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高木琢也監督が就任し積極補強も行った最下位相模原と対戦

 季節も9月に入り、オリンピック中断が空けて約1ヶ月。
 前節のJ2は山口が山形に2‐1で勝利したり、水戸が新潟に4‐0で大勝したりと、下位チームが上位チームを破る試合が目立ちました。
 ここからまた勢力図が変わっていくのでしょうか。

 夏の移籍マーケットも意外と多くの動きがありましたし、監督の交代も一部行われていますから、その効果が出つつあるのかもしれません。
 特にその監督交代で大きな成果を上げているのが、明日ジェフと対戦する相模原。
 今年J2に昇格した相模原は三浦文丈監督体制でスタートしましたが、成績不振のため監督交代となり、6月1日に高木琢也監督が就任しています。


 高木監督も就任直後は連敗を止められませんでしたが、6月29日の秋田戦を引き分けに持ち込むと、そこからは2勝4分2敗と好成績を収めています。
 また、この夏には積極的な補強も実施。
 鳥栖から兒玉、浦和から藤原、清水から成岡、東京Vから松橋、C大阪から澤上、FC東京から木村、大分から高山、元仙台の兵藤を補強し、それぞれの選手が試合に絡んでいます。

 三浦監督の頃は5‐3‐2でスペースを潰し、中盤3枚が頑張ってスライドして守備をする。
 そこからのロングカウンターで、外国人FWにロングボールを当てる。
 あるいは、サイドの狭い位置にボールを供給して、縦に突破しクロスを狙うといった、典型的な堅守速攻のチームといった印象でした。


 しかし、高木監督になってからは補強した選手を中心に、若く運動量豊富な選手を積極的に起用し、攻守にアグレッシブなサッカーになった印象です。
 守備的なサッカーには変わりないのでしょうが、ただ受けに回るだけでなくポジション修正が増えて、チーム全体でサイドなどに追い込んでボールを奪う。
 あるいは、相手にロングボールを蹴らせて回収するという展開が増えているように思いますし、球際でも戦えるようになった印象です。

 また、攻撃時もロングボールだけでなく、3バックとボランチを中心にショートパスを繋いで相手を揺さぶり、そこから縦パスを狙っていく。
 大宮時代後期に高木監督がやりたかったサッカーを、垣間見れるチームとなりつつあるのかなと思います。
 中でもベテラン藤本淳吾の活躍が目立っており、中盤でタメを作れてプレースキッカーとしても活躍している上、ここ3試合連続でゴールを決めるなど結果も残しています。


 一方のジェフは新潟戦からハイプレスを実施し、積極的な守備からリズムを作れるようになっています。
 前節長崎戦ではソロモンのポストプレーから、遅攻も狙えるようになっていきました。
 ただ、長崎は連戦による疲労もあったし、あの試合の内容をコンスタントに実現できるかが大事ですね。

 相模原はアグレッシブになっているとはいえ、戦力的には乏しく順位もまだ最下位ですから、守備をメインに格上相手にどう戦うのかを考えられているチームだと思います。
 高木監督もジェフをしっかり研究してくると思いますし、その状況でジェフが今まで通り戦えるか。
 身長の高いCBやFWもいるので、ジェフのロングボールが通用せず、逆に相手のロングボールから裏を取られる可能性もあるかもしれません。


 新潟戦、甲府戦、長崎戦とここ3戦は好調だったとはいえ、それはメンバーを変えて戦い方もシフトしたからこそ。
 近年のジェフを見返しても、戦い方を変えた直後は目新しさから良い成績を収められますが、それが続かないことが非常に多い。
 だからこそ、1つ良い戦いをしたことは大きな収穫ですが、問われるのはこれからだと思います。

 昨シーズンを思い返すと、尹監督になってからも何度も戦い方を変更をしています。

yukkuriikou.hatenablog.com

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 図の通り昨年も一時はプレスをかけて行きましたが、守備が安定せずスタミナ切れも起こして諦めている経緯があります。

 現在の方が走れる選手を多く起用していることもあってまだうまくいっているとは思いますが、昨年もハイプレスを諦めていることを考えるとまだ安心できない状況だと思います。
 来季以降も考えるとシーズンラストまでこのスタイルを維持して、上積みを作り上げていくことが求められるのではないでしょうか。
 まずは難敵である高木監督相手に、うまく戦えるか注目ですね。