセルが。
そして、3位にはハミルトンが入ったことになります。
残念ながら角田は、予選17位で決勝は15位。
インフォメーションラップでクラッシュしてしまったペレスやペナルティでグリッド降格となったストロールの分順位を上げていますが、そもそも予選の順位が低すぎましたね。
予選でもアタック中に一度ミスをしてしまったそうですが、フリー走行までも常に一秒前後ガスリーと離れており、夏休み明けも厳しい状況となっています。
特にF1マシンでウエットの経験がまだ多くないので、今日の予選のコンディションは簡単ではありませんでした。
角田は予選後にこのように話しており、確かにウェットでの経験が少ないという問題はあるのでしょう。
そもそも今年は予算を制限するため、開幕前のテストが少なかった。
状況によってはあえてウェットでテストすることすらあるわけですが、今年はそんな余裕なども全くありませんでした。
ただ、ウェットであっても経験不足であっても速いドライバーは速いし、苦戦の流れは今回だけでなくここまでも続いている状況です。
やはりマシンのセッティングが、うまくいっていないことの方が大きいのではないでしょうか。
元F1ドライバーの中野信治も、ベルギーGPの前にこのような分析をしています。
今シーズン、角田選手がガスリーに遅れをとっていた大きな要因のひとつは、アルファタウリのクルマが角田選手のドライビングに合っていない部分があるからだと思います。角田選手とガスリーの話を聞いていると、マシンの感じ方がすごく違っているようです。ガスリーは常にリヤが軽くて不安定だと言っていますが、角田選手はリヤがしっかりしているとコメントしていることがあります。そのため角田選手は何か迷っているところがあるのかなと感じています。
これは私も少し話しましたが、マシンが角田に合っていない。
言い換えれば、マシンを自分のものにできていないのかもしれません。
ただ、チームとしては実績のあるガスリーにマシンを合わせるのは当然だし、それに角田が合わせるのもそう簡単ではないのでしょう。
それでも何とか自分の好みに近いセッティングを探しつつ、少しでも良い結果を残すしかない。
少しでも良い結果を残すことで、チームの信頼を勝ち得て、マシンを自分好みに合わせていくしかないのかなと思います。
我慢の時期が続いてしまいますが、今週末のオランダGPでも頑張って、巻き返しのキッカケを掴んでほしいですね。